![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/pc/qa/question_title.png?e8efa67)
我々は完璧な三角形を見たことがない。
真にまっすぐなモノは存在しない。
なのに、なぜ、我々は、そんな一度も見たことのない図形を受け入れられるのか。
ずっと謎に思って来ましたが、最近一つの答えに。
たしかに、真にまっすぐなモノはない。
しかし、それは拡大して見るとギザギザだったり、凹凸があるという話であり、我々が見ている世界は、肉眼でとらえた世界に過ぎない。
そして、その結果、脳が生み出している世界だ。
つまり、逆に言えば、我々は、顕微鏡などのテクノロジーなしには、そのような真なるデコボコの世界を見ることができないと言える。
つまり、たしかに、我々は真にまっすぐなモノや完璧な三角形を見たことはないが、一方で、それらがギザギザに見えているわけでもない。
それらがギザギザだと分かるのは、拡大して見たときだけだ。
すなわち、我々が肉眼で世界を見ているとき、たとえば、コンパスで円を書いたとき、我々はそこに真なる円を見ているのではないか。
たしかに、コンパスで書かれた円には幅があるから、その時点で、それ自体が完璧な円でないということは明らか。
しかし、その対象の中に、我々は真なる円を見ているのではないかと思うのです。
同じ見たことのないものでも、受け入れられるものとそうでないものがある。
たとえば、四次元以上の空間は見たことがない。
だから、そんな世界があると言われても、にわかには受け入れられない。
しかし、小学校で子どもたちは、見たことのない図形を簡単に受け入れる。
それは、脳が映し出す世界の中で、見ているからなのではないか。
いや、見い出していると表現した方が適切だろう。
皆さんの考えはいかがでしょう。
ちなみに、数学カテに質問しなかった理由は、こういう質問を数学カテにしても、まともな回答がほとんど来ないということを経験で知っているためです。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
簡単にいうと,脳の中に円や直線などの理想図形の情報が最初から入ってるからです。
物体をありのまま認識しようとすれば膨大な情報量となります。例えば人の顔を覚えるときに「この人は目の幅は2.88579……cm,目じりの角度は18.9076度,まつ毛が何本でそれぞれの相対位置は~(略),なんてやるとものすごく大変なのが分かりますよね。人間の脳には無理ですし,やっても無意味です。
ではどうするかというと,人の脳は物体を見たときに単純な理想図形の集まりとして認識するのです。
大雑把な言い方になりますが,例えば人間の顔は丸の中にいくつもの丸や三角,四角がある,という風に脳は処理しています。だから(∵)という単純な絵を見ただけでそれを顔だと人の脳は錯覚するそうです。
現実の物体を認識しようとすると,どこまでそれを正確に情報処理する必要があるかという問題が生じます。人の顔にしても,微妙な凹凸や形のゆがみなどをどこまでも正確に記憶しようとすると膨大な情報量となり,記憶するにしても認識するにしても非常に難しくなります。人間の脳にも情報処理能力の限度がありますので,そんなことをしていてはすぐにパンクします。
そこで,脳の中に形のモデルとなるパターンをあらかじめ用意しておき,丸っこいものであれば脳内の丸に反応する神経が作動し,実際はゆがんでいたりでこぼこしていても,丸の一種とカテゴライズするのです。
そして,複雑な形状の物体は脳内のモデル図形の複合体として処理します。でこぼこの岩は丸にいくつもの小さい丸やら三角やらがくっついたものと脳は処理するわけです。
つまり,人間の脳の中には現実には存在しない真円や正三角形,直線の情報が存在するわけです。
実はむしろ,そういう理想図形のほうが情報量が少なくて処理しやすいので脳にとっては認識しやすいんです。
丸いものをみて,それらの微妙な形の歪みとか線のでこぼことかを個別に認識して全部記憶するより,「円刑の何か」とカテゴライズするほうが脳は楽なんです。
幾何学的に正確な図形を人間は綺麗,美しいと認識するのはそれだけすんなりと認識しやすいからです。
子供が真円や正三角形を好きなのも脳が理想図形を認識しやすいからです。
無秩序な形のものが汚らしいと感じるのは脳がそれを認識するのに苦労するからです。
つまり,人間は理想図形を見たことはありませんが,理想図形自体はもとから脳の中に情報として存在し,我々の認識自体を作り出している,といえます。
ありがとうございます。
その考えは私も頭の片隅にもっていましたが、確信をもてずにいました。
お勧めの参考図書などありましたら、教えてください。
No.9
- 回答日時:
実は人間の図形認識能力はわりと貧弱なんです。
非常に単純な円や正三角形、正方形は認識できるが、
正十七角形と正十八角形の区別になると
パッとわかる人は少ない。
正十七角形
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/th …
正十八角形
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/th …
また円、正三角形などは古代ギリシアの時代から知られていたが
フラクタル図形は20世紀になるまで発見されなかった。
フラクタルの例:コッホ曲線
http://mcm-www.jwu.ac.jp/~physm/buturi01/fra01/f …
色彩でも同様で、赤青黄は簡単にわかるが、微妙な中間色は認識しにくい。
音楽もドミソは簡単だが、#bで半音ずれててもわかりにくい。
No.5さんのおっしゃるように、人間の脳のほうに簡単な鋳型があって、
それで現実を処理しているのだと思います。
余談ですが、ドラマやアニメの世界でも似たようなことがあって、
女の子を元気、クール、メガネなどのキャラに分けて話を展開してたりします。
キャラの図式化が進みすぎると、現実の複雑な人間存在から離れてしまい
つまんなくなりますが・・・
No.8
- 回答日時:
こんばんは。
人間の認識というのは、「これは、コレか?」という判断の連続だそうで、
これがコレなら「コレだったんだ」、これがコレではないなら、「コレではない何かなのだ!」ということで。
>「しかし、小学校で子どもたちは、見たことのない図形を簡単に受け入れる。
それは、脳が映し出す世界の中で、見ているからなのではないか。
いや、見い出していると表現した方が適切だろう。」
小学生では、三角形でも「四角形だ」と言われたら「そうか」と受け入れてしまう、
ある意味「素直さ(未熟さ?)」が、あるのではないでしょうか。
ありがとうございます。
>小学生では、三角形でも「四角形だ」と言われたら「そうか」と受け入れてしまう
うーん、それはどうでしょうかね。
論理という言葉に難しいイメージを抱き、敬遠している人でも、結局は、論理的なことが好きで、非論理的なことが嫌いだろうと思います。
つまり、そういう人でも、論理的に分かり易く話せば「あっ!そっか!」となり(茂木健一郎の言葉を使うとアハ体験)、非論理的なことをくどくど言うと、「何言ってるか全然分からない」と眉をひそめます。
結局は、みんな論理的なことは好きで、非論理的なことは嫌い。
人間はそういう風にできているんだと思います。
誰だって「ソクラテスはいる、かつ、いない。分かるよね?」なんて言われたら眉をひそめます。
だから、小学生がよく考えずに鵜呑みにしてしまうことがあることは認めますが、さすがに、三角形を四角形だと言われたなら、その理由をしつこく尋ねるでしょう。
つまり、まったく訳も分からず受けていれているわけではなく、何かの理由があって受けていれているんだろうと思います。
その理由の一つとして、たとえば、理想図形の情報が予め脳内に用意されている、などが考えられるでしょう。
No.6
- 回答日時:
>見たことのない図形をなぜ受け入れられるか
○人には不思議な能力が備わっているのです。
知性、理性、悟性のなかの特に悟性の部分ですね。
知性や理性は機械的コンピュータに近い部分です。これは、まあ脳科学程度でなんとか説明可能な部分ですが、悟性の部分は人に備わった高次元の認識力の部分なので説明が難しいのですね。
この悟性の認識力は全てに自由自在で、時間感覚もありません、四次元以上の世界も認識できるのですね。そういう能力が備わっているので、見たことのない図形、3次元以上の世界もなぜか受け入れられるのです。
悟性の優れた人は立派な数学者になれますね。ただ3次元以下の記述で表現しないと「知性、理性」程度の多数には理解不能なのでそのあたりがネックですね。
ありがとうございます。
パスカルも、幾何学的精神と繊細の精神に分けていますね。
パスカル曰く、幾何学者で繊細の精神をもった人は稀なようですが。
No.4
- 回答日時:
確かに見い出しているとは思いますが、そこにはある程度の経験的な論理性が働いていると思います。
例えばコンパスでは、鉛筆側の腕の先端は、針側の腕の先端から常に等距離にあるはずだと、「わかる」。何故ならコンパスはそういう用途のために、わざわざ造られた道具だから。もちろん完璧にいつも等距離にはない。しかしそこには、等距離にしようという意図と努力があり、意図が明確で努力するほど、現実はそれに報いてくれるという体験ができる。
そのような経験から、「円とは固定点から等距離にある点集合である」といったような、論理的な数学的理想化が始まるのだと思う。
子供は確かに、見たことのない図形を簡単に受け入れる。しかしその受け入れ方はどうだろう?。子供は丸い(円)、四角(長方形)、三角(三角形)と図形をおぼえて行く。先生の誘導はあるけれど、子供は図形を見た瞬間から、概念による図形の分類を自然に行える。何故かはわからないが(←人間の基本能力なの?)、概念による分類とは、数学的理想化/抽象化への第一歩だ。それは、脳が映し出す世界を構築する事でもある。
ちなみに子供は、真四角や真三角(正三角形)が特に好きだ。なので丸いと言えば、真円に決まっている。そしてこの時点での刷り込みは、たぶん生涯続く。PCのモニターに描かれた円が、じつはピクセルドットの塊で、拡大すれば階段状にギザギザとはわかってはいるのだが、「まん丸」に見える(^^;)。
この刷り込みと、コンパスの例の論理的理想化/抽象化経験が、ある日結びつく。そうすると4次元を認める事は可能になる。もちろん絵には書けないが、論理的に可能なら、まず数学的にはOKだ!(^^;)。
さらに何かの物理実験で、4次元を想定しなければ実験結果の説明が極めて困難になったりした場合、自分は隣にいた人をつかまえて、思わず耳打ちする。「4次元はきっとあるんだよね?。4次元図形も・・・」、と・・・(^^;)。
No.3
- 回答日時:
No.2
- 回答日時:
>なぜ、我々は、そんな一度も見たことのない図形を受け入れられるのか。
まあ、約束事なのだと思います。
1)「まっすぐなものはまっすぐだ、うたがうなかれ」
というようなものでしょう。
>結果、脳が生み出している世界だ
脳が1)を承認しているのです。
>小学校で子どもたちは、見たことのない図形を簡単に受け入れる。
理想図形を承認するということでしょうか。
>脳が映し出す世界の中で、見ているからなのではないか。
それはそうでしょう。
結局、マインドコントロールなのだと思います。”直線は存在しない”と最初から先生に逆らって言い出す冷静な子供は余り居ないと思いますし。
ありがとうございます。
たしかに、無限に続く直線や、完璧にまっすぐなモノは存在しませんが、我々は物理世界に、完璧な図形を見出している気がします。
No.1
- 回答日時:
たとえば、青いバラはない。
しかし、いろんな色のバラを知っており、またいろんな
青い物を知っている。
それによって、「(色を限定しない)バラ」や「青」という
抽象化を可能にし、人は抽象化した要素を複合する
事が可能であり、「青いバラ」という物を想像し、創造
する事ができる(そうした“概念”に言葉を付し)。
そうした抽象化を可能にするのは、五感の相関した
経験の蓄積において、次の類似の刺激(光や音など
情報性の高い先行感覚の)に対して、類似要素を
励起させるという、脳の機能による。
たとえば、光の波長の連続的変化に過ぎない色に、
火や血、花や果実など赤を伴う生理的経験の蓄積が
励起されると、温かで食欲をそそり危険なニュアンス
の赤という彩りが生じるのだ。
こうした、“要素の抽出”によって、仮想的な延長や
再複合が可能になり、見た事もないものを想像する
事ができるのようになったのだ。
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