
A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
はじめまして。
ご質問1:
<これは「に」という格助詞の使い方を混同してしまっているのでしょうか?>
違うと思います。
ここでは格助詞「に」は、どちらも、動作の「方向」を表す助詞として同じ用法で使われています。
従って、混同することはありません。
ご質問2:
<「に対して」「にとって」の違いについて>
1.「AはBに対して~である」:
(1)この時、文の重点は主体「A」に置かれています。
(2)「対して」は
「対する」の連用形「対し」+接続助詞「て」
の連語です
(3)この連語は「動作の向かう方向」を表します。つまり、主体が対象に向かって動作を行う、といった積極的な意味を伴います。
(4)「対して」が使われていることで、Aの動作に主体性が生まれ、焦点があてられることになるのです。
2.「AはBにとって~である」:
(1)この時、文の重点は対象「B」に置かれています。
(2)「とって」は「とりて」の促音便形で、
「とる」の連用形「とり」+接続助詞「て」
の連語です。
(3)この連語は「主体を対象の方にとりこむ」ことを表します。つまり、主体を対象に引き寄せるという、対象を中心とした語法になっています。
(4)「とって」が使われていることで、主語Aは「取り寄せられる」受動的な役割になり、対象Bが実質的な主役として、焦点があてられることになるのです。
3.両者の違い:
以下の2つの例文で比較します。
1.「彼は、私に対して、親切です」:
(1)重点は「彼」にあります。
(2)対象である「私」は、「彼が親切である」という主要素を補う、単なる修飾語でしかありません。
(3)従って、「私に対して」がなくても、「彼は親切です」で文法的にも十分意味が通じます。
(4)構造的に見れば
「彼は親切です」という主幹に、「私に対して」という枝葉が対象となる修飾語として挿入・添加された形です。
2.「彼は、私にとって、大切です」:
(1)重点は「私」にあります。
(2)ここでの主役は「私」で、「彼」は「対象」という脇役でしかありません。
(3)従って、「私にとって」がなければ、「彼は大切です」だけでは文意が通じないのです。
(4)構造的に見れば
「私にとって大切です」という主幹に、「彼は」という枝葉が対象となる修飾語として挿入・添加された形です。
ご質問3:
<韓国からの留学生の友達が~と言っています。>
この2つの文に違和感があるのは以下の理由からです。
1.「この本は私に対して大切です」:
(1)上記の説明の通り、「対して」は対象に向う主体の積極的な動作を暗示します。
(2)この文の主語は「本」ですが、「本」は物なので主体的な動作はしません。
(3)それが、「対して」と使われることに違和感が生じる理由です。
2.「先生は学生にとって厳しいです」:
(1)上記の説明の通り、重点は「学生」におかれています。
(2)学生が主体ですから、「学生にとって厳しい」というのは、学生が「先生は厳しい」と判断・評価していることになります。
(3)学生という「下」の者が、先生という「上」の者を評価する、という行為に違和感があるのです。
以上ご参考までに。
No.1
- 回答日時:
Aにとって と言うのは
Aを中心として考えると という意味があります。
Aに対して の方は、
Aを対象として考えると という意味があります。
「この本は私に対して大切です」
「先生は学生にとって厳しいです」
入れ替えてみてください。
「この本は私を対象として考えると大切です」
「先生は学生を中心として考えると厳しいです」
私を中心として考えるのは簡単です。
しかし、私を対象として考えることはあまりしません。
なぜなら、結果的に自己中心的になってしまうからです。
だから変な感じがするのでしょう。
また、学生という複数の集合体(図形でいえば 面)
を中心にするのはしっくりきません。
私と言う単体(図形でいえば 点)
を中心にするのが、分かりやすいでしょう。
「この本は私を中心として考えると大切です」
「先生は学生を対象として考えると厳しいです」
正しいというよりも、分かりやすい表現です。
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