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財部 彪 海軍大将の異常に早い昇進

財部 彪 海軍大将は、山本権兵衛 大将の女婿ということもあり「宮様なみの超特急で昇進した」とされます。

実際、調べてみますと、

財部大将 (兵学校15期首席)の履歴
http://homepage2.nifty.com/nishidah/px15.htm#a003
明治38年 大佐
明治42年 少将
大正2年 中将
大正8年 大将

というのは、

1) 兵学校で2期上の13期の最速昇進者 (大将まで昇進) と比較して、大佐と少将は同時昇進、中将と大将は、2期下の財部大将が1年早い。

黒井 悌次郎 大将 (13期 4/36)
http://homepage2.nifty.com/nishidah/px13.htm#a001
栃内 曽次郎 大将 (13期 22/36)
http://homepage2.nifty.com/nishidah/px13.htm#a002
野間口 兼雄 大将 (13期 6/36)
http://homepage2.nifty.com/nishidah/px13.htm#a003

3人とも

明治38年 大佐
明治42年 少将
大正3年 中将
大正9年 大将

2) 兵学校で3期上の12期と比較して、クラスヘッドの江頭 安太郎 中将と、中将昇進で並んでいます。

江頭 安太郎 中将 (12期 1/19)
http://homepage2.nifty.com/nishidah/px12.htm#v001
明治36年 大佐
明治41年 少将
大正2年 中将 → 大正2年 病没

山屋 他人 中将 (12期 5/19) ← 中将昇進はクラスヘッドの江頭中将と同じ。大佐以降の昇進は財部大将と同じ。
http://homepage2.nifty.com/nishidah/px12.htm#a002
明治38年 大佐
明治42年 少将
大正2年 中将
大正8年 大将

3) 財部大将は、15期クラスヘッドですので昇進が15期の中で速いのは分りますが
「3期上のクラスヘッドと概ね同じ昇進、2期上のトップを抜いて昇進」
というのは、他にあまり例のないことと思われます。
海軍では「前のクラスのクラスヘッドを、後のクラスのクラスヘッドが抜くことはない」という人事慣行が守られていた、と言いますが、財部大将については違うようです。
1期上の14期では「明治40年 大佐」の人が一番速いようですので、財部大将が「抜いて」います。

質問ですが
「山本権兵衛大将の女婿であるというネポティズムで、財部大将の異様に速い出世が実現したのか?」
「このような『異常な』昇進について、海軍部内で波乱は起きなかったのか?」
です。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

既に御存知なら御容赦下さいm(_"_)m



当時のジャーナリストが著した
『人物評論 薩の海軍・長の陸軍/鵜崎鷺城著/
東京:政教社1913(大正2年3月増訂3版)』
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/946460/2
など御一読されては如何でしょうか?

海軍篇の項目には「海軍攝政山本權兵衞」「山本と山内滿壽治」「山本の不文的憲法」とか
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/946460/25
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/946460/30
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/946460/32
「海軍の閨閥財部彪」など
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/946460/47

この回答への補足

ご紹介頂いた資料の
「海軍の閨閥 財部彪」
読みました。

財部大将、ボロクソに書かれていますねえ・・・

この本は、明治43年に予備役に編入されたらしい太田三次郎海軍大佐が明治44年付で序文を書いていますが、実際に書いたのは太田予備役大佐ではないか?と思えます。

下記のサイトの情報によると
http://www4.airnet.ne.jp/soutai/01_soutai/01-5_o …
「明治43年に海軍大佐で予備役編入」
は普通の人事かも知れませんが、
「大正3年のシーメンス事件で海軍の粛正をうったえ山本権兵衛内閣を弾劾したために、勲位をうばわれ免官となった」
というのですから尋常なことではないですね。
上記の記述がどこまで正確なのか分りませんが、海軍刑法に違反したとして予備役軍人ながら軍法会議にかけられて有罪になったと言うことなのでしょうか。

太田三次郎 大佐については、近年に伝記が出版されていますので、読んでみたいと思います。

海軍の「坊つちやん」太田三次郎
秦 達之 (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4846003914/

補足日時:2010/09/18 08:49
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この回答へのお礼

さっそくのご回答有難うございます。
そして、回答者様が、このような資料の存在をご存じであることに敬意を表します。

1世紀近く前の本が、ネット上で読めるとは素晴らしい時代になったものですね。
貴重な本を、傷みや紛失のリスクなく公衆の閲覧に供せる訳ですから、国立国会図書館にとってもメリットがあります。
活字本で読みやすい資料ですし、じっくりと読ませて頂きます。

お礼日時:2010/09/16 22:17

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