No.7ベストアンサー
- 回答日時:
久々に見てみると文脈からわかるケアレスミス以外に凡ミスが見つかったので修正します。
正方行列Aのジョルダン標準形化手順
1)
行列Aの次数、固有値すべて、固有値の重複度すべてを求める。
<今回の場合>
行列次数:n=3
固有値:s=1(重複度3)
2)
ジョルダン標準形Jを求める。
ジョルダン標準形においてジョルダンセルを固有値ごとに並べる。
同一固有値に対するジョルダンセルは次数の大きい順に並べる。
固有値sに対するジョルダンセルを求めるには
r[k]=rank((A-sE)^k)(k:0以上の整数)
としたときに
q[m]=r[m-1]-r[m]
がm次以上のジョルダンセルの数であることを使う。
これは次の式から簡単に導かれるので覚える必要はない。
rank((A-sE)^k)=rank((J-sE)^k)
<今回の場合>
固有値sは1であり一つ
s=1
r[0]=3
r[1]=1
r[2]=0(これは求める必要は実はない)
r[3]=0(これは求める必要は実はない)
よって
1次以上のジョルダンセルの数=ジョルダンセルの数=q[1]=r[0]-r[1]=3-1=2
2次以上のジョルダンセルの数=q[2]=r[1]-r[2]=1-0=1
3次以上のジョルダンセルの数=q[3]=r[2]-r[3]=0-0=0
よって
1次のジョルダンセルの数=q[1]-q[2]=2ー1=1
2次のジョルダンセルの数=q[2]-q[3]=1-0=1
よってジョルダン標準形は
J=
(1 1 0)
(0 1 0)
(0 0 1)
なお、今回の場合はこのように杓子定規にしなくても
ジョルダンセルの数q[1]のみからジョルダン標準形が分かる。
3)
ジョルダン標準形化ベクトルを構成する列ベクトルのうち
固有値sかつN次ジョルダンセルに対するものを求める。
並びの順にその構成要素を求めるので同一固有値においては
次数の大きいジョルダンセルの順にその構成要素を求める。
(A-sE)^Nx[N]=0かつ(A-sE)^(N-1)x[N]≠0
なるn次元列ベクトルx[N]を求める。
そして
x[k-1]=(A-sE)x[k] (k=N,N-1,N-2,・・・,2)
とおく。
x[1],x[2],・・・,x[N] (並び順に注意)
がその変換行列を構成する列ベクトルである。
このうちx[1]のみが固有値sの固有ベクトルである。
既に固有値sの固有ベクトル
x’[1],x”[1],・・・
が決定されている場合にはx[N]は
x[1]=(A-sE)^(N-1)x[N] ,x’[1],x”[1],・・・
が互いに一次独立であるように決める。
<今回の場合>
2次のジョルダンセルに対する変換行列の構成要素ベクトルの作成(N=2):
(A-E)^2=0となるので
(A-E)v≠0である任意ベクトルvを決め
u=(A-E)v
とおくと
u,vが変換行列の成分となる。
このとき(A-E)u=0となりuは固有ベクトルである。
なお、vはx[2]に対応しuはx[1]に対応する。
1次のジョルダンセルに対する変換行列の構成要素ベクトルの作成(N=1):
すでに固有値1の固有ベクトルuが求まっているので
u=(A-E)v ,w
が互いに一次独立であり
(A-E)w=0かつ(A-E)^0w=w≠0
となるベクトルwを任意に決める。
このときwは固有ベクトルである。
なおwはx[1]に対応する
4)
すべての固有値、各固有値のすべてのジョルダンセルについて
求めた変換行列の成分を順番に並べて変換行列を構成し終了する。
今回の場合:
(A-E)u=0
(A-E)v=u
(A-E)w=0
つまり
Au=u
Av=u+v
Aw=w
つまり
A (u v w)=(u v w) J
つまり
(u v w)^-1 A (u v w)=J
No.6
- 回答日時:
より正確な正方行列Aのジョルダン標準形化手順
1)
行列Aの次数、固有値すべて、固有値の重複度すべてを求める。
<今回の場合>
行列次数:n=3
固有値:s=1(重複度3)
2)
ジョルダン標準形Jを求める。
ジョルダン標準形においてジョルダンセルを固有値ごとに並べる。
同一固有値に対するジョルダンセルは次数の大きい順に並べる。
固有値sに対するジョルダンセルを求めるには
r[k]=rank((A-sE)^k)(k:0以上の整数)
としたときに
r[m-1]-r[m]
がm次以上のジョルダンセルの数であることを使う。
これは次の式から簡単に導かれるので覚える必要はない。
rank((A-sE)^k)=rank((J-sE)^k)
<今回の場合>
固有値sは一つ
r[0]=3
r[1]=1
r[2]=0(これは求める必要は実はない)
r[3]=0(これは求める必要は実はない)
よって
1次以上のジョルダンセルの数=ジョルダンセルの数=3-1=2
2次以上のジョルダンセルの数=1-0=1
3次以上のジョルダンセルの数=0-0=0
よって
1次のジョルダンセルの数=2ー1=1
2次のジョルダンセルの数=1-0=1
よってジョルダン標準形は
J=
(s 1 0)
(0 s 0)
(0 0 s)
なお、今回の場合ジョルダンセルの数が分かればジョルダン標準形は分かる。
3)
ジョルダン標準形化ベクトルを構成する列ベクトルのうち
固有値sかつN次ジョルダンセルに対するものを求める。
並びの順にその構成要素を求めるので同一固有値においては
次数の大きいジョルダンセルの順にその構成要素を求める。
(A-sE)^Nx[N]=0かつ(A-sE)^(N-1)x[N]≠0
なるn次元列ベクトルx[N]を求める。
そして
x[k-1]=(A-sE)x[k] (k=N,N-1,N-2,・・・,2)
とおく。
x[1],x[2],・・・,x[N]
がその変換行列を構成する列ベクトルである。
ここでx[N]を起点となるベクトル(reiman造語)と呼ぶ。
同一固有値において
既に起点となる固有値y[M]が決定されている場合には
x[N]は(A-sE)^(M-N)y[M]と一次独立であるように決める。
<今回の場合>
2次のジョルダンセルに対する変換行列の構成要素ベクトルの作成(N=2):
(A-sE)^2=0となるので
(A-sE)vが0でないような任意ベクトルvを決め
u=(A-sE)v
とおくと
u,vが変換行列の成分となる。
このとき(A-sE)u=0となりuは固有ベクトルである。
1次のジョルダンセルに対する変換行列の構成要素ベクトルの作成(N=1):
起点となるベクトルvが既に求まっているので
u=(A-sE)^(2ー1)v=(A-sE)vと一次独立であり
(A-sE)w=0かつ(A-sE)^0w=w≠0
となるベクトルwを任意に決める。
このときwは固有ベクトルであるが、
固有値sの固有ベクトル空間は2次元なのでwを決めることは可能である。
4)
すべての固有値、各固有値のすべてのジョルダンセルについて
求めた変換行列の成分を並べて変換行列を作成し終了する。
今回の場合:
(A-sE)u=0
(A-sE)v=u
(A-sE)w=0
つまり
Au=su
Av=u+sv
Aw=sw
つまり
A[u v w]=[u v w]J
つまり
[u v w]^-1A[u v w]=J
No.5
- 回答日時:
ケアレスミスがあり修正します。
正方行列Aのジョルダン標準形化手順
1)
行列Aの次数、固有値すべて、固有値の重複度すべてを求める。
<今回の場合>
行列次数:n=3
固有値:s=1(重複度3)
2)
ジョルダン標準形Jを求める。
ジョルダン標準形においてジョルダンセルを固有値ごとに並べる。
同一固有値に対するジョルダンセルは次数の大きい順に並べる。
固有値sに対するジョルダンセルを求めるには
r[k]=rank((A-sE)^k)(k:0以上の整数)
としたときに
r[m-1]-r[m]
がm次以上のジョルダンセルの数であることを使う。
これは次の式から簡単に導かれるので覚える必要はない。
rank((A-sE)^k)=rank((J-sE)^k)
<今回の場合>
固有値sは一つ
r[0]=3
r[1]=1
r[2]=0(これは求める必要は実はない)
r[3]=0(これは求める必要は実はない)
よって
1次以上のジョルダンセルの数=ジョルダンセルの数=3-1=2
2次以上のジョルダンセルの数=1-0=1
3次以上のジョルダンセルの数=0-0=0
よって
1次のジョルダンセルの数=2ー1=1
2次のジョルダンセルの数=1-0=1
よってジョルダン標準形は
J=
(s 1 0)
(0 s 0)
(0 0 s)
なお、今回の場合ジョルダンセルの数が分かればジョルダン標準形は分かる。
3)
ジョルダン標準形化ベクトルを構成する列ベクトルのうち
固有値sかつN次ジョルダンセルに対するものを求める。
(A-sE)^Nx[N]=0かつ(A-sE)^(N-1)x[N]≠0
なるn次元列ベクトルx[N]を求める。
そして
x[k-1]=(A-sE)x[k] (k=N,N-1,N-2,・・・,2)
とおく。
x[1],x[2],・・・,x[N]
がその変換行列を構成する列ベクトルである。
そしてx[1]は固有値sの固有ベクトルになる。
ここで気をつけることは同一固有値、同一次数のジョルダンセルが2つ以上ある場合であり、
その時には
(A-sE)^Nx[N]=0かつ(A-sE)^(N-1)x[N]≠0
なるn次元列ベクトルx[N]は既に決定したものと独立に与えなければならない。
またN=1の場合には固有ベクトルを決定するだけだが、
その場合には既に求まっている固有ベクトルと一次独立なものを選択する。
<今回の場合>
2次のジョルダンセルに対する変換行列成分の作成(N=2):
(A-sE)^2=0となるので
(A-sE)vが0でないような任意ベクトルvを決め
u=(A-sE)v
とおくと
u,vが変換行列の成分となる。
このとき(A-sE)u=0となりuは固有ベクトルである。
1次のジョルダンセルに対する変換行列の成分の作成(N=1):
uと一次独立な固有ベクトルwを任意に決める。
固有値sの固有ベクトル空間は2次元なのでwを決めることは可能である。
5)
すべての固有値、各固有値のすべてのジョルダンセルについて
求めた変換行列の成分を並べて変換行列を作成し終了する。
今回の場合:
(A-sE)u=0
(A-sE)v=u
(A-sE)w=0
つまり
Au=su
Av=u+sv
Aw=sw
つまり
A[u v w]=[u v w]J
つまり
[u v w]^-1A[u v w]=J
No.4
- 回答日時:
誤解をまねく表現が合ったので修正します。
正方行列Aのジョルダン標準形化手順
1)
行列Aの次数、固有値、固有値の重複度をすべて求める。
今回の場合:
行列次数:n=3
固有値:s=1(重複度3)
2)
ジョルダン標準形Jを求める。
ジョルダン標準形においてジョルダンセルを固有値ごとに並べる。
同一固有値に対するジョルダンセルは次数の大きい順に並べる。
固有値sに対するジョルダンセルを求めるには
r[0]=n
r[k]=rank((A-sE)^k)(0<k)
としたときに
r[m-1]-r[m]
がm次以上のジョルダンセルの数であることを使う。
これは次の式から簡単に導かれるので覚える必要はない。
rank((A-sE)^k)=rank((J-sE)^k)
今回の場合:
固有値sは一つ
r[0]=3
r[1]=1
r[2]=0(これは求める必要は実はない)
r[3]=0(これは求める必要は実はない)
よって
1次以上のジョルダンセルの数=ジョルダンセルの数=3-1=2
2次以上のジョルダンセルの数=1-0=1
3次以上のジョルダンセルの数=0-0=0
よって
1次のジョルダンセルは2ー1=1
2次のジョルダンセルは1-0=1
よってジョルダン標準形は
J=
(s 1 0)
(0 s 0)
(0 0 s)
3)
ジョルダン標準形化ベクトルを構成する列ベクトルのうち
固有値sかつN次ジョルダンセルに対するものを求める。
(A-sE)^Nx[N]=0
かつ
(A-sE)^(N-1)x[N]≠0
なるn次元列ベクトルx[k]を求める。
そして
x[k-1]=(A-sE)x[k]
(k=N,N-1,N-2,・・・,2)
とおく。
x[1],x[2],・・・,x[N]
がその変換行列を構成する列ベクトルである。
そしてx[1]は固有値sの固有ベクトルになる。
ここで気をつけることは同一固有値、同一次数のジョルダンセルが2つ以上ある場合であり、その時には
(A-sE)^Nx[N]=0
かつ
(A-sE)^(N-1)x[N]≠0
なるn次元列ベクトルx[N]は既に求めたものと独立に決定しなければならない。
今回の場合:
2次のジョルダンセルに対する変換行列成分は
(A-sE)^2=0となることは明らかなので
(A-sE)vが0でないような任意ベクトルvを決め
u=(A-sE)v
とおくと
u,vが変換行列の成分となる。
このとき
(A-sE)u=0となりuは固有ベクトルである。
1次のジョルダンセルに対する変換行列の成分は
uと独立な固有ベクトルwを任意に決めれば良い。
固有値sの固有ベクトル空間は2次元なのでwを決めることは可能である。
5)
すべての固有値、ジョルダンセルについて求めた変換行列の成分を並べて
変換行列を作成し終了する。
今回の場合:
(A-sE)u=0
(A-sE)v=u
(A-sE)w=0
つまり
Au=su
Av=u+sv
Aw=sw
つまり
A[u v w]=[u v w]J
となる。
結局
[u v w]^-1A[u v w]=J
No.2
- 回答日時:
Aを3次正方行列とし、ジョルダン形式化の手順を書きます。
1)
固有多項式を求め固有値を求める。
以下固有値をsとし固有多項式の3重解とします。
2)
r=rank(A-sE)を求める。
固有値sに対するジョルダンブロックの個数は3-rで求まる。
以下r=1とする。
この場合ジョルダンブロックの数は2です。
3)
ジョルダン形式を求める。
Aは3次でありsのジョルダンブロック個数は2なので
ジョルダン形式は
J=
(s 1 0)
(0 s 0)
(0 0 s)
でしかありません。
Aが4次以上だと
rank((A-sE)^2)・・・
を求めなければならない場合もあります。
4)
(A-sE)^2v=0
かつ
(A-sE)v≠0
なる3次列ベクトルvを求める。
今回の場合、(A-sE)^2=0となることは明らかなので
vを例えば(1,0,0)^Tにとれば良い。
u=(A-sE)v
とおく。
このとき
(A-sE)u=0となりuは固有ベクトルである。
5)
uと独立な固有ベクトルwを決定する。
固有値sの固有空間は2次なのでuに独立な固有ベクトルがある。
6)
以上の結果
(A-sE)u=0
(A-sE)v=u
(A-sE)w=0
つまり
Av=su
Av=u+sv
Av=sw
となり
A[u v w]=[u v w]J
となる。
結局
[u v w]^-1A[u v w]=J
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