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双極子モーメントの単位にD(1[d] = 3.336E-30[C m])というものがあるようなのですが、
この単位は何と呼ぶのでしょうか?
それとどうやって定義されているのでしょうか?
解説されている本がありましたら教えて下さい。

A 回答 (2件)

P.Debyeの名前から作った単位です。

「デバイ」と読んでいます。

双極子モーメントはμ=qlです。
分子の双極子モーメントの場合、qは電気素量のオーダー、lは原子間距離のオーダーになります。そのまま使うとものすごく小さい値が出てきますのでqを電気素量(=1.6×10^(-19)C)、lを1Å(=10^(-10)m)とした時の値の桁だけを抜き出して単位としたものです。

現在の単位系では
μ=1.602×10^(-29)Cm
が目安となります。
いつも10^(-29)が出てきますのでこれをのけた数字だけで議論できるようにしようという発想がでてくるのは理解できることだと思います。もしこの単位系でデバイが理論を組み立てたのであれば
1D=10^(-29)Cm
になっただろうと思います。

ところが以前はCGSesuという単位で電気量を表していました。
クーロンの法則をF=qq'/r^2とします。
r=1cm(=10^(-2)m)、F=1dyn(=10^(-5)N)の時の電荷が1CGSesuです。
この単位で表すと電気素量は
e=4.803×10^(-10)esu
です。この値を使った場合は
μ=4.803×10^(-18)esucm
になります。この10^(-18)esucmをくくりだして単位にしたのです。
1D=10^(-18)esucmです。
4.803×10^(-10)esu=1.602×10^(-19)C
1cm=10^(-2)m
ですから
1D=3.336×10^(-30)Cm
になります。
μ=4.803×10^(-18)esucm
を1Dとするという定義だと単位の換算がもっと楽になったのですが桁だけを抜き出して単位にしましたのでわけの分からない数字になってしまいました。

量子化学の計算などでは
qを電気素量、lをボーア半径とした時の値そのままをμの単位にしているようです。
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こんなところでお許しを、↓(wiki)


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%90% …
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