No.14
- 回答日時:
中国の急成長は終わりました。
インドは伸び悩んでいます。
フィリピンの成長率は、今後中国やインドを上回ると予想されています。
日本もかつては途上国だったわけですが、急速に近代化しました。
明治維新で西洋的近代化に成功したわけですが、これは教育の高さがあったからです。
当時日本の識字率は、ヨーロッパより高かったのです。
日本人は、子どもを非常に大事にする伝統があったからです。
宣教師が日本に来て驚いたのは、どんな田舎にも玩具屋があって職人が真剣に作っている。
外国では、たかが子どもの玩具を大の大人が・・・という感覚。
途上国では、子どもは労働力なんですね。
教育なんか受けさせるものではない。
途上国が近代化を進めて、所得が4000ドルくらいの中所得になると人件費が上がって競争力がなくなってきます。
そこで、それ以上の高所得国になれなくなる。
これが「中所得国の罠」と呼ばれる現象で、中南米の多くの国がここを抜けることに失敗しています。
台湾と韓国は、そこを見事に抜け出して高所得国に到達しました。
この2つの国と地域に共通するのは、日本統治です。
日本は、名古屋大学などより先に、台北と平壌に帝国大学を作っています。
日本式の教育制度を持ち込んだのです。
そして、産業構造的に日本を手本として、日本の技術を導入しており、生産性の低い農業部門から製造業への労働力シフトに成功した。
そして、生産人口が頭打ちになる前に人口ボーナスを活かしきった。
中国の場合は、都市の戸籍と農村の戸籍があって、かなりの人口が生産性の低い農村に固定されたままだった。
一人っ子政策で、生産人口の頭打ちが早く人口ボーナスが終わり「人口オーナス(重荷)」に突入する可能性が高い。
この人口ボーナス期は、各国1回しかなく、これを逃すと人口の重荷に潰されてしまうのです。
そういう意味で、中国は終わりだけれどフィリピンはまだ若い。
途上国を抜け出すチャンスがないわけではありません。
No.13ベストアンサー
- 回答日時:
先進国とか途上国というのは経済の発展度に関するものさしのどの位置にあるかということを指しておっしゃっているのだろうとわたしは理解しました。
それで正しいのであれば、答えの鍵は「人間」です。人間が集まって社会を形成し、その社会がなんらかのカテゴリーを共通のものと見なして国家という広がりを持ち、そして自分たちと異なる隣人との間に国境線を引いています。その国家を構成している社会は普通、同一もしくは類似の文化を共有しています。人間が文化を築き上げ、その文化が次世代の人間に教育あるいは躾を通して植え付けられ、時代の流れの中で変化しながら再生を繰り返しているというのが人類社会です。
文化というのはひとつの価値体系を持っており、何が善で何が悪か、何が優れていて何が劣っているのか、何が正義で何が邪悪なのか、といった価値体系は異なる文化で異なる内容が生じているのが普通であり、決して人類共通のものではありません。
で、いま先進国と呼ばれている国々を見ると、いずれも経済合理性が高いレベルで実践されていることがわかります。反対にいつまでたっても途上国から脱け出せない国では、その国民が持っている文化内価値体系の中で、経済合理性が最優先されていません。宗教生活だとか、人間関係の見栄だとか、封建的な上下関係が社会生活の基盤をなしているとか、社会あるいは国家の経済発展のために個々人がどのように行動するのがもっとも効果的なのかということでなく、それと異なる価値体系が人間をしばっているために経済合理性が最優先できないでいるのです。
途上国の個々人ももちろん金儲けをします。しかしその金儲けはあくまでも自分のため、自分の家族や一族のためでしかなく、社会全体のレベルを引き上げるために見知らぬ他人とでも協力し合う姿勢がなく、他人は自分が利益を搾り取るために存在しているカモであり、詐欺まがいの商行為が普通に行なわれているのが一般的な途上国の姿です。
そんな社会では信用経済が発展しません。そのことひとつをとって見ても、信用経済が幼稚なレベルの社会というのがはたして経済合理性に合致しているのかということが見えてくるでしょう。
先進国と途上国を分けているのは、経済的な仕組みあるいは政治的な方向性なんかではなく、それ以前の、あくまでも人間の問題だとわたしは考えています。
No.10
- 回答日時:
途上国は亜熱帯、熱帯に位置する国が多い。
そこでは寒くないから「衣」は少しで良い。植物の成長が早いから、
「食」・「住の」確保が比較的に容易。だから勤勉に対する
価値感が低い。又日中熱いから昼食後の昼寝が必要。
これでは懸命に努力して、西洋の物質文明を我がものに
したいという意欲は湧き難い。
それ以外の地域でも、科学的とか合理的思考が軽視され
ていると経済発展を阻害する。
これらが本質的原因と思います。
No.9
- 回答日時:
国力を比較するとき、通常GDPが使われるのはご承知の通りです。
GDPの便利なところは、過去を遡って計量できることでしょう。最近、数量経済史の発達で、興味深いデータが集まっています。
この分野の権威であるA.マディソンの推計によると、1820年の世界199か国のGDPは、中国が断トツで1位、2番がインド、それからフランス、イギリス、ロシアの順で、第6位が11代将軍家斉のころの日本でした。
中国の優位はじつは中世初頭から始まったものです。だから中国が先進国に仲間入りしたという表現は問題で、トップリーグに復活したという彼らの自負は、あながち間違いとは言えません。
したがって問題は、産業革命以降『なぜ豊かな国と貧しい国が生まれたのか』ということになります。
この問いは、じつは経済史の最高権威であるロバート アレン教授(オックスフォード大)の近著の題名です。簡単な紹介を添付しましょう。
http://honz.jp/20781
No.8
- 回答日時:
不平等条約などで見事に騙されているからです。
途上国でもアメリカなどの騙しを見抜いて上手く騙しをかわして、自国の国益のためにアメリカへの騙し返しなども行なってきた国はそれなりに経済発展を遂げています。が、途上国のエリート層がアメリカに買収されてしまっているような国は発展出来ていません。
ここでいうアメリカとはアメリカ政府だけではなくアメリカの企業などもです。基本的に経済事のほとんどはアメリカ政府は企業に使われる存在です。
例えば、途上国に貿易自由化を約束させその取り決めを交わし、多くの関税や法律を自由貿易の障害となっているとして途上国などに撤廃をさせる。これはもちろん条約上双方が関税などを撤廃する訳ですが、しかし一方で補助金などへは規制をしないというかたちを作っておく。すると資本力のある米国は痛くも痒くもないが、資本力のない途上国は取り込まれるだけとなり衰退へと向かう。またこの際途上国側の資本家もメリットを得る仕組みづくりが行われることで米国の大資本家の下に途上国の小資本家がぶら下がるという仕組みづくりが行われることになります。
これはアメリカの世界戦略の一貫でもありIMFなどはアメリカの経済兵器として機能している。このことはウィキリークスなどにも暴露されている。
世界の金融システムを監督するのが仕事のIMFでは、実質 的にアメリカ一国だけが拒否権をもっており、経済開発促進を担う国際組織の世界銀行の歴代総裁はアメリカ大統領によって指名されてきた。
またリーマン・ショックなど一連の問題などからドル一辺倒の偏りの大きいIMF体制の問題を指摘し改革に取り組もうとしていたストロスカーン氏は突如 女性暴行容疑で逮捕され、すべての権力を失いました。
IMFなどはこのような状態でありドルの意向がすべてで、世界銀行の決定にはアメリカの政治事情が強く反映され続け、こういった仕組みの上に成り立つ組織が途上国の意見や懸念に重きをおくはずがないのですね。
これらはすべてアメリカの世界戦略の一環であり、これが米国の国益であるのです。
No.7
- 回答日時:
”インドや中国など、アジアは急成長していますが”
↑
成長というのはGDPが大きくなることですが、
インドや中国は国土が広く、人口も多いという
ことで世界から資本が集まっているだけです。
例えば、日本のトヨタが中国で会社を造り
仕事をすれば、それは中国のGDPになって
しまいます。
これに対して、GNPだとトヨタの仕事は
日本の経済力としてカウントされます。
GNPでは、日本の方が中国を上回ります。
フイリピンだって、資本が集まればGDPは
増加します。
フイリピンにはそれだけの魅力がない、とされて
いるので放置されているだけです。
本質は、中国やインドと変わりません。
”途上国はなぜいつまでも途上国なのでしょうか ”
↑
・これは学者の間でも議論されている問題です。
ノーベル経済学賞を受賞した
クルーグマンは、次のように言っています。
「よく判らない」
・それでも、教育や宗教が関係しているだろう
ということは指摘しています。
・例えば、ウエーバーという社会学者は、プロテスタント
と経済の関係を調査し、プロテスタントの質素、勤勉が
先進国に押し上げたと指摘しています。
それに対し、同じキリスト教でも、カトリックは
芳しくありません。
欧州でも、カトリックが強い、イタリアとかスペインは
ぱっとしません。
フイリピンはカトリックです。
欧米以外のキリスト教はほとんどカトリックです。
途上国が途上国のままでいるのは、そういう原因が
あるのかも知れません。
・後は、教育です。
途上国の教育は、高等教育に力を入れるのが通常です。
つまりエリート教育ばかりをやっています。
エリート教育だと、国民のレベル一般が上がらない
のです。
それに対して、日本は明治維新後は、初等教育に
力を入れてきました。
フイリピンもエリート教育です。
途上国は皆、エリート教育に力を入れています。
No.6
- 回答日時:
途上国ってのは要するに経済的な豊かさですよね。
ブータンのように物質的には豊かでなくとも精神的に非常に豊かな地域もあります。
私は精神的豊かさと物質的豊かさは反比例しやすいと考えていて、必ずしも先進国が豊かで幸せとは思いません。
なにしろ日本はこどもが非常に貧しいとされてるし、インドは女性への性犯罪の意識が非常に低いと問題になってるし、中国など低所得者や農村の生活は悲惨そのものです。
でフィリピンですが、犯罪が多すぎるんですね。
非常に不安定な治安=企業が投資したり経済活動をしづらい。
スラムなど日本人には考えられないような環境で暮らしてる人たちが多いのです。
麻薬や拳銃も蔓延しているといわれています。
No.5
- 回答日時:
フィリピンに限って言うと二つの理由です。
1.宗主国がスペインであったこと。スペインというのはダメなんですよ。たとえばアルゼンチンを見てください。素晴らしい大地に恵まれています。真っ平らで肥沃なパンパスが無限に広がっています。アルゼンチンを車で走ると「なんでこの国が貧しいの?」と首を傾げます。
スペインはまとまりがありません。国内でもバルセロナやバスクなどが分離したがっているし、国民も政府を攻撃ばかりしています。スペインの諺に「政府と言うものがあるなら私は反対だ」というのがあるくらいです。そんな国に教育を受けてしまった。イギリスかフランスかオランダであったらもうちょっと良かったと思います。
2.米西戦争の結果、フィリピンはアメリカに統治されてしまった。
これが決定的にダメでした。アジアは日本に倣うべきだったんです。日本に倣ったところは全部発展しました。韓国、台湾、中国、タイ、マレーシア、インドネシアなどです。
フィリピンは強いアメリカが戦争で日本を負かすのを見てアメリカに倣いました。
フィリピンは先生を間違えました。もっと近くによい見本があったのに・・・
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