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アダプティブアレイとMIMOの違いを教えてください。
私のこれまでの理解は、アダプティブアレイは複数のアンテナに与える信号の位相などの制御で電波をビーム状に作って必要なアンテナに電波を強く届けるもの。MIMOは信号を分割して複数のアンテナから同一周波数で送信し、受信も複数のアンテナで受信して合成することで多くの情報を短時間で送れる。
■疑問1.なぜ同じ周波数で送って混信しないのでしょうか?OFDM技術を使うことで混信を防ぐのでしょうか?しかし、OFDMは必須技術ではないようですし・・・
■疑問2.MIMOは(ダイバーシティや)アダプティブアレイを基礎としているといわれますが、MIMOではビームは作らないのではないかと思います。そうすると、何が基礎になっているのでしょうか?関係あるのでしょうか?

A 回答 (2件)

追加の質問についても、全てあり得るかと思います。



私も専門ではないのでそれほど詳しくはありませんが、No.1は我ながら解りにくい書き方をしてしまったので補足しておきます。
MIMOは送信アンテナ2本、受信アンテナ2本の2×2、または4本ずつの4×4が主流だそうです。
# 余談ですが、家庭用無線ルータでは3本アンテナが主流ですが、これはダイバシティー技術を使って感度のよい2本を使っているそうです。

最も単純な2×2で説明すると、送信アンテナA,Bと受信アンテナ1,2との間には、最低でもA1,A2,B1,B2の4つの経路ができます。
受信アンテナ1で発生する信号AB1は、経路A1を通った信号Aの成分a1と、経路B1を通った信号Bの成分b1とが入り混じった(混信した)状態となります。
アンテナ2も同様で、単純にアダプティブアレイ方式で受信しても信号AとBが混信した信号が受信されるだけです。

そこでMIMOでは、経路A1,A2,B1,B2の伝送特性を推定して信号AB1,AB2を補正し、元の信号A,Bを抽出します。
最も単純には、経路A1,A2,B1,B2それぞれの位相のずれを仮定した行列式をつくり、信号AB1,AB2にその逆行列を作用させて、信号A,Bの符号誤り率の最も低くなる伝送特性行列を探します。
実際は他に多重反射や回折などのマルチパスもあるので、処理は複雑ですが、近年のCPUパワーが強力になってきたからこそできるようになった技術です。

> 1.MIMO伝送経路のいくつかをビームにするということはあり得ますか?
→複数のアンテナ群を1つのアレイアンテナとすることで可能でしょう。
但し、アンテナ群同士はある程度離す必要があると思いますが。

> 2.MIMO伝送経路を受信側で評価して、送信側に返し、送信側でそれを利用して送信に細工をするというようなこともあり得ますか?
→1が可能ならこれもあり得るでしょう。
送信側のビームを振って最も感度の高い経路を探す、とかね。

> 3.MIMOの各伝送経路にチャネルを設定するという使い方があり得ますか?
→可能でしょうが、意味があるのかな?
帯域の有効活用という点ではいいかもしれませんね。

> 4.MIMOの信号にOFDMを使うということはあり得ますか?
→今の技術では処理が追いつかない気がしますが、充分ありうると思います。
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この回答へのお礼

再度にわたり詳細にありがとうございました。
>今の技術では処理が追いつかない気がしますが・・・
そうですか、実はある会社の特許を読んでいて質問させていただいたものでした。特許ですので、将来的な布石をしてあるのかもしれません。

お礼日時:2009/08/09 16:12

全体的な認識はそれで合っています。


アダプティブアレイは、複数のアンテナから同じ信号列を、位相をずらして発信します。
すると等価的に、位相の揃う方向に強いビームが発生します。
これが送信側のアダプティブアレイです。
受信側では1つの信号列を受信します。

MIMOでは、複数(例えば2本)のアンテナから別々の信号列(例えばAとB)を発信します。
位相は元々揃っていないので、基本的にビームは発生しません。
受信側では複数(例えば2本)のアンテナで、これらの信号列(AとBの混じった(混信したした)信号AB)を一度に受信します。
それぞれのアンテナは場所が若干離れているため、アンテナごとに受信した信号(AB1,AB2)の位相は若干ずれています。
AB1とAB2の位相をずらして合成し、強度が最大となる方向を信号の到来方向と推定するのが、受信のアダプティブアレイです。

また、送信側の2本のアンテナと受信側の2本のアンテナとの間の距離は若干異なるので、信号AB1に含まれる信号A,Bの成分a1,b1と、信号AB2に含まれる信号成分a2,b2との間にも若干の位相差があります。

更に、受信信号には直接波だけではなく、反射や回折を経て到来した信号成分a3,a4・・・やb3,b4・・・も含まれる複雑な波形となっています。
これらの信号成分に対して複雑な演算をし、元の信号成分A,Bを取り出すのがMIMOです。

OFDMは、互いに干渉しないサブキャリアを多数使って広帯域化する技術であり、マルチバスを利用するMIMOと似てはいますが、サブキャリア同士が干渉しないという点で決定的に違います。

参考URL:http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/keyword/2 …
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この回答へのお礼

ありがとうございました。だいぶ良く分かりました。
ご好意に甘えて申し訳ありませんが、もしご存知でしたら下記も教えてください。新技術の理解ができず困っておりまして。
1.MIMO伝送経路のいくつかをビームにするということはあり得ますか?
2.MIMO伝送経路を受信側で評価して、送信側に返し、送信側でそれを利用して送信に細工をするというようなこともあり得ますか?
3.MIMOの各伝送経路にチャネルを設定するという使い方があり得ますか?
4.MIMOの信号にOFDMを使うということはあり得ますか?

お礼日時:2009/08/09 09:02

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