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知人の知人が自分の子どもに
**衛門と名付けたと聞きました。

衛門というのは名前なんでしょうか?
役職名だと聞いたことがあるのですが
名前として付けても、問題のないものでしょうか?
それともこの歴史カテゴリのみなさんにとって違和感があるものなんでしょうか?

どうかよろしくお願いします。

A 回答 (6件)

回答が遅いのですが参考までに。



衛門は元々701年に成立した律令制度のもとでの官庁の名前でした。律令制下の中央官庁は二官八省一台五衛府と総称されますが、この中の五衛府は軍事組織で、左衛士府・右衛士府・左兵衛府・右兵衛府及び衛門府(左右に分かれていない)がありました。その後衛門府は左五衛府・右衛士府に併合されて消滅しますが、801年に軍事組織が統廃合・新設され、左近衛府・右近衛府・左兵衛府・右兵衛府及び左衛門府・右衛門府の六衛府体制になります。衛門は左衛門府・右衛門府を指すことになります。主要な役目は名前のように内裏の門を衛(まも)ることでした。この左右衛門府が直接の起源です。
左右衛門府は一等官(長官)が4位相当の(左・右)衛門督(かみ)で公卿などの上級貴族が就くことが多く、二等官(次官)が5位相当の(左・右)衛門佐(すけ)で中級貴族、三等官は6位相当の(左・右)衛門大尉(じょう)と7位相当の(左・右)衛門少尉で、大尉は下級公家、少尉は武家が就くことが多い職でした。
ところで同時期に都の治安維持・行政官庁である検非違使が令外官として設置される(左右衛門府と検非違使の設置が相互関連するとの説あり)と、当初衛門府の職員が兼務し、その後も衛門府の職員が兼務する例が多く見られます。特に検非違使の四等官の内の三等官(判官)である尉(じょう)の中の少尉は衛門尉が兼務し、武名のある武士が任じられる例も多く、武士にとってあこがれであり、名誉の官職でした。平安時代の後期には平忠盛・源為義・源義経なども任官しています。検非違使の尉(特に衛門の尉を兼ねたもの)は廷尉(ていい-検非違使の佐-すけ=二等官も呼ぶ)や判官(ホウガン)と呼ばれますが、源義経が九郎判官と呼ばれるのはこのことに由来します。
当時から明治まで、(中央・地方を問わず)ある程度の身分のある日本人の男子の名乗りは、姓または名字・苗字+官職名または仮名(けみょう=通称)+諱(いみな=実名)で構成されていました。これは、実名を忌み名=諱と言うように、他人が呼ぶことを避けるために、官職を持つ者は官職名で呼び、それ以外は仮の名である仮名=通称で呼ぶ習慣があったからです。源義経の場合、任官以前は源義朝の九男であったので、仮名が九郎(これを輩行-はいこう-といいます)で、源九郎義経。通常呼ぶときは九郎・源九郎・九郎御曹司などです。左衛門少尉に任官すると源左衛門(少)尉と呼ばれるようになります。庶民は犬丸などの呼び方のようですが。
鎌倉時代になると(左・右)衛門少尉は有力御家人が任命されることが多く、一つのステータスでもありました。これは任官・叙位への幕府の統制が徹底されていたことによります。武士が任じられた他の中・下級官職も同じような傾向にありました。
ところが、室町幕府となるとこの統制が緩み、幕府を通じて正式に任官した者だけではなく、守護・戦国大名などが家臣・被官などに勝手に名乗らせたり、武士が勝手に名乗ったりする傾向が強くなります。また、ありそうでない東百官・百官名とよばれる疑似官職名も出てきます。例えば左門・右門・左衛門・右衛門・衛門・衛門助などのようなものです。さらに、これらの上などに適当な字を当て官左衛門・藤衛門のように発展していきます。このような動きは武士だけでなく農民などにも広がります。
江戸時代になると下級武士では諱・実名がなく、仮名(通称)であったものが実名となる傾向が現れます。農工商民では名字は建前上はありませんから、武士などで言うところの通称がそのまま名前になります。太閤検地・徳川幕府開幕以来身分が固定的になり、代々の職や耕地を世襲する傾向が強くなると、通称や仮名、農商工民の名前を代々受け継ぐ傾向が表れてきます(庶民は太閤検地の検地帳への記載がその契機との説があり)。
明治になると全ての日本人の名前は名字+実名に統一されますが、この実名の部分が以前の通称や仮名などを踏襲する者もありました。特に中央・地方を問わず富裕な商人などのその傾向がありました。戦後も三井家の宗家は八郎右衛門を名乗り、住友家は吉左衛門を襲名しています。地方の素封家にもその傾向がありました。それ以外にも芸名ですが歌舞伎では吉右衛門・歌右衛門などの名跡が受け継がれています。さらに、名前を受け継いでいるわけでもなく**衛門などの名前を持つ人物もいます。私が教わった教師に○○右衛門と言う名前の方がいました。
ご質問の名前が、代々のものなのかどうかは分かりませんが、歴史的背景のある名前であり、使われない名前ではないと思います。

仮名
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%AE%E5%90%8D_ …
東百官
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E7%99%BE% …
百官名
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BE%E5%AE%98% …
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かなりクラシックではありますが、名前としてはよくあるものです。



ほとんど答えが出ていますので、補足程度に。

「衛門」という役職は読んで字のごとく「門を衛(まも)る」、つまりガードマンです。
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>衛門というのは名前なんでしょうか?役職名だと聞いたことがあるのですが



他の回答にもある通りで、その通りです。

>名前として付けても、問題のないものでしょうか?

役職を表す名前ですから、「朝廷の承認」を受ける必要がありました。
が、江戸時代を通じて「禁裏御料」として3万石しか収入がありませんでした。
たった3万石で、天皇から下級公家までを養う必要があります。
困った朝廷は、(名称に過ぎない)官位・役職を売買しています。
名称を買った子孫は、そのまま使いますよね。
結局、役職名が一般的な名前になるのです。
相撲取りの土座衛門、四国霊場巡りで有名な衛門三郎、歌舞伎の中村雀右衛門・・・。
盗賊石川五右衛門なんか、衛門だけでなく右衛門ですから。
幕末には、風呂屋のオヤジも「正七位の役職名」を(買って)名乗っていました。
京都には、高位の役職名を持った豪商・豪農が多かった様です。
朝廷としても、背に腹は変えられませんからね。
で、衛門と出生届けが出せるのか?
何ら、問題はありません。
さすがに、土座衛門は拒否される可能性が高いですがね。
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女の人ですが、赤染衞門という人もいます。

 衞門が名前です。
男の場合は、伊右衛門、門左衛門、清右衛門、歌右衛門、羽左衞門のように左右をつけるのが多いです。
 
 
衞門の他にも、助、介、亮、佐、志、佑、正、丞、輔、典、允、掾などは、官職名ですが、男の人名の末尾に就いていることは良くあります。 (人名漢字になっていないものは、現在は使えません)
 
人名は、親などの名前にある漢字を一部使うことや、完全に同じ名前を代々引き継ぐこともあります。 芸名や職名(号)のような場合は、そうした例は多いです。
 
違和感を感じる人は多くないと思います。
ただし、人名には流行があるので、今は、住民登録する名前で(衞門、右衛門、左衞門)は少ないかもしれません。
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「ドラえもん」もまだテレビでやってますから、そんなに違和感ないかもしれません。

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現代では、いささか時代がかった名前になるとは思いますが、名前として別に違和感はありません。



「衛門」という言葉の由来は、古代・律令制における「衛門府」という官司から来ています。

私が思いつくだけでも、

★市川右太右衛門(東映の時代劇映画スター)
★酒井田柿右衛門(有田焼の陶芸家で代々この名前を襲名)
★福井伊右衛門(1790年創業京都・福寿園の初代の名前、サントリーのお茶で有名)

などがあります。

昔から、官職名が名前の一部になることはよくあることです。  
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