
7月末決算法人の会社です。
9月発売の商品の広告宣伝の目的で7月発売の雑誌に広告を掲載しました。
今期は赤字である為、この広告費用を商品発売月の9月(来期)の経費にできないかと考えております。
7月 前払費用 / 現預金 ○○円
9月 広告宣伝費 / 前払費用 ○○円
販促用のチラシについても7月に3000枚作成し、1000枚を7月中に配布しています。
残り2000枚は8月9月で全て配布する予定です。
このチラシ作成費用についても発売月の経費にしたいと考えています。
7月 前払費用 / 現預金 △△円
9月 販売促進費 / 前払費用 △△円
原則はサービスの提供を受けた7月に経費にするのが正しい(チラシについては残った分を資産計上)と思うのですが、上記のような処理は認められるでしょうか?
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
No.1の者です。
> 宣伝販促費は売上と因果関係のある費用とはみなされないのでしょうか?
宣伝販促費と売上とは、「直接の因果関係がない」という意味において、対応していないといえます。そして、間接的な因果関係が存在するに過ぎないときは、期間費用として費用発生時に認識・計上しなければなりません。
すなわち、両者の対応関係は必ずしも明確でなく、ある期の宣伝販促効果がどの売上に結びついたのかを把握するのは事実上不可能であり、また、ある期の売上につき宣伝販促効果による売上とそうでない効果による売上とを区別することも事実上不可能です。そのため、ある期に発生した売上に結びつけて宣伝販促効果に係る費用を計上するのは、妥当ではないといえます。
また、新製品の市場投入に先立っておこなう宣伝販促の費用については、その発生時には、必ずしも将来の収益を獲得できることが確実だとはいえません。そうすると、保守主義の原則の要請から、発生時の費用として処理するのが妥当だといえそうです。
したがって、宣伝販促費については期間費用となりますし、またそのように位置づけるべきと思います。これは、保守主義の要請にも答える処理といえます。
さて、費用収益対応の原則については、下記URLがよくまとまっているな、と感じております。
http://financial.mook.to/accounting/01/structure …
同じホームページで、こちらもご参考になるかと。
http://financial.mook.to/accounting/01/structure …
これらの記事をお読みいただくとお気付きになるのではないかと思っているのですが、費用収益対応の原則の説明時によく用いられる「因果関係」ということばは、ある意味ごまかし・まやかしが入っているんですよね。その意味では、私の記した「間接的な因果関係」という説明も、一種のまやかしではあるんです。
費用の認識・計上時期につき個人的には、発生主義でまず考え、原則としてこれでお仕舞い、その他の費用と異なり売上と強固に結びつく売上原価については例外的に費用収益対応の原則を被せて売上の認識・計上と同じ時に費用化する、と捉えたほうがしっくりくるように思っています。
説明のときは、一般的な説明に合わせる形で、「すべての費用につき費用収益対応の原則が被さる」と言うしかなさそうですけどネ。
ありがとうございます。
>発生主義でまず考え、原則としてこれでお仕舞い、その他の費用と異なり売上と強固に結びつく売上原価については例外的に費用収益対応の原則を被せて売上の認識・計上と同じ時に費用化する
この解釈が私にとっても一番分かり易く、納得できました。
丁寧なご回答本当にありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
原則ダメ、重要性に乏しいときはOK、でしょうね。
ご存知のとおり、会社は発生主義会計で会計処理をしなければならないところ、役務提供に係る費用はその提供のあったときが発生時となります。
そうすると、広告宣伝費は広告掲載時が発生時となり、チラシについては配布時が発生時となりますから、ご希望の処理は原則として不可、といえます。
もっとも、重要性に乏しいときは原則どおりの処理をしなくても構いませんから(企業会計原則注解注1)、内容や金額が重要性に乏しいと判断したならば、ご希望の処理をしても構いません。
税務上も、運用として重要性の原則の考え方を採り入れているように思われますし、赤字の圧縮であれば税務署もあまりうるさく言わないことが多いようです。
自社の重要性の判断に迷いが生じるときは、顧問先である公認会計士・監査法人、税理士・税理士法人などにお問い合わせなさってもよいものと思います。
この回答への補足
「費用収益対応の原則」の観点から見ると、来期売上計上される商品の宣伝費が今期計上されるというのは少しおかしいという気もします。
宣伝販促費は売上と因果関係のある費用とはみなされないのでしょうか?
早速のご回答ありがとうございます。
「重要性の原則」の考え方ですか。
この処理が大丈夫であれば、今後継続して同様の処理をするつもりでおりました。重要性に乏しいかという判断を毎回することはできないと思いますので、やはり原則どおりの処理を行う方がよいという気がいたしました。ありがとうございました。
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