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迷える
「爾は誰か。」と再び大兄は言った。
「我は路に迷える者。」

「迷える」は「迷う」の可能表現ですか。「我は路に迷う者」というのが普通ではないでしょうか。どうして「迷える」を使うんですか。教えてください。

A 回答 (5件)

ANo.2です。


この動詞の活用に「已然形」としての意味はありません。
一般的に完了や存続を意味する場合の動詞の活用は連用形です。
手元の辞書の解説によると、(已然形+助動詞「り」)は
(連用形+動詞「あり」)が変化したものだということです。

「迷ふ」の場合だと、「迷ひあり」が変化して「迷へり」になり、
これが(動詞「迷へ」+完了・存続の助動詞「り」)であると
解釈されるようになりました。この変化によってできた活用形
(「迷ふ」の場合だと「迷へ」)がたまたま已然形と同じ形で
あったため、助動詞「り」は已然形接続であると説明されて
いるだけです。命令形も同じ形なので、命令形接続であるとの
説もあります。

つまりこの場合、動詞に「已然形」としての意味はなく、
「完了・存続」を意味する助動詞「り」に接続しているため、
「完了・存続」を意味しているということです。

ご質問の文では「迷えり(迷へり)」が「者」という体言に接続している
ために「り」が連体形の「る」となって「迷える(迷へる)」となっています。
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この回答へのお礼

再びのご回答をありがとうございます。辞書で助動詞「り」を引いてみました。大変勉強になりました。

お礼日時:2010/08/24 16:06

#3です。


基本的なことは、#4さんのおっしゃる通りです。
ご要望の通り他の例を挙げて説明します。

「死せる孔明 生ける仲達を走らす 」

現代語に直せば、「死んでいる孔明が、生きている仲達を走らせた」です。

「死せる」と「生ける」がご質問の「迷える」と同じ性質のものです。
活用の形式は時代によって変化していますので、決定版はありませんが、大体次のようになります。

「死す」の 未然形「死せ」、已然形「死すれ」、命令形「死せ」
「生く」の 已然形「生け」、命令形「生け」

こう見てみると、この文の場合、「死す」の已然形は「死すれ」となりますので合いません。「死せる」と「生ける」の両方が合致するのは、「命令形+る(『り』の連体形)」となります。
しかし、命令の意味は全くありません。形が命令形と同じだということだけです。

以上からわかることは、形は已然形や命令形と同じであるが、意味は完了存続で「死んでいる」「生きている」です。
そして、文語は文語の語法としてほぼ確立されていますが、その過程において、文法に則って用法が定められたということではなく、自然に慣用的に固まって行ったものだと思います。
すっきりしませんが、言語というものはそういうものでしょう。

まあ、文語は難しいですが、やる価値はあると思います。

「死せる孔明 生ける仲達を走らす 」・・・こういう文は、現代文よりずっと格好がいいですね。
漢文の訓読も、朗読していると気持ちがよくなります。
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この回答へのお礼

分かりやすい解説を頂きありがとうございます。大変助かりました。文語って難しいですね。

お礼日時:2010/08/24 16:08

あなたは現代文を読んでいます。


しかし、「  」の中の会話文は、古色蒼然たるセリフです。
時代色を出そうとしてこのような言い方をしているのです。
セリフ以外のところは普通の文章です。

「迷える」は文語表現です。
下の辞書の「生ける」も同じような文語です。
「迷える」を辞書のように説明しますと、
動詞「迷ふ」(四段)の已然形+完了の助動詞「り」の連体形
ということになります。

迷える子羊、生ける屍、眠れる獅子・・・のような言い方をよく目にします。

>どうして「迷える」を使うんですか。教えてください。
後の質問で卑弥呼が出てきます。
卑弥呼が生きていた頃の時代色を出そうとして、古めかしい言い方にしているのです。
(卑弥呼の時代の言葉は実際にはよくわかりません。卑弥呼の時代は、この文語の時代よりもっと昔です)


Yahoo国語辞書
【生ける】
[連語]《動詞「い(生)く」(四段)の已然形+完了の助動詞「り」の連体形》生きている。「生きとし―もの」
◆現代語では「生けるがごとく」のような文語表現や連体詞のように用いることが多い。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。「迷え」は「迷う」の已然形ですね。
已然形は現代語に使わない活用形ですので普通あまり見たことがないんです。助詞「ば」「ども」などが付いて順接か逆接の確定条件を表すのが普通ですよね。しかしこの場合は連体形の「る」を付けてどんな意味を表すのですか。例を挙げて詳しく教えていただくとありがたいです。

補足日時:2010/08/23 21:12
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「迷える(迷へる)」は



「迷え(迷へ)」(自動詞「迷う(迷ふ)」の已然形)
+「る」(完了・存続の助動詞「り」の連体形)

より構成されています。
「存続」の意味が含まれていて、
口語訳をすると「迷っている」となります。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。「迷え」は「迷う」の已然形ですね。
已然形は現代語に使わない活用形ですので普通あまり見たことがないんです。助詞「ば」「ども」などが付いて順接か逆接の確定条件を表すのが普通ですよね。しかしこの場合は連体形の「る」を付けてどんな意味を表すのですか。例を挙げて詳しく教えていただくとありがたいです。

補足日時:2010/08/23 21:09
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文語迷えりの連帯形迷えるは名詞を修飾します。


迷える子羊 迷える魂
我は道に迷える者。>私は道に迷っている者です。
多分道は人の生きる道を指しているのでしょう。 

あなたは現代文を読んでいるのではないと思います。
現代文でも古文でも迷うの可能表現はありません、
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この回答へのお礼

なるほど可能表現ではないのですね。ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2010/08/23 20:54

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