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 古代文明の本を読むと、その崩壊原因は森林伐採によるものが多く感じられます。メソポタミア・ギリシャ・インダス・エジプトからイースター島まで類居に暇がありません。
 しかしなぜそれを植林で防ごうとしなかったのでしょうか?。高度な文明を持っていた彼らにとっては、苗木を育てて植えることなど造作も無いはずなのに、なぜか植林をしたという記述が見当たりません。

A 回答 (8件)

 つい最近まで、無尽蔵の自然は開発の対象とみなされ、植林とか養殖という考えはありませんでした。

だから木材も魚類も基本的には無料で、経費をかけて、誰のものでもない(無主物)資源を育てる動機がなかったと考えられます。

 もちろん、農業と牧畜は例外ですが、1年という周期で投下した資本と労働が回収できるのがミソで、林業のように次世代になって漸く回収できるロングスパンの投資は無理でした。

 なお、森林資源枯渇の原因は製鉄より建築と造船に求めるのが普通で、よくレバノン杉が例に挙げられます。日本の場合は製塩も原因の一つとされています。鈴鹿山脈、六甲山地、中国山地などは代表的な禿山でした。基盤が花崗岩で、表層土が流失しやすい事情もありました。

 ヨーロッパの場合は、森林を開拓して耕地や放牧地を造成したのが主な理由でしょう。もっとも、イギリスの森林が消滅したのは大航海時代以後のことです。

 なお、メソポタミアやエジプトは乾燥気候で、外来河川による灌漑で栄えました。もともと立派な森林はなかったのではないでしょうか。むしろ、なつめやしやブドウ、オリーブなど、果樹を栽培したのだろうと思います。立派な植林事業ですね。古代日本でも、救荒食物で建築資材でもあるクリの木を育てたようです。
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今だってたいして計画的なことはやってないですよ。

現在、日本で使用される木材の多くが外国産、特に発展途上国の安い木材によって賄われています。で、そういう国で計画的に植林をしているかというと、全然しちゃいないわけです。とりあえずいっぱいあるから、じゃんじゃん切っちゃっているわけです。
なくなったら、他の国の森林を伐採すればいい。そういう考えです。

日本国内では植林なんかをやりましたが、外国産の安い木材に値段で負けてしまってちっとも売り物になりません。売り物にならないから、誰も世話をしない。だって、世話をするにもお金と手間がかかりますからね。だから今、田舎の山に行くと確かに杉林は多いけど、昔に比べるとびっくりするくらい手入れがされてなくて荒れ放題になっています。あんなに荒れてしまうと今さらいい材料にもならないだろうなあってお思いますよ。

21世紀でさえ、「環境に配慮した生産活動」なんてのは実現出来ちゃいないわけです。


それに現実問題としては、植林をしたくても産業として不可能であった面もあると思います。苗を植えてそれが木材として使えるようになるには50年はかかります。人類の現実的な寿命は100年前まではせいぜい40年ちょいでした。15歳くらいから働き始めるとはいえ、例えば15歳のときに植林しても、その人が生きているうちには木材として使えるまでには育たない。次の世代まで待たなければなりません。今でいえば100年待つようなものです。とてもじゃないけど待っちゃらんないですよね。だって植えてから伐採できるまで、どうやって生活するのかって問題があるでしょ。
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回答しませう



『苗木を育てて植えることなど造作も無いはず』

無理です

確かに接ぎ木が出来る樹木があるでしょうが、苗木から育てる技術などは古代にはありません
中世にもありません
近世になってやっと一部の種類の樹木で可能になったに過ぎません

多くの回答者は、苗木から森林を形成することが可能・・という立場でしょうが、それ相応の技術と環境整備なしにはありえないわけです

もっと具体的に指摘すれば、森林侵食は、人為因子だけではなく、自然環境因子もありえるわけですから森林伐採を原因とした・・という評論も信憑性には疑問があるでしょう

例えば、大規模森林火災は、極めて自然因子で起こり得るものですが、その天災からの新規の森林伐採の必要性から文明崩壊したとしたら、それは人為を原因とするのが当然でしょうか?


ちなみに、出来るという視座の回答者が、植林活動などの経験がないことを指摘できますが、その水準で文明論するのは個人的には疑問しか感じませんので、あしからず
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古代文明人は、世界に遺跡を建設し、速やかにその土地を立ち去ったのではと思う。


興味深いのは、朝鮮半島です。
北朝鮮に遺跡がありますが、南には一つもない。
元々半島民は、高句麗という一つの集落に纏まっていた。
度重なる中国からの遠征に悶えていた。
唯一の救いは、古代文明跡地と遺跡のみ。

>高度な文明を持っていた彼らにとっては、苗木を育てて植えることなど造作も無いはずなのに
遺跡周辺の土壌から、穀物を栽培していた痕跡が見つかったようだ。
自然破壊していたかどうか、今の学説では不明ですよ。

純度の高い銅柱も見つかっていますので、通常の青銅技術では精錬出来ないようです。
誰かが、テルミット反応を持ち込んだとしか説明が出来ない現状。
また、ピラミッドに使われている石の中から人の髪毛が見つかっているため、近隣から
石を採取、生成した学説が覆りつつあります。
「ジオポリマー」で検索して下さい。
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古代文明の崩壊はまさしく森林の乱伐によるものです。



なぜ森林を乱伐したかというと、鉄を作ったからです。古代文明は青銅器から鉄器に転換していく頃に、鉄が豊富に産出し森林が豊富にあるところを中心に発達発展したのです。

当時、特に鉄器はそれまでの青銅の武器や石斧などにくらべて圧倒的に強力な武器であり、鉄器を用いることができた民族は近隣民族を征服し、文明という水準まで社会レベルが発展していったのです。

しかし、発展するということは同時により多くのエネルギーを消費する、ということでもあり、都市化した地域には近隣から人が流入してさらに多くの兵士を雇い鉄製の武器を渡したり、鉄できた包丁が飛ぶように売れたり、今まで石鍬で耕していた民族が文明の影響を受けて鉄の鍬で耕すようになったりと、より激しく加速度的にエネルギーを消費するようになります。

これらのことは「経済」ですので、知識階層が頭でわかっていても支配階層が強力に規制してもなかなか過熱した経済活動を冷やすことが難しく、その間に大量のエネルギーを消費していきます。

そして古代でエネルギーといえば森林資源ですので、気がついたときには森林がなくなっている、ということになるわけです。

現代でも「気がつく」ということと「コントロールする」ということは同じではありません。
例えば最近は土地価格が下がったため都心のマンションが売れそのため小学校が足りなくなったり、円高で日本と韓国の経済に差が開いたり、石油があと40年で枯渇するといわれながらいまだに再生エネルギーが全然普及していなかったり、と古代文明よりも高度な文明を持つ現代人でもできないことがあるからです。

古代の日本でも森林資源を大量に使用して鉄を作ったため山が丸裸になった地域がいくつもあった、といわれています。しかし日本は温帯湿潤気候だったために、何もしなくても(時間はかかりますが)森林が再生したのです。
中国大陸はもっと鉄を生産しましたが、途中でコークスを使うようになったので森林伐採が止まったといわれています。
それに対して、地中海周辺や中近東では伐採しつくして、森林再生できなかったので文明が崩壊した場所がたくさんあるわけです。

植林をしても育つには長い年月がかかります。それだけのコストを払う発想は古代人には無かったと思いますし、経済が過熱してしまえば結局コントロールできなかったのだと思います。
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それは木の文化が日本だけだからです。

それに対し、古代文明は石の文化か土の文化かのどちらかです。木の文化の日本では、木は建材として利用されてきたので価値が高かったわけです。それに対し、石の文化と土の文化では木は燃料にしか使われない。消耗品であって耐久消費財とはならなかった。だから価値が低くて、経済的にペイしないわけです。例えば中国の万里の長城は、古代では土塁であり、中世ではレンガで作られました。木など全然用いられない。メソポタミア文明では粘土板が文字を記す媒体としても使われた。

日本は古くからケヤキを街路樹、庭木、建材、防風にと多目的に利用してきた。しかしケヤキは東アジアの一部と日本にしか自生していません。日本ではどこにいってもケヤキ並木はごく普通に見られます。ところがそんな国は日本だけなのです。ヒノキも建材として人気が高いけど、これも日本と台湾にしかない。スギは日本固有種です。

日本は40%が人工林ですが、その人工林はスギとヒノキが植えられています。どうして、極端に分布が偏っているのか私は知りませんが、耐久消費財に適した品種が日本にしか無かったことが質問に対する答えになるのではないでしょうか。

大げさな表現になるかも知れないけど、木の価値に気づいた民族は日本人だけだったといえるのではないでしょうか。
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文明というのは、自然の供給を超えた消費を人間が行った状態。


非文明的生活が、自然の成長以下の住人の状態ですから。
だから、樹木が足りないと気づき、植林をしたとしても、自然の収穫に間に合わない状態まで成長率が達した都市開発が文明。
滅びないでどこかに継承した文明を古代文明とはいわない。植林の結果を出せなかったのが、古代文明が古代文明たる条件なのです。

日本だって、江戸時代の植林は、江戸時代中に間にあっていません。その間に石炭石油文明に切り替わったので、現在スギ花粉の公害が起きています。

あと、アニメの「もののけ姫」がずばりその舞台なのですが、炭焼きの技術が発生して、鉄器が導入されないと、燃料資源の効率化が問題にならないので、植林も発生しません。
薪を燃やしている文明は、植林まで高度文明化しない。

伝統の日本料理が、中華料理の影響をあまり受けていないのは、日本が中国にもっとも影響をうけたのが隋、唐の時代で、江戸時代に鎖国をしている間に清朝がコークスを燃料にして強い火力による中華鍋の食文化が開発されたため、中国のほうで古来のオリジナルの中華料理が淘汰され、日本は唐の時代からの独自進化の料理だから。
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 質問に直接回答する知識を持ち合わせておりませんが、「西洋の文化は自然を征服し支配し、自然を人間に合わさせることを目指した」という話を読んだことがあります。



 それに対して日本の文化は・・・ という文化論で読んだ話ですが。

 であるとすると、木々を切って、人間の生活空間を作ること自体が推奨されることであって、そこに樹木を植えて再び自然に帰すというのは反文化的な、許されない行為だったのではないでしょうか。

 ちなみに日本では、縄文時代に栗の木を移植して栗を栽培していたようですね。

 日本でも、製鉄の技術が入ってきた当時は、山陰では樹木の伐採が進み、はげ山が多数出現したようなことを書いた本を読んだことがあります。

 そういう文化史的な話を抜きにすれば、戦争続きで男手がかり出され、植樹する余裕がなかったのかもしれません。
 
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