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GATTからWTOへ移行した理由が気になり調べているのですが

いまいちネットでググって見ても、自分でも分かるような記事がなかったので

分かる方がいらっしゃいましたら、教えてくださると光栄です。

A 回答 (1件)

GATTは条約ですが、その事務局が別途設けられていました。



本当は第二次世界大戦後、世界銀行やIMFとともに、ITOという国際組織を作るはずでした。しかし、関税交渉が揉め、とりあえず肝心な部分だけをGATTをして調印しました。しかし、いざITOを作ろうしたものの、アメリカ議会が批准しなかったんです。世界の2分の1、3分の1を占める大国が抜けては意味がありません。そこで、GATTの事務局を作って、無理やりITOの代わりを演じさせたのです。

こういう中途半端な状態を解消することは、長年の課題でした。
また、GATTはモノの貿易だけを扱います。
サービス貿易の登場や、貿易以外に投資が重要な課題になり、さらに貿易に関連する様々な問題を議論しようという動きが欧米から出てきます。
それで、GATTの他にGATS(サービス貿易)やTRIPS(知的財産権)などいろんな協定も作りました。いわば、ITOを改めて作るだけではなく、その拡大版を作ったのです。

サービス貿易って分かりにくいでしょうが、国を超えたサービスの提供や旅行、さらには実は投資じゃないの?というものまで、いろんなものを詰め込んだ概念です。途上国が投資までWTOでやりたくないと抵抗したんで、敗者復活戦の如く、こっそりサービス貿易の概念に投資が重なるようにしたんだそうです。

しかし、知的財産についてはWIPOがあります。
なぜ、WTOに取り込んだのか?それは、強制力のある紛争解決機構がWTOが備わっているからです。他にも仲裁機構はありますが、WTOほどの強制力はありません。
だから、貿易や投資促進しか考えないWTOの紛争解決機構が、途上国の発展の権利や、環境問題などを考えない結論も出す危険があります。そのため、左派的なNGOはWTOを危険だと非難するのです。ただ、WTOの関連条約にも、国防や衛生のために行う規制は例外だと書いてあります。じゃないと、毒ギョーザや毒ミルクも自由貿易の対象になっってしまい、危ないですよね。
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