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次の文が正しい理由を教えて下さい。

『鉄鋼生産は技術革新によって必要な石炭の使用量が減少したため、市場立地の傾向が強まった』(2009年 関西学院大/経済・社会・総合政策)

文の正誤を判断させる問題です。問題集の正解を見るとこれは正しいとのことですが、解説などを見ても今イチ根拠がわかりません。問題文には日本のことだとも、世界全体とも、書いてありませんから、たぶん一般論としてのことなのでしょう。

技術革新が進むと石炭使用量が減少するのは、そりゃそうだろうとは思います。どうもよくわからないのが、「市場立地の傾向が強まる」というところです。都市のそばに工場が移転してくるということですか?

もともと鉄鋼業は原料立地型だったのが、資源枯渇やコスト対策で輸入に便利な臨海立地型が増加しているのではないのですか?だったら、いくら技術革新が進んでも、臨海立地型であることに変化はないのではないですか?海から離れて、都市のそばに工場が移転してくるという感覚がどうもよくわかりません。それとも私が大きな勘違いをしていますか…?

工業立地理論や鉄鋼業の構造に詳しい方、お願いします。

A 回答 (1件)

 鉄鋼業が市場立地に移行したのは事実ですが、その理由を


石炭の使用量減少に求めるのは、ちょっとおかしいですね。
最大の理由は、原料の運搬コストが激減したからです。

 好例は官立の八幡製鉄所ですね。筑豊炭田から石炭を短距離で
運搬できることが、八幡市( 現・北九州市)に高炉を作った理由
のひとつです。それが大型輸送船の開発や港湾設備の整備により、
大都市に近い港湾部に高炉を設けられるようになりました。

 なお、臨海立地と市場立地は別の概念です。逆に言うと、原料
立地であろうと市場立地であろうと、原料の搬入と鉄鋼の搬出に
船を使うので、高炉は必ず臨海立地になります。他国では河川を
使うこともありますが、海港と河港は区別しないので、この場合
でも臨海立地と考えて構いません。
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この回答へのお礼

なるほど。つまり「昔は原料立地型」だったのが「大都市に近い港湾部」に移動したということですね。鉄鋼業の場合、その移動パターンを「市場立地型」になったと表現してよいということですか。港湾部を離れて、内陸に進出してくるわけではないということですね。それならスッキリわかりました。

ということは、冒頭の問題は誤文ですね!

お礼日時:2010/01/28 00:22

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