A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
0)「進歩的知識人」なる概念:
そもそも「進歩的知識人」とは具体的に誰(複数)を指しているのでしょうか?
外部の人間が「進歩的知識人」なるレッテルを貼ることはあっても自ら「進歩的知識人」を名乗る人はいなかったはずです。
世間で「進歩的知識人」なるレッテルを貼られることが多かったのは、
a)「岩波文化人」などと呼ばれ、雑誌「世界」などでの発言の機会が多かった。
b)左翼というより、マルクス思想や左翼運動に対する共感を隠さなかった。
c)戦前の軍国主義を否定し、戦後民主主義を肯定的に捉える。
d)大学でマルクス経済学の講座を持ったりする。
学者・文化人ではなかったでしょうか?
彼らの中の一部は「社会主義者」といってもよかったのですが、pikittoさんに問いたいのは、「社会主義は人類の理想」などと言っている人なんて存在したんですか?と言うことです。pikittoさんの知識がどの程度か分かりませが、私は、pikittoさんの幻想、または偏見だと思います。
勿論そういう主旨の発言をする知識人がいたかも知れません。しかし、所謂マルクス主義者とか、それに近い人は一人もいなかったはずです。詳細な検証なしに何故それが言えるか?答えは簡単です。マルクス(・レーニン)主義者にとって、社会主義とは共産主義に至る過渡的な存在で、理想ではありえないからです。英国のフェビアン主義を源流とする、英国労働党、マルクス主義とは戦後決別したドイツ社民党など西欧の「社会主義者」は、マルクス主義者ではなく、日本の知識人でその流れを汲む者はいたにせよ少数派でした。今も「社会主義インターナショナル」なる国際的組織が残っています。彼らは今でも堂々と「Socialist」を名乗っているはずです。
1)「進歩的知識人」の問題:
前提として、西欧流の「社会民主主義者」ではなく、「岩波文化人」的な人達を想定します。彼らは必ずしも、およそ「社会主義者」とは呼べない人達でしたが、知識としてはマルクス思想に通じていることが多かったようです。
口先では、えらく進歩的なこと、労働者や女性に同情的なこと、米国の横暴に異議を唱えることが多かったですが、机上論、建前論が多く、(国際)政治や経済という現実問題を前には殆ど無力だったのです。経済学なんてその典型です。70年代ころまで、日本の最高学府東大・京大などの経済学部では「マル経」が主流でした。はっきり言って「資本論解釈学」と言ってもいいでしょう。(私はどちらの大学出身でもない)
だから、東大経済学部を出ても、現実の経済問題やら、経営にはあまり役に立たなかったと言われています。無論どちらにも「近代経済学」やら「経営学」の講座はあったので、まるで無駄というわけではなかったでしょうが..。
東大経済学部で「資本論」を学び、全く独創的な発想を展開した、「堺屋太一」のような傑物も存在するには存在します。しかし、彼はどう見ても「進歩的知識人」ではありません。個人的には好きなんだが、経企庁長官としては期待外れでした。
2)環境の変化:
言わばこうした、無能さ、無力さが、所謂「右派知識人」の台頭を招く一要素になったことは否定できないでしょう。ある意味で「進歩的文化人」を攻撃する「右派知識人」の方が新鮮で固定観念にとらわれていなかったからです。「右派知識人」も「右派」のレッテルが剥がされていまや、かつての「進歩的文化人」と同じような立場、言論界の主流を占めるに至りました。
「進歩的文化人」が活躍していた頃、日本はまだ貧しく、高度成長期の只中、しかも戦争体験者も多く、彼らの発言は、常識的な意見として素直に受け入れられていました。しかし、戦争体験者が減り、日本が繁栄を極めると、ある意味でのナショナリズムが素直に受け要られれる素地が出来ました。「Japan as Number-1」なるエズラ・ボーゲル氏の言葉がもてはやされました。大衆にとっては心地よい響きだったに違いありません。
返信感謝致します。
>外部の人間が「進歩的知識人」なるレッテルを貼ることはあっても自ら「進歩的知識人」を名乗る人はいなかったはずです。
ホントかね?じゃあ僕が知ってるあの人たちはいなかったのかね?
>pikittoさんの知識がどの程度か分かりませが、私は、pikittoさんの幻想、または偏見だと思います。
僕に知識なんてありゃしないよ。
でも「彼らの一部は・・・よかった」っていったのは君だよ。
>・・・彼らは今でも堂々と「Socialist」を名乗っているはずです。
僕だって誰がどんな人生観で生きていようと全然かまやしないさ。
でもさっき君はそんなのいないっていったじゃないか!
No.1
- 回答日時:
彼らは何をしくじったのか?
「一般論を論じるときに、自分自身を入れ込んで考える、というとても困難な作業の遂行」をしくじった.
この困難な作業の遂行に成功すれば、すなわち、自分を正当に振り返れば、自分自身が常に理想どおりには動くわけでない、という厳しい認識に行き当たる.
自分自身が常に理想どおりに動くわけでない、という視点は、人間は常に理想どおりには動くわけではない、という認識にいたる.
理想的な一般論を構築する際に、常に自分自身を入れ込んで考える、という視点が欠落していた.
この回答への補足
返信どうもありがとう。
>「一般論を論じるときに、自分自身を入れ込んで考える、というとても困難な作業の遂行」をしくじった.
そう。彼らの一般論には自身の影がまるでないね。
「思想」とは「主張」なのだからその背後にチョロチョロしている誰かとはすなわち自分であるはずだ。
しかしね・・・だからこそ人は自分自身を入れ込んで「一般論」など語ることは出来ないのだよ。
>この困難な作業の遂行に成功すれば、すなわち、自分を正当に振り返れば、自分自身が常に理想どおりには動くわけでない、という厳しい認識に行き当たる.
ほう。自分自身が理想通りに動けないとは如何なることか。
「自身が理想どおりに動かない」と認識することは、他でもない、自身の理想を語っているとは思わないかい?
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