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ネルンストの式を用いた問題について

H2(1atm)|HCl(1.0M),AgCl|Agで表される電池で、

1/2H2+AgCl → Ag+H(水素イオン)+Cl(塩化物イオン)の反応で表され、Ag(銀イオン)+e‐ → Ag
の標準電極電位を0.80V、AgClの溶解度積を1.7×10(の-10乗)mol(の2乗)/l(の2乗)とするとき、起電力を求めよという問題があったのですが、

ネルンストの式より、
E=E0-RT/F・ln{a(Ag)/a(Ag+)}という式を求め、ここでAgは固体だから活量a(Ag)=1であると解答には書かれているのですが、この意味がよくわかりません。

どなたかこの活量a(Ag)=1が示される理由はわかりませんか?

A 回答 (2件)

活量が1というわけではないのです.


そもそも,活量と標準状態は切り離して考えることができません.
たとえば,化学ポテンシャルは標準状態における化学ポテンシャル,すなわち標準化学ポテンシャルに活量による補正項がついた形で記述できます.μ=μ°+ RT ln a のような形です.
標準状態とは,本来は活量が1の状態を意味します.これは溶液のようなものについては問題ありません.活量は,基本的に自由に設定できるからです.
しかし,ある純物質を考えましょう.固体の銀の塊でもなんでもかまいません.この活量は温度が決まった状況では,変えようがありません.いくつであるかもわかりませんが,それ以前に変化させることができないということが重要なのです.
となると,標準状態も何も,ある温度では変化することのない (できない) わけですから,その状態を標準状態に取るしかありません.そして,化学ポテンシャルは常にμ=μ°とするしかないのです.これは形式的には,混合系で a=1 と取った場合の表式と一致します.ln 1 = 0 だからです.
つまり,純物質については,a=1 として扱うことにすれば,すべての場合について同じ表式を使って議論ができるようになるのです.
しかし,ここで重要なのは,純物質が本当に a=1 であるかとは別の話だということです.標準状態の定義のしかたを変えれば a=1 でなくなるのです.意味は全くありませんが,a=2 にとるとかでもまったく問題ありません.その場合は標準状態が現実には存在しない仮想状態になるというだけのことです.こういうことをしても,何の御利益もないのですが,論理的にはそれでもまったくかまわないのです.
一方,溶液の中の溶質の a とかは,ちゃんと意味をもって決めることができます.
この違いはけっこう大事ですが,あんまりちゃんと説明されている本とか,見かけないですね.
ネルンストの式も,電気化学ポテンシャルの別表現です.
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乱暴な言い方をすれば「固体は濃度100%だから(溶媒ないから)、熱力学的濃度である活量も1」ってことです。

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