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WHOの飲料水水質ガイドラインについて教えてください。
東京都の「水道水の放射能の測定結果について(第11報)」(3月17日)の「3.測定結果」(注1)には「WHO飲料水水質ガイドラインの値は、全α放射能では0.5Bq/リットル、全β放射能では1Bq/リットルです。」となっています。
金町浄水場 全β放射能=0.4Bq/リットル(3月15日)
朝霞浄水場 全β放射能=0.3Bq/リットル(3月15日)
という数字が示されています。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/ …
一方「環境放射能水準調査結果」の3月18日・19日・20日によると
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/det …
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/det …
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/det …
東京都について、
I-131(ヨウ素)=1.5Bq/kg(18日)、2.9Bq/kg(19日)、2.9Bq/kg(20日)
Cs-137(セシウム)=不検出(18日)、0.21Bq/kg(19日)、不検出(20日)
と表示されていて、一見WHOの基準を超えているのかなと思ってしまうのですが、詳しい方教えていただけませんか。
また、ニュースでは、水道水基準として300ベクレル/キロを超える地域が発表され、飲料を控えるように指示されています。
これらの基準や数値の見方について、お分かりの方がいらっしゃいましたらご教示ください。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
専門家ではない僕の個人的な意見ですが、
300Bq/Lの基準は、WHOの基準の10倍ではありますが、緊急事態下について定められたIAEAの基準の10分の1です。
平常時であればNGですが、現状では仕方なしの基準で、少なくとも1か月程度は気にしないでいいかと思います。
WHOとIAEAのガイドラインから読み取った内容を以下に整理します。
<3/15の判断>
WHOの安全ガイドラインにp.204
「それ以下であればさらに対策を取る必要がない飲料水のスクリーニングレベルは、全α放射能0.5Bq/Lおよび全β放射能1Bq/Lである。」
の記載があります。
これは
1Bq/Lを超えるような場合は、放射性物質の種類を調べ、種類別の安全ガイドラインに従いなさい。
1Bq/L以下なら、どんな種類でも安全だから気にする必要はないですよ。
という意味になります。1Bq/L超えたらだめとしているわけではありません。
以上から、3/15時点での放射線濃度は、1Bq/L未満だったため、「安全」と判断します。
<3/18~20の判断>
全体で1Bq/L以上になったため、種類別に調査したところ、スレ主さんのご理解通りの結果です。
また、WHOガイドラインでは、ヨウ素131、セシウム137は、安全ガイドラインは10Bq/Lです。
よって、基準内であり「安全」と判断します。
<暫定基準>
300Bq/Lの暫定基準についてですが、当然ながら、上記を条件を満たしておりません。
WHO資料では、p.205以降で、
「(ガイドラインを超えてしまっても)その水が飲用不適であることを意味するわけではない」
「検討のうえ、必要に応じて、線量を低減させるための防除対策を取る」
として、飲用は継続してよいが防御策をとりなさい、とだけされています。
WHOのガイドラインは、長期継続している環境における基準であるがため、
今回ような、事故による放射能増に適したガイドラインではないものと想定されます。
一方、IAEAガイドラインからだと、
現在の東京近郊の環境は、少なくとも「OIL1」(あらゆる生産物の摂取を控えるべき状況)には
達していないと考えられます。
この場合は、Emergency Phase(緊急事態)での飲料水・牛乳等に対する基準値として、
ヨウ素131は3000Bq/L、セシウム137は2000Bq/Lになります。
「Emergency Phase」の具体的な期間は定められていません。
1日限定かもしれませんし、1か月かもしれません。
WHO・IAEAともに、明確な解はありません。
そこで、政府はWHOとIAEAの間で「暫定基準」を設けた形をとったものと思われます。
数字の根拠はよくわかりませんが、
300Bq/Lならば毎日2L摂取した場合、WHOの0.1mSv被爆相当分(累計7300Bqの摂取)まで12日間あり、
30日間摂取でも、0.24~0.4mSv相当で済みます。
「長期でなければ、健康に害はない」ことになります。
以上から、
僕は(子供はおりませんが)乳児達のことを考えれば、ミネラルウォーターの買占めはする気になれず、
当面は水道水を飲みます。
致死量の放射線を直接浴びる状況にないなら、
年間の被爆量をきちんと見定めて、個人個人で判断いただきたく思います。
WHOガイドライン:http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/92415 …
IAEAガイドライン(英語):http://www-pub.iaea.org/MTCD/publications/PDF/Pu …
回答ありがとうございました。また詳しい資料の提示をありがとうございます。
私がWHOに直接質問したところ、WHO神戸センターより答えがありましたので、転載します。
「お問い合わせありがとうございました。
WHOの飲料水のガイドライン値(1リッター当たり10ベクレル)は、人が一生その水を飲み続けるという仮定でかなり控えめに設定されています。今回のような緊急事態において適用される数値ではありません。緊急事態においては既定国際ガイダンスとしてIAEAのBasic Safety Standards for Emergencyに従うことになります。IAEAのOperation intervention Levels (OILs)によると緊急時においての飲料水に含まれるヨウ素の基準値は1リットル当たり3,000ベクレルとなっています。
これとは別に、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告(Recommendations)が存在し、これは該当する水を一年程度飲み続けることを仮定して算定したものです。日本政府あるいは原子力安全委員会がこれを基に緊急時用に設定した暫定基準値が1リットル当たり300ベクレルです。上掲のIAEAの基準値と比べるとその10分の1となっており、かなり厳格な値と言えます。従って、もし代替の水がない場合にその水を飲むことを禁止する必要はないということになります。」
これによると、以下の様になるようです。
一生飲む場合=10ベクレル/リットル (WHO)
1年程度飲む場合=300ベクレル/リットル (ICRP)
緊急時に飲む場合=3000ベクレル/リットル (IAEA)
以上の様にまとめられるようです。
数字については、どのように根拠があるのかはわかりません。
これを参考の一つにしていただければと思います。
今回の乳児の100ベクレル/リットルが適切かどうかは、私としては信じがたい気がします。私の感想ですから、皆さんのご判断になると思います。
しかし、国の対策としては、できる限り慎重であってほしいと思います。
土壌汚染がひどいところでは、汚染物質が空気中に散っているとしか考えられませんから、地域ごとの判断も大切と思います。
No.6
- 回答日時:
回答No.3です。
回答No.4さんの判断は基本的に私も賛成です。
ただ暫定基準に対する国の考え方については、ちょっと違うようです。
(気になったので追加で調べてみました。)
今回の水道水に関する勧告の元資料は以下のものだと思います。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015ox …
この中に
“当該数値は、長期にわたり摂取した場合の健康影響を考慮して設定したものであり、代謝となる飲用水が確保できない場合には、摂取しても指し支えない。”
とありますので、緊急時だから高くしているという認識は厚生労働省は持っていないと思います。また、同資料の(参考3)に
“放射線セシウムは実効線量5ミリシーベルト/年、放射性ヨウ素は実効線量50ミリシーベルト/年)を基に、我が国の食料の摂取量等を考慮して食品のカテゴリー毎(飲料水、食品等)に定められている。”
とあります。
WHOと国の違いは、この元となる放射線量の基準の違いから生じているようです。
(5mシーベルト/年、50mシーベルト/年の根拠までは確認できませんでした。)
回答ありがとうございます。
私も素人なので、資料に追い付いていけないのですが、国すなわち原子力安全委員会はICRPの300ベクレル/リットルを採用していますので、1年程度飲み続ける場合を前提にしているのかなと思います。すると、乳児の100ベクレル/リットルも同様に1年程度の仕方ない範囲で考えているのだろうと思います。数字の根拠はやはり判りません。
しかし乳児の場合は、牛乳も母乳も放射能が濃縮されるので、やはりWHOの10ベクレル/リットルで考えるのが適当ではないかと、より慎重に素人のわたくしは考えてしまうのですが。
No.5
- 回答日時:
No.4の追記です。
WHOのガイドラインについて
「10Bq/Lの水を1L飲んだら0.1mSv被爆する」と勘違いされる方もいるかもしれませんが、
正しくは
「10Bq/Lの水を、年間730L 摂取したら 1年間で累計0.1mSvの被爆」
です。
単純計算ですが、300Bq/Lの水1L飲んだところで、4マイクロSvにすぎません。
(毎時4マイクロSvではなく、1Lでの累計4マイクロSvです。念のため。)
飲料水としての基準値は、ヨウ素を摂取した場合の内部被爆量を導き出して算出していますから、
「0.1mSvとはいっても、摂取したらもっと大きく被爆する」なんてことはありません。
あくまで0.1mSvは、0.1mSvであって、それ以上でもそれ以下でもありません。
うーーん、我ながらわかりにくいかな。すんません、
No.3
- 回答日時:
回答No.2の方と元の資料は同じですが、日本語版のガイドラインがありました(参考URL)。
飲料水から検出されているヨウ素131(131I)、セシウム137(137Cs)の基準値(ガイダンスレベル)は10Bq/リットルですね(PDFのp230)。
またこの1ページ前の説明に、年齢に関係なく適応されるとありますので、WHOの基準では幼児でも10Bq/リットルならば問題ないと考えて良いと思います。
また、資料を読むとWHOは国際放射線防護委員会(ICRP)の年間被ばく量1mシーベルトの1/10程度(0.1mシーベルト/年)であれば飲料水から摂取しても問題ないという思想でガイダンスレベルを決定しているようです。
国の基準値(幼児について100Bq/リットル)との差がどこから出るのかは分かりません。1mシーベルト/年の全てを飲料水に当てるような乱暴なことはしていないと信じたいですが。
参考URL:http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/92415 …
No.2
- 回答日時:
某掲示板からの転載ですが、ご参考までに。
> WHOの定める「飲料水水質ガイドライン第3版」によると
> 飲料水1リットル当たりの放射性ヨウ素(iodine-131,131I)
> の基準値は10ベクレルです
> (下記JPEGファイルとPDFファイルご参照)。
> http://0.imagepix.org/Files/Images/0/3/2/032725e …
>
> WHO Guidelines for drinking-water quality
> http://www.who.int/water_sanitation_health/dwq/G …
正直、自分は、300bq/l が安全なのか危険なのか良くわかりませんが
WHOの基準値 10Bq/l 以下なら問題なしとしていいのではないでしょうか。
英語が苦手で乳幼児にあてはまるかは分りませんでした。
得に最近のテレビに出ている専門家は内部被曝の説明もないまま
医療外部被曝のレントゲンや、CTなどと比べて
安全ですと言っているので、全く信用できません。
ありがとうございました。
とうとう、乳幼児については、100ベクレル/キロという暫定値を設けて、それを超えたためミルクを作るのに使わないようにということになりました。心配したとおりですね。大人にとっても、積極的に飲用するべきではないような気がしますが。避けることができれば、料理や飲用からは避けたいですね。
No.1
- 回答日時:
環境放射能水準というのは、私の身の回りの全ての物を
ひっくるめた放射能(放射線を出す能力の強弱)ですね。
まず、WHOの基準は「水だけに限った」基準なので、水以外
例えば大気だとか色々な物も含めた「環境放射線」に適用
できません。
ちょっと難しい話を。
突き詰めて説明すると理解しにくいので、バックりした説明
になる点には注意してください。
放射能(放射線を出す能力)の量を表す単位で、1秒間に1つ
の原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量が1Bq(ベクレ
ル)です。
これに対して。
物質の吸収線量を示す単位がグレイ(Gy)です。
また、人体が放射線を受けた場合の影響は、受けた放射線の
種類、例えばアルファ線、ガンマ線、中性子線によって異なり
ますので、吸収線量値(グレイ)に放射線の種類ごとに定めら
れた放射線荷重係数を乗じてた線量当量(Svシーベルト)を
もちいます。
つまり、「ベクレルは放射性物質が壊れる速度」「グレイは
放射線の量」「シーベルトは放射線の危害量」ですね。
例えば。
60kgの体重の人の放射能を測定すると7000ベクレルくらいに
なるはずです。
しかし満員電車に毎日乗っても被害があるわけではない。
これは危害があるような放射線が出ている訳でないから、線量
当量を測定するともう0に近いと云う訳です。
放射性物質って単位も多いし、単位が表すところも理解しにくい
ものですからどうしても混乱するんですけどね。
結論として「今のところは懸念は要りませんよ。」です。
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