隕石とか、北のミサイルとか、宇宙から降ってくるものは大抵地上に到達する以前に燃え尽きてしますそうですが、先日宇宙からパラシュートで降りてきたオッサンがいました。
なぜこのおっさんは燃えないんですか?
そもそも、地球を月から眺めたら、地球上の空気のある層って、リンゴの皮位の厚さしか無いですよね。
なぜ燃えないんですか、と聞いておきながら、このリンゴの皮の厚みしか無い空気抵抗で物が燃える理屈もよくわかりません。現にスペースシャトルは何度も宇宙と地球を往復していますし。
どなたかご教授ください。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
根本的なことを書きます。
なぜパラシュートで降下する場合は燃えないか、これは地球の自転と同じスピードで回っているからです。簡単に言えば、自分がいた地面からまっすぐ上昇して、まっすぐ降りてくるなら(風などの影響を受けないなら)まったく同じ地面に降りてくるはずです。それは自転している地球の上を歩いていて、そこから上昇してもほぼ同じスピードで動いているからです。
ですから、宇宙と呼ばれる高さから降りてきても、落下速度以上にはならないですし、その程度のスピードでは燃えないからです。たしか音速は超えたはずですが、その程度です。
スペースシャトルや衛星などは、地球に落ちないように地球の自転速度よりも速いスピードで動いています。これを「第一宇宙速度」といいます。よく説明に使われるのは、水を入れたバケツを早い速度で回すと、水が落ちてこない、というやつですが、これを地球の規模に当てはめると、約 7.9 km/s(時速28400km)大体マッハ25ぐらい(音速の25倍)ぐらいで動いているということです。
蛇足で言うと、スペースシャトルはそれほど高くない宇宙空間を飛行していますので、このスピードで地球に落下しないように飛んで、90分ぐらいで地球を一周します。
高度をグングン上げていって、地球1周に24時間かかる場所にくるとこれが「静止衛星軌道」ということになります。つまり静止衛星は「止まっている」のではなくて「地球の自転と同じ速度で宇宙を飛んでいるので止まって見える」ということなのです。
(ちなみに地球の重力から抜け出すのを第二宇宙速度、太陽系から出る速度を第三宇宙速度と言います)
で、宇宙空間は空気がありませんので、一度この速度になればずっとその速度で回り続けます(実際には重力の影響を受けるので、少しずつ下がります)
スペースシャトルが地球に帰るときにはこのマッハ25のまま空気の層に突っ込むことになるわけです。この速度であれば空気との摩擦で「燃えます」、またこの空気の層を使ってスピードを落とし着陸できるようにしているわけです。この燃えるぐらいの摩擦を利用しないと、降りてくるだけでものすごい時間がかかります。
もし、宇宙で燃料補給しても問題ないなら、宇宙でロケットを噴射して、マッハ25から地球の自転速度まで落とせば燃えないで地球に帰ることもできます。でもそれは、打ち上げ時の燃料と同じぐらい消費するので、持って行くのが無理なのです。
人工衛星が落ちるときに燃えるのも同じ原理ですし、隕石は場合によってはもっと早い速度で地球の大気圏に突入し、燃えるのです。
No.6
- 回答日時:
こんにちは。
簡単に言えばシャトルや隕石などと比べますと落下速度が小さかったために燃えなかったということですよね。
良く、大気圏突入時には強烈な空気摩擦が発生すると言いますが、これは厳密には誤りであり、スペースシャトルなどの機体が発熱するのは「断熱圧縮による空力加熱」が生ずるからです。
空気と言いますのは圧縮しますと熱を加えなくとも温度が上がります。これを「断熱圧縮」と言い、高速の物体が大気圏に突入しますと周りの空気が急激に圧縮されて高温となります。摩擦熱が全くないというわけではありませんが、果たして隕石などが一瞬にして燃え尽きてしまうのは、実際にはこの強烈な「空力加熱」によるものです。
大気圏と言いましても様々な見方がありますが、地球の直径からすれば成層圏の上層50kmは確かにリンゴの皮程度でしかないですね。とはいえ、飛び降りたのは上空40km、ややこしい計算は抜きにしても加速度といいますのは秒単位で無尽蔵に倍加しますので、その落下速度は半端なものではありません。但し、これは空気抵抗がない場合の話であり、大気圏内で自由落下する物体はやがて速度と空気抵抗が吊り合ってそれ以上は加速しなくなります。これを「最高落下速度」と言い、物体の速度や質量が小さければ空気抵抗による減速はそれだけ大きく働きます。要は、大気圏内では空気抵抗が掛かるのである程度の速度に達すればそれ以上加速しないということです。
通常のスカイダイビングで到達する最高落下速度はだいたい秒速200m程度ですが、さすがにこのこのときは秒速370mを記録したそうです。音速の1.2倍ぐらいですね。ですが、マッハ2で飛ぶジェット機であっても空力加熱はそれ程の問題にはなりません。増して、人間の身体が押し退ける空気の量は僅かですから、燃え尽きてしまうというような危険は恐らくなかったのだと思います。
我々から見れば正に命知らずの離れ業ですが、幾ら何でもこの程度のことは事前に検討されているはずですから、それなりの装備を整えれば成功の見込みはちゃんとあったということではないでしょうか。然もなくば、確実に死ぬと分かっていれば誰もやりませんし、そんな実験では生命保険も下りませんよね。
No.5
- 回答日時:
宇宙から落ちてくるものが燃えるのは、空気と摩擦して熱が発生するためですが。
。。ジェット機の速さに「熱の壁」というのがあって、およそマッハ3になっています。
これ以下の速度では、摩擦で発生する熱よりも、風で冷やされるほうが大きいので、あまり熱くならない、マッハ3を超えると発生する熱が問題になってくるということです。
パラシュートを使えば、降下速度は毎秒5mぐらいですから、ぜんぜん発熱は問題になりません。
なお、空気の層の厚さはおよそ100kmです。普通、これより上を宇宙と呼んでいます。
No.4
- 回答日時:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7% …
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2 …
先般降下した人は高度 40Km からです。時速は音速の1.24倍 つまり普通に超音速飛行機が飛行している速度と大変「遅い」から。
衝突した空気分子の運動エネルギーが全て熱になったとして
運動エネルギー = 質量×速度×速度÷2
スペースシャトルの落下は音速の20倍程度なので、同じ空気分子がぶつかった時の運動エネルギーは(相対)速度の二乗に比例するので 約 260倍になります。
受け取る熱量が違います。
No.3
- 回答日時:
ロケットで打ち上げて地球に再突入する再突入体は耐熱素材で作られていますから、防熱効果が大きく、表面温度が数千度に達しても、内部温度は変化しません。
宇宙からパラシュートで落下する冒険者のニュースは私も見ましたが、あれは大気圏再突入体のように音速の何倍という超高速で突入するのではなく、音速とほとんど同じぐらいの速度で降下するので、宇宙服のような耐熱素材を着ているのでしょうが、摩擦熱が小さいので燃えないが正解のようです。
もし、音速の何倍もの速さで急降下したら、摩擦熱の問題以前に、衝撃波で宇宙服がバラバラに引き裂かれてしまい、空中分解して即死するでしょう。
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