余剰電力の活用or処分方法に関し教えてください。
電力の供給は基本的に需要と同時同量で均衡させていると伺っていますが、厳密に過不足なく調整することは困難と思います。供給能力以上のものは発電できませんが、供給責任をもつ各電力会社は足りなくなると大変ですので常に余裕をもってオペレーションしていると想像します。そこで、結果的に余分であった電力はどの様に活用or処分しているのでしょうか?事前に正確な余剰量が把握できれば揚水発電用に使用することは可能ですが、余剰を把握してから処理方法・量を決めてもタイムラグがあり、完璧に出来ないはずです。恐らく企業秘密であるので電力会社でも限られた人だけが知っているものと思います。既に大規模な二次電池が導入され蓄電しているのでしょうか?それとも地中に放電しているのでしょうか?WEBで検索してもどこにも関連したコメントがないので、どなたか教えてください。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
秒オーダーで需要量に応じた電力を発電しています。
例えば、ある工場が終業時間を迎えてスイッチを切り電力の消費を止めると、発電機の負荷が軽くなり、そのままでは発電機の回転速度が上昇しようとします。発電機の回転数が上がると、発電する電力の周波数が高くなろうとします。このため、発電機の周波数をリアルタイムで監視して、周波数が上昇しそうになると水力発電所なら水車への弁を閉め加減として、水流を下げ発電量を落とします。逆に、発電周波数が下がりそうになったら、水車への弁を開き加減にして発電量を増やします。このようなことを自動調整しています。
火力発電所も同様に蒸気のバルブを調整して、蒸気タービンへの蒸気量を調整して発電量を調整します。しかし、火力発電所の場合、蒸気バルブを閉めるとボイラーの蒸気圧が上昇するのですぐに燃焼燃料も供給を減らし火力も下げなければなりませんが、急に火力は下げにくいですし、火力を落しても余熱で蒸気の発生はすぐには下がらず、ある程度以上蒸気圧が上昇すると安全のため自動的に蒸気を無駄に大気中に放出せざるを得なくなります。逆に、急に電力需要が増え、周波数が下がりそうになって、火力発電所で蒸気バルブを開いても蒸気圧が下がってすぐには発電量を大幅には増やせません。同時に燃料供給も増やして火力を上げても蒸気圧が上がるには少し時間がかかります。
このため、もっとも細かな秒単位の負荷変動に対応する発電量の調整を、リアルタイムに発電量の調整できる水力発電所が受け持ち、数分~数時間程度の変動は火力発電所が一般的に受け持っています。一方、原子力発電所は安全のため常に一定量の発電を行なっています。本来、設備投資の割に発電量の小さな不経済な水力発電所など廃止して、発電単価の安い方法に統一したらいいように思いますが、負荷変動に対応するために負荷調整のできる各種発電方式を持たざるを得ません。負荷調整のできない原子力発電所を増設すると、合わせて自由に負荷調整できる水力発電所(揚水発電所)等を増設しなければならないと言われています。
太陽電池による光発電や風力発電、潮力発電、流れ込み水力発電などは、自然エネルギーでいいですが、電力会社にとっては、気象条件等によっていくら発電できるかもわからず計画しにくく、また現在のように発電した電力を無理やり買わされるのでは大変だと思います。ほんとうは、負荷が増えた時だけリアルタイムに不足する電力量のみを買いたいのに、そのような調整は非常にやりにくい発電方式だと思いますので、このような発電方式の規模が大きくなるといろいろ問題が出ると思います。
ご回答有難うございます。
電源毎の調整の仕方、得手・不得手の解説有難うございます。
揚水発電は自分の出力した電力の1.5倍の電力を使用して揚水しているので不経済ですが、昼夜間の電力料金に2倍の差があるのでOPEXはPAYしている(CAPEXの莫大な費用は回収できず、これは原発のコストにonすべきですね。)
この世の中に電気がなければ、こんな心配はしなくて済んだのでしょうね。テレビもパソコンも携帯もない世界。自然回帰主義ではないのですが、夜遅くまでPCに向かって残業することなど無く、家族団らんの世界に憧れます。人間の果てしない欲求に応じて技術開発がされてきて、便利は便利ですが、それで何なの(いつまで経っても楽にならない)と思ってしまいますね。
No.4
- 回答日時:
>電力の供給は基本的に需要と同時同量で均衡させていると伺っていますが、厳密に過不足なく調整することは困難と思います。
どれくらいのタイムオーダーで言われていますか
秒単位では行われていますよ。
困難ですが、やらないと 周波数が狂ってしまうのです。
>常に余裕をもってオペレーションしていると想像します。
常に余裕を持っているのは電力ではなく発電力です。例えば車のアクセルを踏みこむ余地を残しているようなイメージです。 発電する電力を実際より多くするのではなくて、発電できる力に余裕を見込むのです。
>そこで、結果的に余分であった電力はどの様に活用or処分しているのでしょうか?
ですので電力としては瞬間的には余っていません。
>事前に正確な余剰量が把握できれば揚水発電用に使用することは可能ですが、
電力の供給と需要の予想からしています。その日の曜日、温度、天気、イベントなどなどいろんな要素を盛り込んで1日のカーブを作ります。
>余剰を把握してから処理方法・量を決めてもタイムラグがあり、完璧に出来ないはずです。
余剰というのは例えば、原子力などのベースを担う発電設備を同じ出力で発電しておくために余剰が生じるのです。
発電する電力を余剰にするものではありません。
そういう意味で余剰電力は先に述べたとおり電力の需要の予想があるのでどれくらい余剰がでるのか 予測することができます。
>恐らく企業秘密であるので電力会社でも限られた人だけが知っているものと思います。
電力関係の研究は電力会社以外でも行われています。質問内容に関して言えば電力会社だけの企業秘密などありえないと思います。
>既に大規模な二次電池が導入され蓄電しているのでしょうか?
揚水発電などがありますので大きな意味で蓄電といえるかも知れません。
>それとも地中に放電しているのでしょうか?
地中に放電する電力をいくらくらいと想定されていますか?
もし、本当に地中に放電しているのならどれくらいを想定されていますか? かなり大きいのではないでしょうか? それを安全に地中に放電するほうが難しいと思います。 地中に放電といえば安全そうに聞こえますが、送電線の地絡事故と同じです。
>WEBで検索してもどこにも関連したコメントがないので、どなたか教えてください。
こういうことは 行われていないので 検索してもないのです。
少し多めに作って捨てているのではなくて、本当に常に発電と消費の量を合わせているのです。
仮に電力が余ると周波数が上昇します。 不足すると周波数が下がります。
一瞬、一瞬ですよ。それを トータルで決められた周波数になるように調整しているのです。
ご回答有難うございます。
1秒単位で需要変動に供給をマッチング(負荷追従)させているのですね。すごい技術ですね。これは電力会社毎に中央給電司令所にて、供給エリア内の全ての発電所から配電板に至る送配電網の電圧・周波数を安全性・経済性を考え統括コントロールしており、各拠点からの需給バランスに関する情報は光ケーブルにて瞬時に中央給電に届き、コンピューターによる自動制御されている訳ですね。どの電源で調整するかの優先順位は様々な状況に応じて決められているものと推測します。最終的には、末端需要家の使用する電力の電圧を一般家庭であれば101V±6Vの許容範囲に抑えれば良い。(ということは、コンピュータ制御ができなかった時代には、需給調整は非常に難しかったものと想像されますね。)
所内で使用する電力や送電・変電ロスは電事連の統計データによれば電力10社totalで約10%でありますが、これら(特に所内電力)は余剰電力を処分しているわけではなく、発電所のオペレーション上必要な電力消費であると理解して宜しいでしょうか?
No.3
- 回答日時:
電力会社は過去の需要(給電実績)データを分析して、地域や月日・曜日・時間帯・気温などによってどの程度の需要があるのか、つまり給電量をどの程度とすべきかを計算しています。
企業を含めて人々の諸活動は周期を持った行動をしているので結構正確に予測できます。
(例:会社の始業・終業時間や電車の運転ダイヤなど時間でほぼ毎日同一の電力消費)
余剰や不足を出さないように実績値による予測制御です。
ご回答有難うございます。
需要予想をして確か30分単位で売買しているものと思いますが、想定外の需要変動にどのように対応しているのかを知りたかったのです。
No.2
- 回答日時:
日本は定格100Vとなっていますが、正確に100Vぴったりなわけではなく、数%の誤差が認められています。
よって需要にそこまで正確に合わせているわけではなく、1%くらいの誤差があっても問題ないわけです。電球が1%明るくなったとか暗くなったとか、誰も気づかないだけです。
余裕をもった発電というわけではないですよ。
急な需要増に対する瞬間的な対応で一番早いのは、NAS電池システムあたりの化学電池でしょう。
これで数秒耐えることさえできれば、火力でもガスタービンあたりの発電は非常に反応が速いので、これで対応できるのではないでしょうか?
企業秘密どころか市民に積極的に知ってもらいたい話なので、東電あたりに質問を出せば、教えてくれると思いますが。
ご回答有難うございます。
太陽光発電、風力発電などが増えると二次電池の需要は急増しますね。
中央給電のシステムや、一日の中の需要変動、季節変動(MINI/MAX対応)に対して電源構成をどうのように変動させ対応しているのか東電等に聞いてみます。
夜間でもベース電源である流入式水力や石炭火力、原子力は一定の稼働率を維持していると思いますが、ミドル対応のLNG火力では最先端のコンバインドサイクルでは出力を60%以下にすると燃焼効率が極端に落ちると聞いていますので、今後原子力14基を新増設すると夜間に余剰電力が発生する可能性大で、その有効利用方法を検討する必要が出てくるのではないかと考えています。
No.1
- 回答日時:
別に企業秘密にする必要はないでしょう。
電力は基本的に需要と供給を一致させる必要があるのはその通りです。火力発電は比較的細かい調整ができるので、調整は主に火力発電で行います。原子力発電でもタービンに供給する蒸気の調整で負荷に追随することも可能なのですが、日本では行っていません。
また、揚水発電についても揚水時にモーターを定格で回す必要はなく、余剰電力に合わせて運転することもできます。
これらで吸収しきれない部分は、送電経路や変電設備で調整され、余剰なエネルギーは最終的には熱の形で捨てられることになると思います。
ご回答有難うございます。
原子力の負荷追従はその比率の高いフランスでは導入済みですね。日本も現在計画されている原発14基が稼動し、石炭、LNG火力も最新式コンバインドサイクルに設備更新し、太陽光発電を2800万kWも導入したら、原発を負荷追従に対応させないと余剰電力が発生することになると推測されます。しかし、負荷追従にするとメインテナンスが大変になるらしいですね。最近、フランスでは原発の稼働率が落ちてきていると聞いています。
「送電経路や変電設備で調整され、余剰なエネルギーは最終的には熱の形で捨てられることになる」ということは本当でしょうか?送電・変電ロスは物流上必要な消費電力と理解しているのですが、
余剰が発生するとロスを必要以上に増加させるのでしょうか?
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