「これはヤバかったな」という遅刻エピソード

産業用装置でユーティリティ供給仕様の違いによる真空圧力の低下の考え方について教えてください。

工場の生産装置で問題が出て困っています。

2台同じ装置があるのですが、真空ONした時の真空圧力低下に大きな差が出ています。
真空OFFの時にはLine1/Line2ともに同じ圧力表示をしていますが、真空ONするとLine1の
真空圧力が極端に低下してしまいます。
Line1 真空OFF:-90KPa 真空ON:-40KPa←極端に低下
Line2 真空OFF:-90KPa 真空ON:-80KPa←ほとんど低下なし
ちなみに二次側の配管ミスは調査済みで問題ありません。

違うといえば、一次側の供給方法に違いがあります。
Line1は1インチの配管1本で降りてきており、接続口直前で2本に分岐して二次側に接続しています。
Line2は1/2インチの配管2本で降りてきておりそのまま二次側に接続しています。
配管径の差はありますが、容量では同一に思えます。
また、真空OFF時の圧力表示もLine1/Line2で変わらないため同一に思えます。

なぜLine1の真空圧力が真空ON時に低下するのか分かりません。
経験上、又は流体力学的に供給方法の違いでLine1の真空圧低下の影響が考えられるのであれば是非その理屈を教えて下さい。
逆に、やはり経験上や流体力学的に供給容量・供給圧力共に差は無いからそんな現象はありえないと言うのがあれば、指摘下さい。二次側含め再調査します。

皆さんの知恵をおかしください。

「真空圧力の低下の理屈について教えてくださ」の質問画像

A 回答 (3件)

>真空の使用用途はワーク吸着になります。



 失礼致しました、それでは真空容器(チャンバー)ではないのですね。
 私はワーク吸着に関しては門外漢なのですが、ワーク吸着ですと配管内に常に空気の流れがある様な状態だと想像致します。
 その場合、空気が配管を流れる際の圧力損失によって、流れの上流と下流では下流の方が圧力が低くなる筈ですが、御質問文にあるLine1やLine2の圧力の値は、どこで測った圧力の値なのでしょうか?
 もし、Line1の圧力の値が、2本の1/2in配管の合流部よりも上流側(吸着パッドに近い側、即ち、1in配管ではなく、1/2in配管の内部)の圧力であるとしますと、合流部のチーズ(ティユニオン)の圧力損失は意外と大きなものですので、例え、上流部であるVacuum FAB Maine Streamの太い配管との合流部分における圧力が同じであったとしましても、途中にチーズがある方が、差圧がより大きくなる(即ち、上流側である吸着パッド内の圧力がより高くなる)可能性があります。
 又、その他にも、Vacuum FAB Maine Streamの太い配管との合流部が、(添付画像の様に)Line1の方がLine2よりも上流にある場合には、「Vacuum FAB Maine Streamの太い配管」を流れる際の圧力損失によって、合流部における圧力がLine1の方がLine2よりも少し高い圧力となってしまいます。
 又、Line1の方(1in配管×1本)がLine2(1/2配管×2本)よりも断面積の広い配管を使用しているとはいえ、もしも、引き回している配管の長さが、Line1の方がLine2よりも倍以上も長ければ、Line1の方が配管抵抗が大きくなる事も考えられます。

 真空容器の様に、圧力が安定した後は流れが無いと見做せる様な場合には、圧力損失は到達圧力にあまり影響しないと思われますが、吸着パッドとワークとの間の隙間から常に空気が流れ込んで来るワーク吸着の場合には、空気が配管内を流れる際の圧力損失と、上流部における圧力の値によって、吸着パッドの到達圧力は決まってしまうと思われます。
 勿論それ以外にも、吸着パッドとワークとの間の隙間が広かったり、吸着パッドに(埃等の)異物の付着や傷がある場合にも、真空圧は低下します。

 それから、Line1における1/2in配管の合流部分はどの様な形になっているのでしょうか?
 通常は、その様な設計とはしないのですが、もしも、チーズの左右の直通部分の両方が気流の入口である1/2in配管と繋がっていて、気流の出口である1in配管が、チーズの横から突き出ている方の口に繋がってる様な場合には、直通部分を対向して流れ込んで来た気流同士が正面衝突して、互いの流れを阻害するために流れが悪くなります。


 以上、可能性がありそうな事を幾つか列記させて頂きましたが、該当しそうな事柄は御座いましたでしょうか?
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この回答へのお礼

お陰様で知見を増やすことが出来、詳細な調査に役立つことが出来ました。
御礼申し上げます。

お礼日時:2012/10/20 10:56

 つまるところ、1つの真空容器内を大気圧よりも低圧に保つための排気用の配管系が、Line1とLine2の2系統があり、Line2を使用して、その真空室をゲージ圧で-90kPa(大気圧よりも90,000Paだけ低圧)にまで減圧する事は出来るものの、Line1に繋がっているバキューム配管の排気バルブを開くと、何らかの気体が一次側から真空容器内に逆流して、-40kPaGにまで圧力が上昇する、という事ですね。



>ちなみに二次側の配管ミスは調査済みで問題ありません。

と仰いますが、どの様な調査を行われたのでしょうか?
 ヘリウムリークディテクタ等を使用して、配管の継ぎ手部分は無論の事、継ぎ目ではない配管の途中の部分等も(ひび割れやピンホールが存在する可能性も考慮して)全てチェックされたのでしょうか?
 又、Line1に降りる一次側の配管のチェックは行ってはおられないのでしょうか?
 もしも、上記の事柄を未だ行っておられない様な事が御座いましたら、配管のチェックとしては十分とは言えない事になります。
 配管の途中やチャンバーの外壁、バルブ等の部品に、ひび割れやピンホールが存在するという可能性も皆無とは言えませんし、一見すると接続に問題が無くとも、パッキンを始めとするシール材に傷があったり、ほこりが付いていたり、誤って規格の異なるパッキンを使っていたり、等々の理由で、外気が真空側に侵入してしまう事は良くある事だと思います。
 それらの可能性を排除するためには、泡を使ったものではなく、ヘリウム等のガスを使用したリークチェックが必要となります。
 おそらく本職であられる質問者様は、その辺りの事は百も承知の事と思いますが、回答者には質問者様の知識がどの程度のものなのかが明確には判りませんので、念の為に上記の事柄を述べさせて頂きました。

 それから、Line1のバルブを開いた際の圧力は-40kPaG(絶対圧で約61300Pa)で間違いないのでしょうか?
 最初が絶対圧で+90Paであったものが、絶対圧で+40Paにまで減圧したの間違いという事はないでしょうか?

 それと気になったのですが、

>Line2 真空OFF:-90KPa 真空ON:-80KPa←ほとんど低下なし

という事は、Line2を使用した場合でも-80kPaGまでしか減圧出来ないようですが、初期値である-90kPaGにまでは、一体どのようにして減圧しておられるのでしょうか?
 若しかしますと、その生産装置を稼働刺せている際に、真空室内において水蒸気か何かの、揮発性液体の蒸気が発生していて、その蒸気をLine1とLine2を使って排気しているため、装置が稼働していない真空OFF時には、装置の温度が下がって蒸気圧が低下する、という様な事でも起きているのでしょうか?
 もしも、その様な状況である場合には、次の様な事が考えられるかも知れません。

(1)装置稼働時に温度の高い蒸気が発生し、チャンパー内の圧力が-40kPaG以上に上昇(真空度が低下)する。

(2)チャンバー内で発生した蒸気がLine1の配管を通過する際に、配管内壁に触れて冷やされて凝結し、液体となってLine1の内部に溜まる。

(3)チャンバーの圧力を下げようとしても、1in配管の内部に溜まっていた揮発性液体から上記が放出されるため、圧力は思うように下がらない。

 只、1in配管内に凝結した揮発性液体が溜まるのであれば、チャンバー内にもまた揮発性液体が堪らなければおかしい事になり、チャンバー内の温度が1in配管よりも低温となる事は考え難いため、同じ液体が溜まっている場合には、発生する蒸気の圧力はチャンバーと配管で同等か、或いはチャンバーの方が高くなる筈で、一次側と二次側の間を仕切るバルブを開いた際に、チャンバー内の圧力が上昇したりはしない筈です。
 ですから、御質問の現象が起きる原因を、凝結して溜まった揮発性液体に求めるためには、チャンバー内の液体には、塩分等の不純物が高濃度で溶け込んでいて、蒸気圧が純粋な液体よりも低くなっているとする等の理由付けが必要になると思います。
 又、溜まっている液体の量が少なければ、真空引きした際に直ぐに蒸発し尽くしてしまい、チャンバー内の圧力を上昇させる事は出来ませんから、Line1と同様に液体が凝結する筈のLine2において、バルブ開示においても、圧力があまり上昇しないのは、Line2の配管の内側の総面積が、Line1の内側の総面積よりも(若しかしますと)かなり狭い等の理由で、供血して溜まる液体の量が少ないのかも知れません。
 尚、水の蒸気圧が-40kPaGを超えるためには87℃以上の温度が必要になりますから、配管内に溜まっている揮発性液体が原因であったとしましても、その液体は水ではなさそうです。
 

 又、考え難い事ですが、作業員の誰かが、Line1の内部に、有機溶剤等の揮発性液体を入れてしまったという可能性も皆無ではないと思います。

この回答への補足

非常に詳細な回答有り難うございます。私の説明不足もあり症状がきちんと伝わっていない中で、色々な視点からアドバイス頂き感謝します。

もう少し詳しく説明しますと、装置自体は後工程の装置で薬液系や純水系等は使用していません。真空の使用用途はワーク吸着になります。

図から分かり難いと思いますが、症状はLine1/Line2共に装置内で真空系統が2系統あり、
Line1は真空系統を2系統共にONすると-90kPaから-40kPaに真空度が下がります。
Line2は真空系統を2系統共にONしても-10kPa程度しか真空度が下がりません。
違いといえば、1次側の供給方法に違いがありこれが影響しているか否かの可能性が知りたいのです。

リークチェックですが、真空OFFの状態でLine1/line2共に同じ-90kPaと同じで変動も無いため、工場側から二次側の真空ON/OFFの切替弁まではリークは無く、仮にリークがあると
すれば切替弁からワーク吸着までの間と思っているのですが、認識が甘いでしょうか?

装置自体が生産中の装置につき、効率良く調査検証そして対策をしていきたいと考えており
質問させていただきました。

追加でアドバイス等ありましたら宜しくお願い致します。

補足日時:2012/10/14 11:40
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一時側パイプの長さが同じならやはり径の問題でしょうね。


パイプ容量は径の二乗に比例しますよ。

改善するには出来るだけ装置に近いところに供給バルブを設け、
一定圧になってそこを開けるようなシーケンスにすることです。
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