
自動車のボディのフェンダーが別部品になっているのはなぜ?
自動車、特にボンネットがある乗用車ではボディがピラーの所で分割されています。(添付画像(1)部分)
先日道路を走っている自動車を観察したところ、ほぼ100%この部分で分割されていました。
また、ドアの下の部分(添付画像(2)の部分)でも分割されていると思います。
つまり、フロントのフェンダー部分が別部品になっているということだと思いますが、これは製造上フェンダーを分割する必要があるからなのでしょうか?
それとも別の理由からでしょうか?
プリウスのような流線型の自動車の場合、ちょっと格好悪いような気がしたので・・・・。


No.6ベストアンサー
- 回答日時:
>先日道路を走っている自動車を観察したところ、ほぼ100%この部分で分割されていました。
過去には、この部分が溶接されていて非分解のクルマも沢山ありましたよ。(一例を上げるとすると・・・最近でもよく見かけるローバー・ミニ。フロントフェンダはAピラーから連続して溶接されています。)
フロントフェンダが脱着式なのは、皆様御指摘の通りリペアの為です。
乗用車の車体はモノコック構造、などとアカデミックな工学知識が無い連中が作っている自動車雑誌には書かれていますが、構造力学的にはモノコック(応力外皮構造)ではありません。工学上は、クルマの車体構造は『ユニットコンストラクション』(日本語だと・・・『組立一体構造』かな?)に分類されます。
確かにリヤ周りはモノコックと言ってもよい構造になっていますが、フロント周り(エンジンルーム)は・・・車体前後方向に走っている左右の閉断面部分が主応力を受ける構造で、要するにエンジンルームはトラックと同様『ハシゴ構造』なんですね。だからモノコックとは言えません。
ホントはこのエンジンルームの閉断面部材に、フロントフェンダと、更にインナフェンダを鋼板で作って溶接すると(現在のクルマのインナフェンダはペラペラのプラスチック成型品をネジ止めしているだけです)フロントフェンダが応力外皮になり、『ツインチューブモノコック』と言ってもよい構造になってフロント周りの捻じり剛性が飛躍的に高まるのですが・・・そういう設計をしているクルマは、現在ではありません。それより、ぶつけ易いフロント周りのサービス性向上と、衝突時に効果的に変形してエネルギを吸収する事の方が重視されているというワケです。
>プリウスのような流線型の自動車の場合、ちょっと格好悪いような気がしたので・・・・。
それはスルドイ審美眼をお持ちの様ですね。実はこのフェンダ部分に限らずボンネットでもドアでもフューエルリッドでも、ボディパネルのスキマは完成品質(要するに見た目)に影響します。
クルマを作る側としましては、これらのスキマは限りなくゼロにしたいところですが・・・『歩留まり』の関係で出来ません。
クルマの車体はプレス成型した鋼板部品のヨセ集めで出来ており、溶接で接合する以上、簡単にミリ単位でズレが生じます。
この誤差を吸収し、組立時に各ボディパネルが干渉しない様にしているのが、この『スキマ』です。(走行中のボディの変形を吸収する意味もあるにはありますが、こんなに大きなスキマを必要とするほどは変形しません。これほど車体が変形したら、リヤフェンダ~Cピラーなどの溶接構造部材にヒビが入ってしまいます。)
さて『スキマは完成品質に影響する』と上述しましたが、超絶高品質を維持しなければならない高級車(例えば、ロールス・ロイスとかランボルギーニとか)では、結構最近まで各ボディパネルが少し大き目にスタンプされており、ボディパネルの部分交換時には実車に合わせて『外周をチョキチョキ切って』ピッタリのサイズに整形してから取り付ける様になっていたほど気を使っていた部分です。『ちょっと格好悪いような気がした』とのことですが、全くもって『ごもっとも』です。
が、驚く事に・・・このボディパネルのスキマが世界一安定している(スキマが狭くてもその幅が一定でなければ、やはり見栄えが悪くなります。一定の幅が出せないなら、多少幅を広くしても一定を狙った方が見栄えは良くなります)のはトヨタさんです。最近ロールスが異常に頑張って?更にスキマをタイトに攻めて来ましたが、初代セルシオを出した頃のトヨタさんは、当時ブッチ切りで世界一『スキマが美しい』自動車メーカでした。(この点は、国内の他メーカどころかドイツ製高級車でさえトヨタさんに『どうにか追従している』程度のレベルです。『職人による工芸品』ロールスと同等の車体品質を持つ大量生産車・・・実はこんなところも、トヨタさんの生産技術のスゴさを見せつけてくれます。トヨタさんの生産技術は、ただ単に誰よりも安くクルマが作れるだけではありません。)
ま、それでも御指摘通り、スキマがある以上『ちょっと格好悪い』と感じられるのは当然で、ロールスでもトヨタでもいいですが、ガンバって更にスキマを狭くしてもらいましょう。そういうスキマ管理が出来るメーカが登場すれば他メーカも追従せざるを得なくなり、やがてスキマが気にならないデザインのクルマが登場するでしょう。(別にボディパネルのスキマだけでなく、そうやってクルマは進化してきました。プリウスのスキマは、『クルマの製造技術はまだまだこれから』という事を示しているのかもしれません。)
専門家(ですよね)の方からの詳しい説明ありがとうございました。
私も以前機械設計に携わっていましたが、コスト、安全性、デザインをすべて満足させるのは難しいことだと思います。
新幹線の先端部分は未だに職人の手作りだと聞いています。
モノ作りは最終的に人間の手と目が欠かせないですね。
これから自動車を見るときに「美しい隙間」に注目してみます。
No.5
- 回答日時:
リアフェンダー辺りをぶつけて交換しようとすると、リアドア付近から屋根ぐらいまでをぶった切って溶接してくっつけます。
Cピラーを凹ませると板金は出来ませんから、交換になってしまいます。
フロントに比べると、リアの方は割と損傷する危険性が低いんですね。
たいていの車は前に進みますから。前側が多く損傷します。
特に、フロントバンパーや、ボンネット、フロントフェンダー、及びドアですね。
#3さんの図を見るとどうでしょう。
損傷しても交換しやすい場所が別部品になっていると思いますが。
交換部品も安く、工賃も安く設定できますね。
では、なぜ隙間があるのか。
車は歪むからです。
ある程度柔らかくできています。
そうしておかないと、強烈な歪む力(応力)が車体に掛かると、割れたり裂けたりするからです。
で、柔らかい車体のパネルがきっちりとしていると、その合わせ目が擦れて塗装が剥げて腐食します。
それを避けるためには、隙間(チリと言います)が必要なんです。
損傷しやすいところを交換しやすくするため、製造コストを抑えるため、車体を長期間使えるように、別部品・隙間を空けて造られています。
No.4
- 回答日時:
>>それとも別の理由からでしょうか?
フェンダーに限らず、一体物で無く分割の部品形成は多々有ります。
修復時の単体パーツ交換が出来る様にです。
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