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すみません。友人が知人に(私にとっては)「実は(とある方)に〇〇をされて、警察に行こうか考えてたんだ」と相談したところ、
「もし自分(知人)が警察に行くか通報して、(とある方)が無実の罪だったらあなたは虚偽告訴罪だね」と言われたようです。
知人は法律に詳しいようですが、虚偽告訴罪の成立とは「自ら」が申し出た場合はじめて成立するものじゃないんでしょうか?
法律に疎くて、wikiで調べてみても申し出た場合としか書いておらずよくわかりません。
友人が警察に行こうか悩んでいたことを、知人(第三者)が勝手に警察に申し出て、仮に(とある方)が容疑を否認し続けたら結果として友人は虚偽告訴罪に問われるのでしょうか?
どなたかお知恵をお貸し下さい。宜しくお願い致します。

A 回答 (4件)

 結論から言うならば,お友達は虚偽告訴罪(刑法172条)には問われません。



 まず,虚偽告訴罪の規定(刑法172条)には,「虚偽の告訴(中略)をした」とあります。これは,客観的真実に反することを,虚偽であることを承知で告訴することです。

 刑法は,原則として故意犯のみを処罰します(刑法38条1項)。過失犯を処罰する場合には,業務上過失致死傷罪(刑法211条)等,処罰規定をきちんと置いています。過失虚偽告訴罪などありませんから,真実と思って告訴したら実は虚偽だったという場合は犯罪になりません。

※(虚偽告訴等)
第172条 人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、3月以上10年以下の懲役に処する。

※(故意)
第38条 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
2 重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、その重い罪によって処断することはできない。
3 法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減軽することができる。

 次に,ここでは,仮に友人も知人もそれが虚偽であると認識していたと考えてみましょう。

 ご質問で,知人が「もし自分(知人)が警察に行くか通報して」云々とおっしゃっているのは,刑法61条の教唆犯が成立するぞということだと思います。
 たしかに,刑法の犯罪は,自ら行うことが基本形です。しかし,他人を通じて法益を侵害することも可能なので,刑法は,共同正犯(刑法60条),教唆犯(61条),幇助犯(62条)といった共犯を罰するようにしているのです。
 「教唆」とは,教え唆すこと,つまり,人を唆して犯罪の実行を決意させることです。つまり,お友達が知人に,「虚偽告訴をしてくれよ」と唆して,知人が実際に虚偽の告訴を行った場合,その知人だけが罰せられるのではなく,唆したお友達も罰せられるのです。

 ただし,教唆は,先述の故意犯の原則(刑法38条1項)から,故意犯のみが処罰され,過失による教唆は処罰されません。
 たとえば,お友達が「あいつを虚偽告訴してえなあ」などと知人に聞こえるような声で独り言を言っていたため,知人がお友達のためと思って,虚偽告訴をしてしまった場合,お友達の過失により教唆をしたようにも見えますが,これは,処罰されません。

※(教唆)
第61条 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
2 教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。

 以上のとおり,虚偽告訴罪の性質から見ても,教唆犯の性質から見ても,お友達の行為は罰せられることはないわけです。

この回答への補足

わかりやすく、詳しいご回答ありがとうございます!
友人に伝えます。

失礼承知で捕捉質問させて下さい。
ふと思ったんですが、インターネット上で例えば虚偽という前提で仮に「知人に乱暴された」や
「知人が会社の金を横領した」等の記述を見た第三者が通報した場合こちらも虚偽告訴罪に問われたりするんでしょうか?

補足日時:2008/08/11 09:57
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みなさん論議の方向性がちょっと違うような気がしますね。


虚偽告訴であるのか否かを論じるのなら、まず大前提の告訴とは何かという定義が無ければ
話が進みません。
この大前提なくしてどうしてそうだとかそうじゃないとかいえるか不思議です。

まず、刑事訴訟法の法的根拠はこれです。
第230条 犯罪により害を被つた者は告訴をすることができる。

「犯罪により害を被つた」とは何でしょうか?
たしかに判決は明確ですが、これから捜査してくれという申し出をするのに判決の前に判決
が無いと告訴できないとすればあべこべで話がすすみません。
つまり、ここで言う「犯罪により害を被つた者」の定義に判決は不要であり、判決ほどの明
確性は必要なく、それ相応の構成要件該当性を兼ね備えて告訴すれば良いと解されます。

これを逆に言えば虚偽告訴とはこれらを兼ね備えていない場合と言えます。
具体的には、一見、構成要件に該当しているように見せかけても、実はその内容が虚偽や偽
装であるなど、告訴人が明らかにその告訴が虚偽であることを意図して行った場合に限って
適用されるものであり、単に告訴してみたが警察の方で事件性があるとは言えないもの、裁
判にまでなっても有罪が取れなくても直ちに虚偽告訴とまではいえません。
要するに、明らかにその告訴が嘘だと分かって行うケース、最近ありましたが痴漢でっち上
げ事件など、そういうケースでなければ虚偽告訴とまではいえません。

ただし、刑事として虚偽告訴とまではいえなくても、民事で賠償命令が出ることもあります。
上記とはまったく別の痴漢事件ですが、被害者が「この人痴漢です」と突き出したものの、
裁判では証拠不十分で無罪となり、逆に無罪となった被疑者がその申し出た女性を訴えて、
精神的苦痛と休業補償として420万円の賠償命令が出たこともあります。

まぁ、今回のようなケースですと警察もいきなり告訴状を受理すると言う事は無く、双方の話を聞いて事件性の有無を判断するでしょうね。
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この回答へのお礼

お礼が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/08/13 18:19

問 インターネット上で例えば虚偽という前提で仮に「知人に乱暴された」や「知人が会社の金を横領した」等の記述を見た第三者が通報した場合こちらも虚偽告訴罪に問われたりするんでしょうか?




答 ご質問の事例でも,たしかに,形式的には虚偽告訴罪に該当します。

 ただし,虚偽告訴罪の保護法益について,判例は,「虚偽告訴罪は,個人の権利を侵害すると同時に,公益上当該官憲の職務を誤らしめる危険があるため処罰するもの」としており(大審院大正元年12月20日),実質的にそれらへの危険がない限り,犯罪を問われないと思います。
 すなわち,「ネット上の記事で見ました。」といって,警察や検察に告発したとしても,彼らは,「証拠がないと動けない」などと言い訳して,相手にしないでしょう。(ネット上の記事でなくとも,告訴・告発を受理してもらうのに,「最低限の証拠を付けて持って来い」と言われることはご存知でしょう?)

 警察や検察が犯罪ありと思料して捜査(刑事訴訟法189条2項,191条)しない限り,捜査機関の職務を誤らせ,告発された者の名誉・自由等の人権を侵害する危険はありません。

 以上のことから,「ネット上の記事で見ました。」と告発しても,実際には,犯罪を問われることは皆無だと思います。
 
※(虚偽告訴等)
第172条 人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、3月以上10年以下の懲役に処する。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
私はてっきり書き込みをした人に対して「あなたは誰かを陥れようとしましたね」といった理由から罪に問われると思っておりました(汗)恥ずかしいです。

今回は友人の悩みだけではなく、私の疑問にまで答えて下さりありがとうございました。

お礼日時:2008/08/11 11:52

こんにちはー



(虚偽告訴等)第172条 人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、3月以上10年以下の懲役に処する。

告訴、告発となっているようなので、当人でも
第三者でも虚偽告訴罪に問われると思います。

ただ、人を陥れる目的の場合なので、結果的に
相手が無実であっても、この罪が適応されるか
どうかは、警察や検事の判断に委ねられると思います。
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この回答へのお礼

こんにちは。そうなんですか…。
被害は物的証拠が出ないものだったので、警察に行くのはやめようと考えていたようですが、知人次第なんですね…。
ありがとうございました

お礼日時:2008/08/11 08:52

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