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こんにちは。読書に良い季節が近づいてきましたね。

最近読んだ本で「言語構築物としての文学作品」という言葉があったのですが、

意味がよくわかりません。

文学にお詳しい方、

(1)言語構築物の意味

(2)言語構築物としての文学作品ってどういうこと?

教えてください。また文学に明るくなくても「こういう意味なのでは?」というような推測でもかまいません

ので教えてください。

できれば高校生に理解できるくらい噛み砕いていただけるととてもうれしいです。

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

「文学作品」の代表的なものは小説や詩歌ですが、われわれはすぐにそこには《ストーリー》とか、《内容》とか、《主題》とか、《メッセージ》とかが書かれ(内在し)ているかのように思い込みがちですが、そんなものは、なにゆえ、どこに、どのように存在すると言えるのか?と厳密に考えていくと、実はそんなものはどこにも実在しない、実在するのは、単なる言葉の組み合わせ(言語構築物)にすぎないことを、その著者は「言語構築物としての文学作品」と表現したと考えられます。



ついでに補足すると、実は「言語構築物」と言っても、これで「文学作品」の説明として十分であるわけではなく、より厳密に検討すれば、それは単なる「文字の組み合わせ」でしかないこと、さらには「文字」は「絵文字」をより単純化した記号でしかないこと、「絵文字」は「絵画」を単純化、抽象化したものでしかないこと、文字言語を組み合わせることで「文学作品」が生まれたこと、しかし文字言語からは音声言語が持っていた強弱、高低、長短、抑揚、音色等が全部抜け落ちていること、だから「文字言語≠音声言語」であること、等々が次々と明らかになってきます。

また、「文学作品」の世界とかと簡単に言いますが、そんなものが「言語構築物」の中に客観的に実在するわけではなく、実は読者が無意識のうちに、文字記号を解読するための規範(文法や辞書)や読者の過去の記憶等に大きく支配されながら、読者一人一人のイメージ(作品世界)を勝手に仮構しているだけにすぎません。
その意味では、たとえば「山月記」や「こころ」の世界と言っても、その半分は文字記号の規範によって、あとの半分は自分の過去の記憶の総体によって規定されていると言うことができます。

後半については、必ずしも「高校生」には必要とされないかもしれませんが、前もってこうと知っておいても決して損ではないことだと思います。
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この回答へのお礼

すばやい回答をありがとうございます!

しかもとてもわかりやすいですね!!助かりました^^

お礼日時:2012/09/15 19:48

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