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例えば,
2Cl- → Cl2↑
の式の矢印の上に「e-」を書くのはわかります.

しかし,HCl(=H+Cl-)を電気分解した場合の
2H+Cl- → H2↑ + Cl2↑
というような式の矢印の上に「e-」を書くこともありますか?

A 回答 (2件)

 しょうたさんお久し振りです。

御質問の意図に合うかどうか不明ですが・・・。

> 2Cl- → Cl2↑
> の式の矢印の上に「e-」を書くのはわかります.

 この式が意味するのは「Cl- が反応して Cl2 が生じた」と言う事だと思いますが,それであれば,「2Cl- → Cl2↑ + 2e-」と書かないと,反応の前後での物質収支と電荷が釣り合いません。ですので,お書きの形で『矢印の上に「e-」を書く』のは何となく納得し難いのですが・・・(間違ってるとは言い切りませんが)。

> 2H+Cl- → H2↑ + Cl2↑
> というような式の矢印の上に「e-」を書くこともありますか?

 この場合は,「HCl を電気分解して H2 と Cl2 ができた」という事を意味してるでしょうから,式の右辺にも左辺にも e- の書き様がありません。この場合に,電気分解した事(試薬が電気である事)を示す目的で,矢印の上に e- を書くのは合理的な気がします。

 で,この手の試薬の書き方をするのは無機反応より有機反応だろうと考えて,「有機電解合成」の専門研究室のサイト(岡山大学・工学部・物質応用化学科・物質反応化学講座・分子変換化学研究室)を探してみました。

 ・http://achem.okayama-u.ac.jp/~eoc/kenkyu/concept …
  有機電解合成

 「当研究室で開発した有機電解合成法」の表記等を見ていると,有機電解反応の場合には,矢印の上に「-e-」等の記載がされています。

 これが全てに当て嵌まるかは判りませんが,上記の理由から,私としては書いても良いように思います。

参考URL:http://achem.okayama-u.ac.jp/~eoc/kenkyu/concept …
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この回答へのお礼

いつもながらの詳細なアドバイス、ありがとうございます。

2Cl- → Cl2↑
の式の場合、厳密には「2Cl- → Cl2↑ + e-」ですよね。ただ、ぼくの分野では、加水分解の
CH3COOC2H5 → CH3COOH + C2H5OH
の矢印の上に+H2Oを書いたりするんですよね(^^;)。
これと同じように、矢印の上にe-を書いたりします。多分、学術的には不正確な表現だと思います。

また、熱を加える場合に、矢印の上にΔを書いたりしますよね。でも、「電気を加えるから」という理由で、e-を書くという習慣はなかったんですよ。

岡大のHP、拝見しました。確かに、反応の前後で電気的には釣り合っているのに、-e-を書いてますね。電解の場合にはe-を書くこともあるみたいですね。

どうもありがとうございました。いつもお世話になってるので、授業料をお支払いしないといけませんね。

お礼日時:2004/03/11 22:19

#1さんご紹介のページを拝見しました。

確かに、矢印の上に「-e-」の表記がありますが、「e-」の前にマイナスが付いており、左辺の分子から電子が奪われて(電極に電子が移動して)右辺の分子が生成する(左辺の分子が電解酸化される)ことを示していますね。還元反応を同様に表記するなら、「+e-」を付すでしょう。「-e-」でも「+e-」でもない「e-」を矢印上に書いて、電気分解であることを示すことは不適切ではないかと私は思います。

塩化水素の電気分解の例に関して、陽極での反応 2CL- → CL2 の矢印上に「-2e-」、陰極での反応 2H+ → H2 の矢印上に「+2e-」または「2e-」を書くことはありますし、場合によっては係数の2を省略することもあるかもしれませんが、2H+ + 2CL- → H2 + CL2 の矢印上に「e-」を付すのは奇異に感じます。

電気分解に限らず、変化に注目する分子を左辺右辺に書いて、あまり注目しない(或いは異なる視点で注目する)反応種を矢印上に付記することは少なくありません。#1お礼欄の「CH3COOC2H5 → CH3COOH + C2H5OH 」なら、左辺と右辺は物質収支が合いませんが、+H2Oを左辺に書かず矢印上に(時には+を省略して)付すことで、「酢酸エチルから酢酸とエタノールを生じること」(または本反応が加水分解であること)が強調される表記だと思います。更に極端?な表記例として、フタル酸ジエチル → フタル酸 の矢印上に「H2O」を付せば、1モルのフタル酸ジエチルが2モルの水を喰うことも、エタノールが生じることも表せなくなりますが、 「フタル酸ジエチルが加水分解してフタル酸になる」ことは浮き出すでしょう。

エステルの加水分解の例で、「CH3COOC2H5 → CH3COOH + C2H5OH 」の矢印上に「H+」を書くように、反応の量論に関与しない触媒を示す場合もありますね。#1お礼欄の「加熱を表すΔ」と似た状況かもしれません。そう考えると、矢印上の「e-」で電気分解を表すというのも「ありそう」ですが、少なくとも私は馴染みがありません。

最後に来て煮え切らなくなってきましたが、参考になれば幸いです。

この回答への補足

その後もいろいろと調べてはみたのですが,結局のところ,よくわかりませんでした(^^;).

ある分野では使う表現なのかも知れませんが,誤解を招きやすい表現であることは間違いないみたいですね.

どうもありがとうございました.

補足日時:2004/03/16 12:39
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この回答へのお礼

懇切丁寧な回答,ありがとうございます!

反応式の前後では,矢印の上も含めて収支が合ってる方が望ましい,ということですね.ぼくも同感です.

「2H+ + 2CL- → H2 + CL2」のケースでは,矢印の上に「e-」を書くのは,厳密には正しい表現ではなさそうですね.

とても参考になる回答,ありがとうございました.

お礼日時:2004/03/13 06:47

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