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No.3ベストアンサー
- 回答日時:
精度100%とはどの様なものを想定されておられるのでしょうか?
現実の物体は、原子が集まって構成されており、原子にもある程度の大きさがありますから、原子の塊である物質を、どれほど精度良く加工したとしましても、その表面には極微細な凹凸が生じてしまい、完全な球にはなりません。
又、地面の方も、同様に原子によって構成されていますから、こちらにも極微細な凹凸があります。
そして、原子同士が接近しますと、原子核の周囲を回っているマイナスの電気を帯びた電子同士が、電気的に反発し合ったり、プラスの電気を帯びている原子核同士が、電気的に反発し合ったりしますから、原子同士が直接接触するのは難しくなります。(無理に近づけると、反発力によって、それらの原子が球や地面の表面から弾き飛ばされてしまいます)
又、反発し合わない場合には、原子同士が結合して、原子核の周りを回っていた電子の一部が、2つの原子核の周りを回る様になる場合もあります。
又、原子や素粒子の様な極微の世界では、原子や素粒子は、ある広がりを持った空間の領域の中に、どの位の確率で粒子が存在しているのかという確率の値によって、粒子の存在を表す事しか出来ず、位置をはっきりと定める事は出来ません。
要するに、原子や素粒子といった極小の粒子は、空間のある特定の1点に存在しているのではなく、広がりを持った空間にぼんやりと広がっている不確かな存在なのです。
この様に、極微の世界の事まで考慮に入れますと、とこからどこまでが球に含まれる領域なのか、地面に含まれる領域なのかが不明瞭になって来ますから、接触している面積の広さというものもまた不明瞭になってしまい、面積を求める事が出来なくなります。
因みに、原子と原子の間は真空になっていて、原子と原子の間を光子が行き来する事で電磁的な力が伝わって行き、その事によって、球を押した際の力が地面に伝わります。
回答No.1様が言われている完全剛体とは、全く変形しない仮想的な材質のものですから、完全剛体であるためには、球の一部を構成している原子に力を加えて動かそうとした際には、力が加わった原子の動きは、時間差が完全に0で、球の反対側に伝わらねばなりません。
もし、球を構成している原子の一部の動きが、球全体に伝わるまでに時間が掛かった場合には、一部の原子の動きが伝わるまでの間は、原子の一部は動いて、他の原子は動いていないという状態になる事を意味しますから、一瞬ではあるものの、球は変形している事になり、完全剛体とは呼べなくなります。
しかし、力が伝わるためには、原子同士が光子等の素粒子を交換し合う必要があり、素粒子の移動速度は(アインシュタインの相対性理論によって)光の速度を超える事が出来ない事が判っていますから、力の伝わる速度もまた無限に速くはなりません。
そのため、球の一部を構成している原子に力を加えて動かそうとした際には、力を加えていない所の原子が動き始めるのには時間がかかる事になり、どうしても球は変形してしまいますから、完全剛体で出来た球というものは、この宇宙には存在する事は出来ません。
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No.6
- 回答日時:
剛体というものは実在しないんですけれど、そういう単純化をしたほうが状況を整理しやすく、かつ、考察に支障がなければ用います。
剛体の一つの究極が大きさのない質点だったりします。そんなものが実在したら、ブラックホールになってしまうのですが、それは考えないわけです。そうした単純化が適切でないことがあります。たとえば、「金属棒の衝突」などとして知られる現象があります。同じ材質、同じ太さの2本の金属棒を一直線上で衝突させます。一方の棒は静止させておき、他方を動かして衝突させるのですが、動かして衝突させた金属棒が他方より短ければ、必ず短い方は止まり、長い方が動きます。
これは、質点で考察した衝突現象ではあり得ない現象です。どうして、そういう相違が生じるかですが、金属が非常に硬い弾性体であるためです。その衝突現象は、金属内部の弾性波の作用が支配的になり、剛体とは全く違った状況が生じます。
そのため、衝突実験ではバネを介したりして、質点のような状況になるように工夫することが行われたりします。
精度100%の球が、完璧に平らな床に置かれるという単純化した状況は、思考実験ではよく行われます(円柱などのほうが多いかもしれません)。硬い金属を使うなどして、それに近い状況を作ることもできます。
その状況は、たとえば転がるということを考察するときに使ったりするわけですね。
それについて、接地面積や、単位面積あたりの荷重を考察することは行われません。接地面積は0であり、その0に対応して、単位面積あたりの荷重は無限大に発散します。それは物理学では考察できません。
球による荷重を考察する場合は、球と床のどちらか、もしくは双方が変形するとして、接地面積を0より大きい有限の面積として考察します。
No.5
- 回答日時:
すでにいろいろ書かれていますので、古典力学の範囲内で「押したらどうなる?」から考えてみます。
当然押したら球が変形して接点の部分の曲率が大きくなるので「接触面積」が増えます。
また、押さなくても自重で変形しています。「置く」ということの意味は、自重で変形して、その応力と重力がつりあっている状態ですので。あと、地面のほうも同様に少し凹んで変形しています。
イメージしやすくするなら精度100%のゴム球が平らなゴム板の上に載っている状況を想像すればいいかもしれません。
「接している面積」というのを、「圧力がかかっている部分の面積」と定義しなおしたほうが正確だと思います。
圧力は均一にかかっているのではなく、同心円状に、中央が圧力が大きく外側に行くほど小さくなります。
ヤング率で考えると、同じ力をかけたときの変形の割合は、弾性率が小さいほど大きくなります。
たとえば大理石の球を大理石の板の上に置いたときは接点はものすごく小さくなりますし、ゴム球とゴム板なら少し大きくなり、ゼリー球と板ゼリーならかなり変形するので接点はかなり大きくなります。
弾性体力学でベクトル計算すれば、弾性率と球の密度と球の半径から正確に数値で接点の面積を求めることができると思います。結構面倒ですけど。
結論として、弾性率が大きければ大きいほど(硬ければ硬いほど)接点は小さくなります。
無限に硬い物質(押してもまったく変形しない物質、ヤング率無限大)のときに、ようやく接点がゼロになります。
(逆に弾性率が無限に小さい物体ならびろーんと潰れて伸びてしまって接点の面積は無限大になると思います。)
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