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1)アルカンの沸点が分岐した構造のものよりも直鎖状の構造をしたものの方が高い理由に次のように書かれていました。

『アルカンは直鎖状のものの方が分子の接触している表面積が多くなる為ファンデアワールス相互作用が強く働く。よって集合を立ち切るエネルギーが多く必要となる。(沸点が高くなる)』

この理屈でいくと、「融点も直鎖状のものの方がファンデアワールス相互作用が強く働いているだろう。」と思ったのですが、間違っていました・・・。

「固体状態では、直鎖状のものが引き合う力よりも分岐したものが引き合う力の方が大きい」という性質を示すのはなぜなのでしょうか??

2)縦軸にアルカンの融点を、横軸に炭素数をプロットすると、ノコギリ歯状になるのはどうしてなのでしょうか??炭素数の奇数、偶数で何かあるのでしょうか??

教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

固体状態の安定性というのは、分子が結晶内でどのようにパッキングしているか、


どのような分子間力が働いているかが重要なファクターとして効いてきますので、
沸点ほどにははっきりした傾向がありません。

ただ融点を比較したした場合:
n-ペンタン: -129.730 ℃
イソペンタン: -159.900 ℃
ネオペンタン: -16.58 ℃

と、イソ < ノルマル << ネオとなり、
「固体状態では、直鎖状のものが引き合う力よりも分岐したものが
引き合う力の方が大きい」
とも言い切れない結果となります。

この中ではネオペンタンC(CH3)4の異常な高融点が目に付きますが、
これはネオペンタンが非常に対称性の高い分子で、結晶中でも高い対称性で
充填されるからです。
n-ペンタンは、固体状態では、平面上にジグザクを描いた状態で結晶化しており、
ネオペンタンよりも大幅に対称性が低くなっております。
イソペンタンは、n-ペンタンよりも更に充填に不都合な形になり、
結晶性が落ちます。


>2)縦軸にアルカンの融点を、横軸に炭素数をプロットすると、
>ノコギリ歯状になるのはどうしてなのでしょうか??
>炭素数の奇数、偶数で何かあるのでしょうか??

実際にここで引っかかるのはエタン-プロパンだけではないでしょうか?
ほかの直鎖アルカンの融点は大体分子量とともに増えています。
エタン分子に比べればプロパン分子は対称性が低くなり、
結晶の安定性が低くなったため、ここで逆転現象が起きます。

大体直鎖アルカンは、結晶中でジグザグ状に充填されるのですが、
分子量が増えてくると、炭素数偶数と奇数では180度回転の点対称が
あるかないかの差だけですので、結晶性が融点に及ぼす影響が減少します。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
パッキングという要因があるのですね。
これについての知識がほとんどなく、調べてみようと思っているのですが、目次で調べれるようなキーワードなどありましたら教えてください。
よろしくお願いします。

お礼日時:2004/04/12 21:22

>パッキングという要因があるのですね。


>これについての知識がほとんどなく、調べてみようと思っているのですが、

まず結晶構造内での分子のパッキングの傾向などは、
正直私もきちんと答えることが出来ません(^^;)

ただ、分子の構造や対称性に関しては、大学の無機化学で習う範疇です。
「対称操作」とか「群論」、あるいは「分子構造」などの項目を調べれば、
Td, Oh, C2vとかいった分子の「点群」の分類法が分かると思います。

次に、「結晶群」とか「X線」とか「結晶格子」とかいった項目で検索すれば、
P1, P1~に始る「空間群」の細かい分類が分かると思います。
この辺は、大学の固体物理の範疇です。
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この回答へのお礼

何度も回答して頂きありがとうございます。
無機化学で習うものなのですね。
有機化学・物理化学・無機化学の順で勉強していく予定でいるので、無機のところで一緒に勉強したいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2004/04/28 18:39

1.立体障害。


2.考えたことがなかったので知りません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
1の立体障害という回答なのですが、どういうことなのでしょうか?
もう少し詳しく教えていただけると助かります。

お礼日時:2004/04/12 21:18

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