
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
補足に対して。
>>もし、3-エトキシシクロヘキサノンの代わりに4-クロロシクロヘキサノンを使って水酸化ナトリウムとで2-シクロヘキセノンを作る場合は、どのようなメカニズムになりますか?
この場合、生成するのは 3 -シクロへキセノンです。3 位の水素が引き抜かれて、π結合を作りながら 4 位のクロロを押し出します。
>>C4のクロロが抜けてC2C3に二重結合ができるためにはどのような反応経路になるのでしょうか?
"C4のクロロが抜けて"とは、E1 脱離を考えるのでしょうか?もし仮にクロロが抜けて 4 位がカルボカチオンになっても、転移を経て 2 位と 3 位に二重結合を作ることは現実的ではありません。可能性としては、4 位に生成したカルボカチオンに 3 位の水素が 1 つ転移して 3 位にカルボカチオンを転移してから、2 位の水素が脱離して 2 位と 3 位の間に二重結合を作る経路があります。しかし、4 位のクロロが脱離して生成するカルボカチオンは再び即座にクロロの求核を受けて 4-クロロシクロヘキサノンに戻ってしまうと思われます。前回の質問と同条件での進行を考えているのなら、水酸化ナトリウム存在下で行った場合、中間体のカルボカチオンを捕捉する因子に水酸化物イオンが加わるので、E1 機構は更に難しくなると予想できます。
>>最初はやはりα水素が引き抜かれるのでしょうか?
仮にα水素が引き抜かれたとしても、α位の隣(β位)には水素しか付いておらず、有効な脱離基が存在しないので 2 位と 3 位の間にπ結合を作ることはできません。代わりにカルボニル基に電子が流れ込んでエノールを形成します。エノール化は平衡反応なので、全ての 4-クロロシクロヘキサノンがエノール化するわけではありません。4-クロロシクロヘキサノンが多量に存在する場合は、4-クロロシクロヘキサノンが 2 分子縮合したものが得られます。この反応をアルドール縮合と言います。

No.1
- 回答日時:
こんばんは、eeyore5 さん。
上記の反応では、3-エトキシシクロヘキサノンの 2位のα水素が水酸化物イオンによって引き抜かれ、2位の炭素と引き抜かれる水素の結合を形成していた電子2つが、2位と3位の炭素間にπ結合を作るように流れます。その電子の流れ込みを受けて、3位の炭素とエトキシ基の酸素との結合を形成している電子2つがエトキシ基の酸素に移動して、エトキシドイオンとして脱離します。ここまでの過程をE2脱離と言います。細かいことですが、脱離する基と引き抜かれる基は、アンチペリプラナーの位置関係になっていないと反応は非常に遅いか全く進行しません。
生成物のC2とC3が2重結合になっているシクロヘキサノンは"2-シクロへキセノン"です。エトキシドイオンは、水酸化物イオンがα水素を引き抜いて生成した水分子から水素を奪ってエタノールとなります。
この回答への補足
もし、3-エトキシシクロヘキサノンの代わりに4-クロロシクロヘキサノンを使って水酸化ナトリウムとで2-シクロヘキセノンを作る場合は、どのようなメカニズムになりますか?C4のクロロが抜けてC2C3に二重結合ができるためにはどのような反応経路になるのでしょうか?最初はやはりα水素が引き抜かれるのでしょうか?
補足日時:2013/09/09 12:32お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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