
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
OkWaveの過去問と回答「合わせてチェックしたい」↓には「トリガー戦略」があります。
この利得表を使って説明しましょう。B
協調 裏切り
協調 20,20 0,30
A
裏切り 30,0 10,10
この「囚人のジレンマ」ゲームが3回繰り返されるゲームを考える。いまこのゲームをプレーして3回目の初めに達したプレイヤーはこの3回目の段階ゲームをどのようにプレーするだろうか?両プレイヤーが過去にとった行動(アクション)どのようなものであれ―仮にトリガー戦略にしたがって初回(協調、協調)、2回目(協調、協調)と進んできたとしても―3回目には互いに「裏切り」をプレイするのが最適だ。トリガー戦略にしたがって、相手が協調をとったとき、自分が裏切りをとれば、自分の(3回目の段階ゲームの)利得は20ではなく、30を得ることになって大きく得をする。相手はトリガー戦略にしたがって、第4回目以降には裏切りをとりたいと考えるかもしれないが、4回目以降の段階ゲームは仮定により存在しない。同じことは相手も同じように考えるので、結局第3回目には相手も「裏切り」を選択する。よって第3回目の段階ゲームには一回限りのゲームのナッシュ均衡と同じ(裏切り、裏切り)が成立する。では第3回目に(裏切り、裏切り)が成立するなら、第2回目には両プレイヤーはどんな行動をとるのが最適なのだろうか?同じような推論によって(裏切り、裏切り)が両プレイヤーにとって最適であることがわかる。こうして、第2回目も(裏切り、裏切り)が成り立つことがわかるので、これを前提に成立する第1回目も(裏切り、裏切り)が支配することになる。このように3回繰り返しゲーム(あるいはすべての有限繰り返しゲーム)にはトリガー戦略が最適の戦略として成り立つ余地はなく、一回限りのゲームのナッシュ均衡が繰り返される戦略がただ一つの均衡戦略になる。
この回答へのお礼
お礼日時:2011/07/11 16:21
回答ありがとうございました!
丁寧な説明で分かりやすかったです。
トリガー戦略が有限回繰り返しゲームにおいて成り立たない理由がわかってすっきりしました。
No.2
- 回答日時:
そもそもどうしてトリガー戦略があるのでしょうか?とはどういう意味でしょうか?
前の回答で使ったような「囚人のジレンマ」の無限繰り返しゲームにはいろいろな解が存在しますが、AとBが互いにトリガー戦略を用いるのもこのゲームの均衡(サブゲーム完全均衡)の一つです。一回かぎりの「囚人ジレンマ」ゲームでは(裏切り、裏切り)がただ一つのナッシュ均衡ですが、この1回限りのゲームを(有限回ではだめですが)無限回繰り返すと、二人のプレイヤーのあいだに協調関係がうまれ、(協調、協調)をサポートするような戦略が存在するというのは非常に興味深いことではありませんか?この解を用いることでさまざまな現象―社会にある協調関係―を説明することができます。
この回答へのお礼
お礼日時:2011/07/11 16:24
度々回答してくださってありがとうございました。
無限回だと協調関係が生まれ、トリガー戦略を用いたりするんですね。
トリガー戦略の意義について納得できた気がします。
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