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あの選手は芝が苦手、この選手はクレーで強い、などとよく言いますが、芝、クレー、ハード、カーペットなど、コートサーフィスにはそれぞれどんな特徴があり、どういう選手との相性がよいのでしょうか。

A 回答 (1件)

 最も影響するのはボールの弾み方です。


 バウンドしたボールが速い(球速が衰えない)か遅い(球速の衰えが大きい)か、という問題が大きいです。付随してトップスピン系のボールが高く弾むか低いか、という問題もありますが。

 一般的に最も速いコートは芝のコートで、次にハードコート、最も遅いのがクレーコートと言われています。カーペットやオムニ(砂入り人工芝)のコートは、基本的にはクレーコートに性質が似ています。
 ま、ハードコートやカーペットコートは、その造り次第でかなり幅があるのですが。

 芝のコートというのはかなり特殊なコートなのですが(日本で一般の人がプレーできる芝コートはほとんどない)、このコートは極端に速く、バウンドも低いです。
 ですから、この芝コートでは「球速が速いフラット系かスライス系のサーブを持っているプレイヤー」が非常に有利です。他のサーフェイスのコートではもう1回戦を突破するのがやっとだった晩年にウインブルドンで優勝したイバニセビッチが代表でしょうか。
 また、バウンドが速いということは必然的に「ラリーがあまり続かない」傾向にあるわけですから、速攻型(サーブ&ボレー型)のプレーヤーが有利、とも言われています。
 でも、これはあまり当てにはならないですね。ベースライン型のプレーヤーでウインブルドンに強かった選手はボルグに始まりアガシ、グラフ等、枚挙に暇がありませんから。
 また、サーブ&ボレー型でもウインブルドンで勝てなかったラフターやヘンマンもいますし。

 一方、最も遅いコートであるクレーコートは必然的に「芝やハードコートではエースになるショットでも拾われてしまいやすい」→「ラリーが長く続く傾向にある」わけで、ベースラインでじっくり打ち合うスタイルのプレーヤーが有利になります。また、ハードやクレーではボールが高く弾むので、良いトップスピン系のストロークやサーブを持っているプレーヤーにも有利になります。モヤやクエルテンなどが好例でしょうか。ナダルもそうかな。

 でも結局は、その選手それぞれの「好き嫌い」が最も大きいのではないでしょうかね。ストロークもあれだけ完成されていた全盛期のサンプラスでもフレンチでは勝てなかったし。
 レンドルもウインブルドンでだけは勝てませんでした。
 サンプラスとレンドルに共通しているのは、プレーを見ていて「苦手意識」が滲み出ていたことです。2人ともハードコートではあれだけ強かったし、共に完成されたオールラウンドプレーヤーだったので(レンドルのローボレーは下手でしたが)、勝てないはずがない、と思われていたのに、サンプラスが前に出ずにステイしてみたり、逆にレンドルは下手なのにやたら前に出て自滅したり、見るからにやりにくそうでしたね。
 逆にアガシはビッグサーバーでもないしボレーも滅多にしないスタイルだったのですが、ウインブルドンではめっぽう強かったですし。

 伊達公子がハードやグラスコートで強かったのは、極端に小さなテイクバックとコンパクトなスイングのストロークで、相手の強いショットからカウンターでポイントを奪うスタイルが速いコートで生きていたということが大きいと思えます。
 グラフとの試合を生で見たことがありますが、あのグラフの「ボールが破壊されるんじゃないか」と思うほどの強烈なショットを、ほとんど当てているだけに見えるコンパクトなスイングで"ほとんど同じ速さで"返してエースを量産していました。確かにあのスタイルだと、ボールの勢いが死んでしまうクレーやオムニでは辛い気がします。

 結局、プレースタイルや持っているショットによって有利不利はあるのですが、そのプレーヤーの好みが一番大きい要素、という気はしますね。
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この回答へのお礼

詳しい解説、ありがとうございました。

普段ハードコートで練習しているのですが、たまにオムニコートでやると球がゆっくりに感じられて、初級レベルの私でもテークバックに余裕がある気がしてました。

100~200kmの球速と切れ味するどい回転のプロレベルなら、サーフィスによる違いは大きいんでしょうね。

数時間前にナダルがウインブルドン決勝で勝ったところですが、彼が芝コートでフェデラーに勝ったというのは、本当にすごいことなんですね。

お礼日時:2008/07/07 09:23

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