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老化について勉強していたら、ある疑問に遭遇しました。
insulin signalが老化に関わっているという話は有名かと思います.
その関係の論文において、ハエでもマウスでもinsulin receptorをノックアウトするとオスは寿命にさほどの違いはないのに、メスは大幅に寿命を延長するというデータを示していました。
なぜ、そのような違いが生まれるのでしょう?
また、論文を読む限りこのメカニズムはメスのみに当てはまると思うのですが、なぜinsulin signalが老化に関わっているという話は両方の性に当てはまるという考え方に世間一般ではなっているのでしょうか?

不勉強で申し訳ありませんが、ぜひ教えてください。
Referenceなども教えていただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

興味深いネタだったので、専門外ですが調べてみました。



ご指摘の論文は、
ハエ:Tatar et al., Science, 2001
マウス:Holzenberger et al., Nature, 2003
あたりでしょうか。

確かに、メスの方が寿命の延長が顕著であるようですが、
脂肪細胞特異的にインスリン受容体をノックアウトしたマウスでは、
特に性差はなかったようです(Bluher et al., Science, 2003)。

性差が出る理由としては、ホルモンの関与や性染色体にコード
されている遺伝子の関与が疑わしいですが、はっきりした結論は
ないようです。それは、実験系によって、あるいは研究者によって、
性差がある場合とない場合があるからだと思います。

エネルギー代謝と老化は表裏一体と言われますが、
オスの方がエネルギー代謝が(たぶん)盛んなので、
インスリンシグナルを多少いじっても寿命に差が出にくい、
という可能性もあります。

人間でも男性の方が女性よりも平均寿命が短いですが、
この原因もはっきりしていないので、そこら辺と絡むのかも。

とにかく老化というのは、遺伝学的背景や食べ物などの環境因子に
大きく影響を受けると思うので、なかなか統一的な見解は得られにくいが、
少なくともインスリン系の抑制はオスでも寿命を延長する場合があるので、
両性の老化に関与していると理解されているのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

返答ありがとうございます。
自分もあれから調べてみました。
その中に男性も女性もDHEASの分布やIGF-1の分布が大きく異なることを示した文献がありました。stringf35の言う論理も確かで、IGF-1分布の密集が強い男性はエネルギー代謝も盛んになりましょう。
恐らくそこらへんに今回のような差異が生まれたのでしょうね。

ありがとうございました。

お礼日時:2010/03/18 19:12

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