いつもお世話になっております。知人が相続のことで困っています。家族関係は添付した図の通りです。今回亡くなられた方は90歳前後です。
知人によると、亡くなられて数日後、
「私たちは協議の結果、相続権を放棄し、配偶者の方にすべての遺産を譲る」という内容の手紙が届いたそうです。そしてもう一枚の違う紙には遺言によりそうなっているから、実印を押し、印鑑の証明書と一緒に返送してくれなどと書かれていたそうなのです。
知人は、誰とも協議しておらず、ほかの兄弟にも確認したところ同様の手紙が来ており協議もしていないそうです。また、その配偶者の方への連絡が途絶えてしまったようです。
私なりに調べてみると、法的に有効な遺言書がある場合、法定相続人全員での協議は不必要と書かれていました。また、協議もしていないのに協議の結果というのもおかしいような気がします。知人は知り合いの弁護士に相談するといっていますが、あいにく今日は連絡が取れず、弁護士さんが正しいかどうかもわからないため質問した次第です。
質問事項は
○法的に有効な遺言書はあると考えられますか。
○配偶者の弁護士さんが送ってきた手紙の内容はおかしくないのでしょうか。
○もし、配偶者の方が次に亡くなられると、その兄弟が法定相続人になるということで正しいでしょうか。
すごく困っています。なるべく早いご回答いただければ幸いです。
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
この図はわかりやすくていいですね。
いつも相続関係の質問の際には人間関係がややこしくてわかりにくいので、模範になるような図です。さて、配偶者は常に相続人になりますので、それ以外の相続人で考えます。
第一順位(子供)はいない。第二順位(親)はすでに死亡。第三順位の兄弟(の子)が多数いるという形ですね。第三順位には遺留分はありません。したがって、もし「配偶者にすべてを相続させる」という遺言があれば、第三順位の人には連絡すらいきません。手続き上、まったく不要だからです。
それにもかかわらず第三順位の人たちに手紙が来ているということは、遺言は存在しない(または不備がある)ということだと思います。したがって、知人は「私は相続を放棄しませんので、至急協議を要求します。」と書いて、内容証明で送ればいいと思います。(ただし、なくなられた方が負債をかかえていれば、それも相続してしまうので、内容の確認が先決でしょう。)
第3順位の方々(全部で9人)と連携して交渉した方が交渉力は強くなるかもしれませんが、取り分が減ります。なるべくほかの方は自発的に放棄させて、相続を求める人たちだけで交渉をした方がいいかもしれません。
ご回答ありがとうございます。お褒めいただき恐縮です。
「手紙が来る」と「遺言により」というのは明らかな矛盾なのですね。
90歳にもなるおばあちゃんが資産を独り占めしたいということはあまりないように思います。普段から優しく、全く金銭には興味がないといったような人なのです。裏で誰かが操っているように思えてなりません。
あと、追加で質問ですが、印鑑登録証明書(?)を送っても何かに悪用されることはないのでしょうか。身ぐるみ剥がされてなどということは…。お時間ございましたらご回答お願いいたします。
No.9
- 回答日時:
訂正・追加です。
▼遺言書の有無について
>なお、遺言書があれば協議書に相続人全員の署名押印は必要ないのは確かですが
遺言書があればそもそも協議書自体が必要ありません。遺言執行者のもとで手続が進められます。
▼手紙の内容について
“相続権を放棄”について
弁護士が遺産分割協議書という重要な法律文書にこんな表現を使ったというのはにわかには信じ難いです。
質問者さんが話をまとめるために、実際には使われていない言葉を使ったのではないか、あるいは質問者さ
んの転書ミスか、と疑ってしまうくらいです。
“相続権を放棄”といったら法律上はまったく別の意味の可能性がでてきてしまいます(家庭裁判所でや
る“相続放棄”になる)。弁護士の意図を汲むなら、ここは“相続分を放棄”になるはずです。もし本当に
弁護士がこういう表現をしていたなら、その弁護士は法律用語の用法にもまるで配慮していないということ
になります。
手紙の内容については知人が要約(?)して伝えてくれたことなので…。
遺言書がなさそうなので、相手側に遺言書の開示を請求してみたいと思います。
追加のご回答ありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
>私たちは協議の結果、相続権を放棄し、配偶者の方にすべての遺産を譲る」という内容の手紙
これは多分遺産分割協議書のことだと思います。その書面の冒頭にそう書いてあると思います。法務局な
どに提出する書類です。
>ほかの兄弟にも確認したところ同様の手紙が来ており協議もしていないそうです
これは当然です。なぜならその協議書に署名押印することが協議そのものだからです。遺産分割協議は何
も相続人全員(代襲相続人含む 以下同じ)が一つのテーブルを囲んで話し合う必要はなく、協議書を転送
転送して署名押印してもらうのでもよいのです。普通はあらかじめその内容を電話で連絡しておくものです
がね。
その内容に文句がないなら署名押印して送り返せばよく、納得できないならそのまま送り返せばいいだけ
のことです。そのとき、『納得できないから押印しません』とでも書いておけば親切でしょう。遺産分割協
議書には相続人全員の署名押印がなければなりませんので、相手側弁護士の方から連絡が来るはずです。
以上踏まえまして質問の件
▼遺言書の有無について
これははっきりいってまったく分かりません。ただ遺言書を残している殊勝な被相続人は、相続で揉める
ほどの金持ちか一度相続で痛い目にあった人、あとは法律の専門家ぐらいのものです。仮に遺言書らしきも
のがあっても、要件を満たしていないのがほとんどです。あくまで一般論としては、有効な遺言書があると
いうのはおよそ考えられないことだと思います。
なお、遺言書があれば協議書に相続人全員の署名押印は必要ないのは確かですが、それでも一部の相続人
を蚊帳の外に置くことはできません。遺言書がある場合、その遺言書が適式かどうか確認する“検認”とい
う手続が必要で、これは家庭裁判所に相続人全員が出席して行わなければなりません(公正証書遺言は除く)。
そもそも遺言書があるなら、協議書送ってきて『署名押印して送り返して』ではなく、『何月何日に検認
やるから出席して』になるはずですから、遺言書がないことは確実だと思います。
『遺言でそうなっている』というのは遺言書があるわけではなく、ただ口頭でそう言われた(ことにして
いる)だけなのでしょう。弁護士も依頼人にそう言われたら信じるしかないのでそう書いてるだけです。
▼手紙の内容について
ここに書かれている範囲では、特におかしなことはありません。普通です。ご友人が協議は完了している
と勘違いしてしまったことが疑義のきっかけです。疑心暗鬼を生ずといいますが、一度疑いを払拭した上で
手紙を読み直すといいと思います。
あと当人と連絡が取れないという点ですが、相手方弁護士に連絡を取ってみてください。弁護士に連絡が
取れなければ大いに怪しいです。
▼配偶者死亡の相続について
その配偶者さんの親御さんが既に亡くなっているということであればその通りです。ご友人さんのところ
に来るということはありません。
▼印鑑証明について
遺産分割協議書には印鑑証明の添付は必須です。これがないと手続できないから要求しているのです。ま
た協議書の押印は実印でなければなりません。ちなみにこの印影がかすれてたりすると法務局は受け付けて
くれないことがあります。押印のときは、下に電話帳か何かを敷いて(ゴム下敷きがあればベスト)押して
ください。
あと、遺産分割協議には、ご友人の親の出生から死亡までの戸籍証明書(昔で言うところの戸籍謄本)と
除住民票、ご友人の戸籍証明書と住民票も必要になります。要求してこないということは、相手方弁護士が
職権で既に取っているということでしょうかね。本人に一言もなく取ってしまうというのは、その弁護士の
倫理観にちょっと疑問がありますが、まぁ適法の範囲ではあります。
悪用の可能性ですが、印鑑証明だけではろくなことはできないでと思います。印鑑証明はその登録された
実印(印影)とセットで初めて価値があるものですから。よっぽど悪徳でずる賢い弁護士なら何か思いつく
かもしれませんが、普通は気にする必要はないと思います。
▼蛇足として
上に書いたように、遺産分割協議書を作るならその内容はあらかじめ依頼人以外の相続人にも連絡するの
が普通です。途中まで押印もらったのに最後の1人が拒否したら最初からやり直しになりますから。連絡し
て口頭でOKもらってもいざ押印というときに突然文句言い出す人もいるんですが、まぁそれでもリスクは最
小限に抑えられます。
戸籍証明取るにも本人に確認の電話一本も入れないというのでは、その相手方弁護士はあんまり細かいこ
と考える弁護士じゃないように感じます。悪く言うと大雑把というか…。今回友人さんに疑われたのはそう
いった事前連絡を弁護士が怠ったからですし。何の予告も無くいきなり協議書送りつけて判子押せ、では疑
われて当然です。
信用できるかとか有能かは別として、僕だったらあんまり依頼したくないタイプの弁護士ですね。
ご回答ありがとうございます。詳しいご説明でよくわかりました。
相手の弁護士が誰なのか名刺さえ入っていないのでわかりません。弁護士を立てていないということはありうるのでしょうか。
No.7
- 回答日時:
私も遺言として、配偶者の方にすべての遺産を譲ると言っていたとしても
正式な遺言書は無いと考えます。
90歳の配偶者の身内辺りが弁護士などを手配したように思います。
ほとんど行き来していない?・面倒も見ていない?叔父・叔母の財産でしたら、
放棄しても良いのではないかとも思います。
ご回答ありがとうございます。やはり“ない”ですか。叔父・叔母にはよくお世話になったそうです。今も手紙で連絡を取り合ったり、お盆には帰ったりしているので放棄するかどうか迷うところだそうです。何か配偶者の裏でその遺産を狙っている人がいるように思えてなりません。
No.5
- 回答日時:
知人の相続のことで、慌てる必要は全くないと思いますが…
> ○法的に有効な遺言書はあると考えられますか。
遺言書があるとすれば、「妻に全部相続させる」内容のものでしょう。
それが存在しないので、「遺産の4分の1÷頭数」の権利を持つ「兄弟の子」全員の相続放棄が必要とされているのではないでしょうか。
> ○配偶者の弁護士さんが送ってきた手紙の内容はおかしくないのでしょうか。
要は、相続放棄をお願いしている文面なのでしょう。これに応じて自発的に相続放棄をした人は最初から相続人でなくなるという効果を求めているのであり、おかしな文面とまでは思いません。
> ○もし、配偶者の方が次に亡くなられると、その兄弟が法定相続人になるということで正しいでしょうか。
図には、「配偶者の方の血縁関係」が載っていませんから回答不能ですが、もし配偶者に直系尊属がおらず、兄弟だけいるという状況ならばそうですね。
ご回答ありがとうございます。すみません、自分のことではないのに…。でも力になれればと思って(却って邪魔かもしれまんね)。
やはり、遺言書が“ない”可能性が高そうですかね。
相続放棄をお願いするのなら、別紙に「遺言書に記載されているのであなたたちには権利がない」なんていう風に書かないでほしいですね。こっちはそうなのかぁなんて思ってしまいます。でも、これが普通なんでしょうね。
ちなみに、配偶者の方の両親も他界していらっしゃいます。
No.4
- 回答日時:
遺言があるというのは、嘘です。
有効な遺言があれば、兄弟姉妹には「遺留分」がないため、兄弟姉妹とは無関係に相続できる。弁護士が遺言執行者に選ばれているとしたら、せいぜい、法定相続人に財産の内容と遺言の内容を知らせるだけ。
今回、財産を配偶者にやってしまえば、その後は、配偶者の法定相続人に引き継がれる。
弁護士は、依頼人のためなら、第三者(敵側人間)に嘘をつくこともありうる。
No.3
- 回答日時:
まず、配偶者は他の相続人と常に同順位の相続人になるのであって、常に第一順位ではありません。
今回の相続人は、第3順位となります。ただ配偶者以外の第3順位の相続人には遺留分がありません。
以上により
・有効な遺言書があり、すべて配偶者に相続させるとあれば、それがとおります。
・協議の結果、そういう風に相続させることもできます。
・相続放棄は、家庭裁判所に申述して効果があります。
よって、協議していなくても、遺産分割協議書に実印を押せば、協議したのと同等です。
預金、不動産がなければ、前述遺言書だけで協議書無しで生存配偶者が独り占め可能です。
預金、不動産の相続には、協議書が必要です。
まずは遺言書の開示、ならびに弁護士に委任状の提示を要求しましょう。
手続きがすすまず、生存配偶者が死去するようなことがあれば、その血続きの相続人との協議ともなり、紛糾ものです。
ご回答ありがとうございます。上から2つ分ではなく、配偶者が常に同順位なのですね。勉強になりました。「遺言書に記載されているのであなたたちには権利がない」という風に別紙に書いて強引に押印させようというのは、ちょっと卑怯な気もします。
あと、預金・不動産以外に相続するものとは何なのでしょうか。お時間ございましたらご回答お願いいたします。
No.1
- 回答日時:
明日、弁護士に相談しても十分に間にあう話です。
ご安心ください。遺言の存在はネット上でわかるわけがありません。無茶な質問をしないように、まず落着いてください。遺言は一定の様式を求められていますし、場合によっては裁判所の検認が必要です。
遺言があったとして、遺留分という制度もあります。
繰り返します。明日で十分ですから、弁護士と落着いて話してください。
ご回答ありがとうございます。まぁこういうことは専門家の先生とお話しするのが一番というのはわかっているはずなのですが、どうしても気になってしまって…。冷静にならないといけませんね。
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