アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

お世話になります。お願い致します。

以下過去問より抜粋です。

S60-26
A.業務上の占有者でない甲が、業務上の占有者である乙と共謀して、共同占有にかかる他人の物を横領すれば、甲には単純横領罪が成立するとするのが判例である

回答:誤り 
理由:業務上横領罪の共同正犯となるが、非身分者には、65条2項により通常の横領罪の刑が科される。


B.賭博常習者の賭博行為を幇助した場合、幇助者に賭博の常習性がなくても、常習賭博の幇助罪が成立するとするのが判例である

回答:誤り
理由:身分のない者には通常の刑を科する。非常習者の行為につき、単純賭博罪の幇助犯が成立し、同罪の刑が科される。


とあります。
1.Aの非身分者は、罪名が業務上横領罪の共同正犯で、刑罰が単純横領罪ということですか?
「刑は」と書かれているのは刑罰の意味なのでしょうか。

2.Bは、Aと同じように考えると、常習賭博罪の幇助犯が成立し、単純賭博罪の刑、と思うのですが、なぜ違いがあるのでしょうか。


上記とは話が変わりますが、

3.予備行為の共同正犯は認められる、とか、上記のように業務上横領罪の共同正犯とかありますが、共同正犯というものにしたいのはなぜなのでしょうか?
予備行為を共同正犯にするということに、訴追する側にメリットあるのですか?

4.一緒に予備行為をしたABのうち、Aのみが正犯をした場合、Bは幇助犯になるとありましたが、この場合、Bの予備罪は消えるのはなぜですか?

5.一般的な感覚でいいのですが、共同正犯と、教唆犯では、どちらのほうが悪いのですか?
どちらともいえる場合、訴追する側としたら、どうしたいのかと思いまして。

1つでも結構ですので、どうぞよろしくお願い致します。

A 回答 (4件)

1


 確かに、最判昭和32年11月19日は、甲は業務上横領罪の共同正犯となるが、65条2項により通常の横領罪の刑が科されるとしています。したがって、回答としては誤りが正解です。
 しかし、現在の最高裁の考え方によれば、事案Bのように、甲は、単純横領罪が成立し、単純横領罪の刑が科されます。判例変更がありうる事案だと考えます。
 刑とは刑罰のことです。


 ご指摘の通りです。ただ、BをAと同様に考えるのではなく、AをBと同様に考えれば良いです。


 例えば、A及びBに傷害罪の共同正犯が成立しないとします。すると、検察官はVの傷害がAによるものか、Bによるものかを証明しなくてはなりません。しかし、共同正犯が成立すれば、A又はBの行為によりVの傷害が生じたことを証明すれば足ります。つまり、因果関係の立証においてメリットがあります。


 予備罪は実行に着手したら、成立しないからです。つまり、殺人予備罪かつ殺人未遂罪はありえないということです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

1.重なりうる単純横領罪での共同正犯ってことですね。ありがとうございます。
判例の変遷もあるのですね。法は変わるので難しいですね。納得できました。
刑は刑罰という点も、ありがとうございます。

2.単純賭博罪での幇助ですね。ありがとうございます。

3.犯罪に加工した皆の手足を、一緒にできちゃうってことですね。僕が疑問におもったのは、予備行為なんかで共同正犯とすることです。結果がないのだから、意味あるのかなと。くだらない質問ですみません。

4.では予備行為をした者で実行行為をしなかった者は、絶対幇助になるってことですよね。(共謀を除く)
そうでないと無罪になってしまいますよね。

どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/12/13 11:00

A及びBが殺人予備罪を共同した後、Aのみが殺人に着手したとします。


予備罪の共同正犯肯定説からは
A…殺人
B…殺人
予備罪の共同正犯否定説からは
A…殺人
B…殺人予備
という帰結になります。すなわち、Bに死亡の結果を帰責できるというメリットがあります。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

予備罪の共同正犯肯定説からは、Bもやはり予備ではとまらないわけですね。

どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/12/14 17:07

No1回答者です。


質問2について、間違った回答をしたことをお詫びして、以下のように訂正します。
(1)業務上横領罪について
「業務上横領罪は他人の物の占有者という身分と業務者という身分とを必要とする二重の身分犯であると理解すれば,これに非占有者が関与した場合,65条の適用との関係ではどのように取り扱われるべきか
ということが問題になるが,上に示したように,判例によれば,大審院以来,65条1項の適用を認めて一旦は非占有者にも業務者と同じ業務上横領罪が成立するとした上で,業務者でない者については65条2項を適用して,軽い委託物横領の刑で処罰されるべきとの処理がなされている。」
(2)常習賭博罪について
「判例は当初,「刑法第186条第一項ハ…自ラ常習トシテ遊戯又ハ賭事ヲ為シタル者ニ限リ該条ヲ適用スヘク単ニ他人ノ賭博行為ヲ幇助シタル場合ハ仮令其幇助カ賭博ノ常習アル者ナルトキト雖モ常習賭博ノ従犯ヲ以テ論スヘキモノニ非ス」として,賭博の常習者が単純賭博を幇助した場合には,単純賭博の従犯に過ぎないとした20)。しかしながらその後,大審院は,常習賭博罪は刑法185条の通常の賭博罪の加重規定であるとした上で,「其加重ハ賭博ヲ反復スル習癖ヲ有スル者ニ限リ…犯人ノ一身ニ属スル特殊状態ニ因ルモノト認ムヘク従テ犯人ノ身分ニ因ル加重」であって,常習者ではない者に対しては,65条2項により,たとえ従犯といえども正犯と同一の刑を科すべきではなく,各人ごとに常習者であるか否かが判断されるべきであるとした21)。その後も,賭博の幇助または幇助の教唆については,幇助者または教唆者自身が賭博常習者であるか否かによって,刑法186条1項または185条の刑に照して減軽すべきであるとされ
22),また,正犯が単純賭博とされる場合でも,幇助者が賭博常習者と認められる限り,その者は常
習賭博幇助として処断すべきであるとの判断がなされている23)。この点,常習性を行為者の属性であって責任要素であるとし,独自の65条解釈を前提として常習罪について65条2項の適用を否定する見解もあるが24),単純賭博と常習賭博とは加減的身分犯の関係にあると考えられ,ゆえに65条2項の適用が認められると考えられるべきであろう。」
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/law/lex/08-4/sa …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

お手数おかけしてすみません。
ありがとうございます。

試験としましては、軽い共同正犯(共犯)が成立し、身分あるものだけ重い身分犯が成立する、の理解でよさそうですね。
業務上横領のだけ、非業務者にも業務上横領の共同正犯が成立してそうですが。

どうもありがとうございました。
共犯は難しいです。

お礼日時:2012/12/13 18:28

質問のうち、1と2について、回答します。


質問1について
刑=刑罰です。
質問2について
Aは判例によれば共謀共同正犯が成立し、業務上横領罪は不真正身分犯であるのに対して、Bは常習賭博罪という真正身分犯の幇助である点で、結論が異なるのです。つまり、Aの場合は共犯者に65条2項が適用されるのに対して、Bの場合は単純賭博罪の共犯が成立した上で、正犯は常習性があるから常習賭博罪となって、幇助者は常習性がないから単純賭博罪の幇助犯となるのです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

1.ありがとうございます。きっちり刑なのか罪なのか、今後も確認していきます。

2.常習賭博罪は真正身分犯なのですか。では、収賄とかと同じように、常習の身分での共犯が成立するのではないのでしょうか。

お礼日時:2012/12/13 10:50

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!