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日本語の質問です。

「自分の夢を実現させたい」という文で、使役動詞が使われていますがこの使役動詞の文法的な意味は何でしょうか?

使役動詞は、

・息子を買い物に行かせる(強制)
・息子を一人で旅行に行かせる(許容・放任)

などが最もメジャーな使い方でありますが、「夢を実現させる」はこれに当てはまりません。

日本語の文法書で、ほかの用法も見てみましたが

・冷蔵庫の野菜を腐らせてしまった(自然に・・・する) 
・兄は妹を泣かせた(原因)

以上のような用法とも違うようです。

他の用法ですと、「Xに着目しながらYの動作や変化を表す」というものがあります。
・体を休ませる/頭を働かせる など。

これは近いような気がしますが、この用法は”XはYの身体部位である”と書いてあります。「夢」は一応自分のものですが、身体部位ではありません。

他には「Vしにくい性質を持つものを矯正して、Vさせる」というのがあります。

・坂道で車を懸命に押さえて止まらせた(矯正)

夢は実現しにくいものだとしたら、これが近いような気もします。


夢を実現させるというのはどういう意味に当たるのでしょうか。
ほかに「プレゼンを成功させる」「早く宿題を終わらせる」というような表現も同様かと思います。「物事を実現させる」という意味で使われるのでしょうか。

どなたかお詳しい方、教えていただけませんでしょうか。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

これは同じ形で自動詞・他動詞の両方に使うのを嫌うことから生まれた現象です。


自動詞は“受身”形、他動詞は“使役”形で表すのです。
「長年の夢が実現した」→「長年の夢が実現された」(「実現する」は他動詞だ)
「長年の夢を実現した」→「長年の夢を実現させた」(「実現する」は自動詞だ)
後者の場合、「部下【に】対応させた」のような真正の使役表現ではありません。
「打ち上げに成功した」→「打ち上げを成功させた」

兼任を嫌い、分担を明確にしたいという欲求に由来する変化を、あと二つ挙げておきます。
「越すに越されぬ大井川」の「越されぬ」に使われる「越される」は可能です。
「ライバルに先を越される」の「越される」は受身です。
これを区別するために、前者の「越される」を「越せる」(可能動詞)と言うようになりました。

「一両日中に正式発表の運びとなろう」の「なろう」は推量です。
「皆から好感をもたれる人間になろう」の「なろう」は意志または呼びかけです。
これを区別するために、前者の「なろう」を「なるだろう」と言うようになりました。
本当は「無理だろう」←「無理だ」ですから、
「なるだろう」←「なるだ」でなければなりません。
しかし「なるだろう」の場合に限り、誤りとはしないことになっていましたが、今は「だろう」を助動詞とすることもありますね。
ただ用言の終止形につくとしているのは適切ではなく、連体形につくとすべきだと思います。
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「実現する」は、名詞に「する」動詞が接合した、いわゆるサ変動詞であり、自他両方での用法があります。


その対象が希望・計画・理想・約束などでは自動詞として「が」を取り、意図・願望・空想・価値・自由などでは他動詞として「を」を取る形です。

1.自他動詞=願望の有無など「が」「を」の使い分け。
自動詞:希望が実現する。理想が実現する。
他動詞:願望を実現する。空想を実現する。

2.無生物主語の他動詞化としての使役形
希望が実現する。    →希望を実現させる。
理想が実現する。    →理想を実現させる。
発想が転換する。    →発想を転換させる。
CMが集中する。     →CMを集中させる。
仕事と余暇が両立する。→仕事と余暇を両立させる。
話が実現する。     →話を実現させる。

参考:吉川武時「日本語文法入門」アルク
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