通常のオールマイティの使い方は誤用ではないでしょうか。
「彼は勉強もスポーツもオールマイティだ。」
「この薬は何にでも効く、オールマイティな薬だ。」
「弁護士は行政書士、弁理士、税理士など法律関係の仕事はオールマイティにできる。」
上のような言葉を聞きますが、すべて「何でもできる、多芸な、万能」という意味で使われていると思います。これはオールマイティではなく、正しくはバーサタイル(versatile)ではないでしょうか。
辞書によると、オールマイティ(almighty)は何でもできる完全無欠の能力、全能を指します。できないことがない十全の能力は非現実的で、オールマイティな人や物はないと思います。オールマイティなのは神様だけでしょう。
通常のオールマイティの使い方は誤用ではないでしょうか。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
この質問が英語欄ではなく、国語欄に出したのは大変適切です。
先ず質問者さんはカタカナ語に関して大変な誤解をしているようです。殆どのカタカナ語は外国語の日本語表現ではなく、日本人だけに通じる純粋な日本語です。日本語の発音の種類は外国と比べて極端に少ないので、一旦カタカナに直すと、その言葉の発音は殆どの場合、元の国の人が聞いても解りません。
私はアメリカに30年以上住んでいますが、つい先日も1番目と言う意味でファーストと発音して、何度も聞き返されました。このカタカナの発音では、 first か fast か相手は区別が付かなかったのです。そして、会話の内容も偶々どちらでも意味が通じそうだったので余計に混乱しました。いつぞや、コンピュータープログラムの「バッグ」と言う発音がどうしても通じなくて苦労したこともあります。
他に、日本人の発音とアメリカ人の発音で全然違う例は、マクドナルド、カリフォルニア、ボストン、オースティン、タイガーウッド、ガレーッジ、ドル、グラス、ワードなど、数え上げたら切りが在りません。また、テレビなんて言葉はアメリカには存在しません。
だから、一旦カタカナで書いたら、それは日本語です。事実、日本語になったのだから、日本流な意味に変えてしまっている言葉も幾らでもあります。例えば、アメリカでボランティアと言うと、徴兵ではない義勇兵のことを指すことが多いです。これもつい先日、日本から来た友人が、アメリカ人との会話でボランティアと言われて、その方は全然意味が解らず、私が助け舟を出しました。
バイクなども、アメリカではオートバイではなく自転車を指します。ハイウエイも日本でいう高速道路を指すとは限りません。日本の高速道路は、free way とか motor way と呼ばれる方がづっと多いです。また、ベットやハンドバックなども、濁音を清音に変えていますので、立派な日本語です。
カタカナでは在りませんが、電話の省略は、日本ではTELですが、アメリカでは殆どの場合Phoneです。
以上の例は数え出したら切りがなく有ります。カタカナ語は日本人同士だけで通じる発音になっていますので、カタカナ語は日本人同士で通じていれば十分です。それを今更、元の国の言葉に直す必要もなければ、発音上そんなの不可能です。もし、きちっとした発音まで含めて書きたいなら、カタカナは使わずにアルファベットで書くのが筋です。
そう言う意味で、今までに日本流に使うオールマイティはそれて宜しい。それを今更、また、多芸なとか万能という立派な日本語が在りながら、バーサタイルなんて、普通の人が聞いてもわからないような言葉を導入して、増々醜い日本語を増やす必要はないと思います。
カタカナ語は、一般に元の国の言葉と比べて発音も違い、さらに意味も違うことが多いので、外国語を習うために使うなら大変有害な言葉です。そうではなく、日本語として日本語の語彙を増やすつもりで使っているのなら、たとえ漢字と比べて不透明で、意味も分かり難く、また、字数が多くて場所を取る欠点はあっても、「俺って、こんなカッコいい言葉を知っているんだぜ」って見栄を張るには、カタカナ語はもってこいの言葉だと思います。
回答ありがとうございました。
同じ言葉でも英語と日本語の意味が違うというという例は私も知っています。
例えばナイーブ(naive)。もともとフランス語で「純真な、生まれたままの」という意味のようですが、英語では「うぶな、未熟な、世間知らずの」、日本語では「傷つきやすい」という意味で、同じ言葉でも全然違います。日本語のナイーブは英語ではsensitiveでしょう。
しかし、それを認めたとしても日本語のオールマイティの使い方はおかしいと思います。
国語辞典にはきちんと
オールマイティ
なんでも完全にできること。また、そういう人や、そのさま。全能。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/29778/m0u/% …
と載っています。今はまだオールマイテイの本来的な意味で辞書に載っています。しかし、オールマイティの現実の使われ方は本文でも述べたとおり「万能」の意味で使われており、そのうちカリスマ、確信犯のように誤用が定着して、辞書にのるのかもしれませんが。
No.3
- 回答日時:
#2です。
>しかし、オールマイティの現実の使われ方は本文でも述べたとおり「万能」の意味で使われており、
もしそれが気に入らないのでしたら、質問者さんはそれをバーサタイルなんて日本人にはわからない言葉を使わないで、多芸な、とか、万能、と言う言葉を使うように心がければ良いと思います。そして、オールマイティを誤解している人達には、それはそれで、そのままにしておけば良いでしょう。なぜなら、カタカナにした途端それは外国人には通じない日本語なのですから、日本語として使っていれば誰も問題はありません。
もし、英語の勉強のつもりなら、カタカナを使わないで覚えれば良いのです。
余談ですが、「人間」という言葉は中国人も使いますが、その意味は「人」のことではありません。ですから、一旦日本語に成ってしまえば、それが元の国の意味と違うと言っても余り意味がないことです。
私はオールマイティという言葉を使わず万能という言葉を使うでしょう。
>カタカナにした途端それは外国人には通じない日本語なのですから、日本語として使っていれば誰も問題はありません。
ここのところはきちんと伝わっていないと思いました。
私は原義である英語のオールマイティの意味と日本語のオールマイティの意味が
合わなくておかしいといってるわけではありません。
No2のお礼のところでも述べたように、あなたのいう日本語のオールマイティですら
全能という意味で辞書に載っているのですよ。だから万能の意味で使うのは誤用じゃないのかと
いってるわけです。
「彼は野球はオールマイティだ。」
これを国語辞典のオールマイティの意味(全能)を当てはめて解釈すれば、「彼」は打てばいつでもホームラン、投げれば毎試合パーフェクト達成という非現実的なプレーヤーになります。
国語辞書に「オールマイティ=全能」としか載っていないのに、上の使い方が日本語として正しいと考えるのは不合理だと思います。普通に考えてオールマイティを誤用しているだけだと思いますが。
No.1
- 回答日時:
数学じゃあるまいし
言葉が示す能力の範囲を厳密に規定する必要なんて無いでしょう
意味を厳密に使い分ける必要はないと思いますが、適切に使うべきだと思います。
意味をきちんと区別できるなら、正しい意味の言葉を使うべきだと思います。
その方が誤解がなく、意味がきちんと伝わって合理的だと思います。
例えば、あなたはオランウータンをチンパンジーとはよばないでしょう。
どっちも類人猿という点では共通していますが、オランウータンはオランウータンとよぶべきです。
それと同じように全能と万能はきちんと区別できる言葉です。
全能と万能は何でもよくできるという点で共通していますが、能力の程度が決定的に違います。
全能は完全無欠の能力で非現実的。そんな人間や物はいません。一方で、万能は現実的。
スポーツ万能とはいうけど、スポーツ全能なんていいませんよね。スポーツ全能が間違った表現で、適切ではないからです。
私は正しい意味の言葉を使うべきだと思います。
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