
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
Walsh diagram (ウォルシュ図またはウォルシュ・ダイヤグラム)というものを使えば、いちおう分かります。
よく教科書に載っているのは、AH2分子のウォルシュ図です。この図から、H2O分子が折線構造であることと、BeH2分子が直線構造であることがわかります。詳しい説明は、アトキンス物理化学などをご覧下さい。
また、HAAH分子の形は、価電子の数から予測することができます(ウォルシュ則)。HCCH分子は価電子数が1+4+4+1=10なので直線構造、HNNH分子は価電子数が12なので平面構造、HOOH分子は価電子数が14なので非平面構造になります。他の例は
米澤貞次郎ほか共著「三訂 量子化学入門(上)」化学同人
4.9節 Walsh則
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocD …
をご覧下さい。
VSEPR則が広く知られているのに比べると、Walsh則はあまり人気がありません。分子軌道法の考え方だけで分子構造を予想するのは結構めんどうだ、ということなのでしょう。分子軌道法は、コンピュータを使った高精度計算の結果から分子構造を予測する、という使い方に向いています。ウォルシュ図(またはそれに類したエネルギー準位図)は、分子構造を予想するために使われることより、計算結果を解釈するために使われることが多いです。
この回答へのお礼
お礼日時:2009/01/11 14:47
回答してくださってありがとうございます。
ウォルシュ則とその使われ方まで、とても参考になりました。
参考書まで紹介してくださって本当にありがとうございます。
No.3
- 回答日時:
余談ですが、分子軌道法により高分子の構造を予測(設計)しようという試みもされています、もちろんコンピュータを使ってですが
No.2
- 回答日時:
分子軌道法は、VSEPR理論よりもずっと精密な理論なので、結合長・角や分子の形をほぼ正しく導き出すことができます。
ただしこれを使って構造を予測するには、ほとんどコンピュータが必要になります。
コンピュータは、あらゆる形に原子を配置してエネルギーが最低の構造を膨大な計算で導き出します。
頭で予測するには、各原子軌道の形を把握して、どの状態が一番結合強度が高くなるか(軌道の重なりが最大になるか)を考えなければなりません。(「すぐに」というと頭だけでは無理です)
H2OやNH3などはギリギリできるかもしれませんが、HNO3とかになるとほぼ無理です。
おおざっぱに頭で考えるならVSEPR理論、精密に考えるならコンピュータで分子軌道法、と考えましょう。
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