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検出限界値が2Bq/kgとなっていた場合、2Bq以上被曝している食品は検出されないということですか?

その場合魚25BqはNDとなりますか?

A 回答 (2件)

放射線の測定は秤で重さを量るのとは違って、一定の確率だけどランダムに出てくる放射線を検知し、さらにエネルギーレベルから核種を同定し、自然界にたくさん存在するバックグラウンドの影響を差し引くという複雑な手順が必要です。

そのため、出てくる値は厳密なデジタル値に見えますが、実際は幅を持った確率変数となります。
検出限界とは、実際にはないものをあると判断してしまう(またはその逆)可能性が十分に低いという値です。検出限界2Bq/kgで、測定値が3Bq/kgであれば「汚染がある」ことだけは判断できます。ただし、その量までは分かりません。
測定の精度にはもう一つ「定量下限」というものがあります(「上限」もある)。これは、その値より少ないものをその値以上と誤認してしまう(またはその逆)可能性が十分に低いという値です。当然ながら、検出限界よりもずっと大きな値になります。
ある食品の基準値を50Bq/kgと定め、それ以上に汚染されたものを検査で見つけるためには「定量下限」が50Bq/kg以上の装置と手順が必要です。「検出限界」が50Bq/kgの装置では、基準をぎりぎり超えるようなものであればほぼ半分の確率ですり抜けてしまいます。

自治体や民間の検査会社が導入しているような100~200万円程度のNaIシンチレーション式の検出器では、食品の測定での定量下限は条件にもよりますがせいぜい100~200Bq/kg程度でしょう。カタログスペックでは10Bq/kgなどという定量下限を謳ったものもありますが、これはバックグラウンドがない状態で単核種を測定するという状態での値です。足し算や引き算をした結果の精度は、当然ながら一番悪い精度に引きずられます。シンチレーション式では高価な物でも40Bq/kg程度が限界だと思います。それ以上の精度が必要なら、1千万円以上のゲルマニウム半導体検出器で訓練された人が十分な時間を掛けて測定する必要があります。

市販の測定器は組込みの解析ソフトのできが悪く、特に放射性カリウムの影響を正しく評価できていないものがかなり出回っていることが明らかになりつつあります。市民の自主的な測定でとんでもない値が出たりするのは多くの場合誤検出です。原発事故までは、こうした装置を扱うのは組込みソフトに頼らず自分でスペクトルを読めるような専門家がほとんどだったのであまり問題にならなかったのかも知れません。
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この回答へのお礼

ご回答有り難うございます。
とても詳しく教えていただき勉強になりました。幅があるんですね。
ご回答についていけるほどの知識が足りないようで、勉強しなおして、またご回答参考にさせて頂きます。

お礼日時:2011/12/25 02:13

大きな勘違いがあります



1:ベクレルは 被爆量ではありません 放射線の発生量です 1ベクレルは 1秒間に1個の原子核が崩壊して発生する放射線量です
 つまり 2Bq/kg とは 対象物体が 1kg あるときに 1秒間に2個の原子核が崩壊して放射線を発生していることです 10kg あれば20個の原子核崩壊です

2:検出限界とは、それ以下では検出できないことを意味します(測定器や、前処理方法に依存します)

>その場合魚25BqはNDとなりますか ?

その魚が 13kg以上であれば ND  2kgならば 50Bqになります

このようなことは、いわゆる公害物質についても同じです

検出限界に近づくほど検出は難しくなり、誤差も大きくなります
これは測定の基本です
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この回答へのお礼

有り難うございます。
被曝量でなく発生量だったんですね、勉強になりました。
まだ理解できるほどの知識が足りなかったです。
勉強し直して、またご回答参考にさせて頂きます。

お礼日時:2011/12/25 02:10

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