
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
原始ゲルマン語の ai を受け継ぐ単語が古高ドイツ語で ei と綴られていました。
おそらく当初は文字通り [ei] と発音されていたと思われますが時代とともに発音が変わり一方で綴りはそのまま保たれていたものと思われます。http://en.wiktionary.org/wiki/ein#German
一方で原始ゲルマン語や古高ドイツ語では i[i:] だったものが中高ドイツ語で ei に変化したものもあります。これは英語に起きた変化とほぼ同じです。
http://en.wiktionary.org/wiki/sein#Etymology_2
少数ながら ai と綴るものもありますが、語源が外国語のケースがあります。
http://en.wiktionary.org/wiki/Hai
http://en.wiktionary.org/wiki/Mai#German
ちなみに eu「オイ」も相当奇妙ですが、古くは iu だったものがおそらく少し舌の位置が下がり eu となりさらに発音だけ大きく変わったものと思われます。
http://en.wiktionary.org/wiki/Leute
http://en.wiktionary.org/wiki/neu#German
ドイツ語は比較的綴りと発音の対応がしっかりしていますが(ローマ字読みという意味ではなく)、古くからの綴りを完全になくすまではいっていないようです。
この回答への補足
つづりと発音がよく対応しているドイツ語と違って英語ではずいぶんかけ離れてしまっているものが多いと思いますが、この違いは何に起因しているとお考えでしょうか。
補足日時:2013/10/25 03:45No.3
- 回答日時:
歴史的なことにつきましては、大変ご立派なご説明がございますので、
追加的に現実問題としてひとこと。
アインやアイが歴史的なシッポを残す形でしょうか。南ドイツ、オーストリア
およびスイスのドイツ語圏内では、アインとエインの中間音、というかむしろ
日本人の耳には、エイに近い音に聞こえる発音が、日常生活のなかで、
生きています。きわめて普通に。
これが北に行くほどに薄れて、アイ、アインと明確になるのが現状だと思います。
このお話も大変興味深く読ませていただきました。方言の中に古い形が残されているという例は日本語の中などにもあることを聞いたような記憶がありますが、英語でもオーストライアデはデイをダイと発音するようですね。つづりとの一致度はダイのほうが大きいように思いますが、言葉の変化には複雑な仕組みが潜んでいるのではないかと思いました。ご教示ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
英語は大母音推移という変化を経験しましたが、綴りがほとんど変化しなかったため綴りと発音の乖離が大きくなりました。
大母音推移が始まる以前の中英語期から綴りはほとんど変化していませんが、古英語から中英語にかけての変化が現代語に通じるものです。
cniht [kniçt] - knight [kniçt] - knight [nait]
hnutu [hnútu] - nute [núte] - nut [nʌt]
ただし、固有の単語について言えば、いわゆるローマ字読みとは違うものの発音と綴りには一定の対応があり、これは他言語と同じです。方言形が標準になったため例外的になったもの(例えば bury は基になった方言が綴りと発音で違うためきわめて例外的な発音をしています)もありますが、ノルマンコンクエスト以降大量に入り込んできたフランス系の単語が、固有の単語とは違う綴りをしているためそれがルールを乱すことにもなりました。さらにフランス系の単語がもはや外来語として感じられないほど語彙の中に入り込み、英語流つまりゲルマン的にに発音をこなしてしまったことがさらに乖離を起こしました。
ドイツ語にも相当数のラテン・フランス系の単語が入っていますが、Spiegel, Straße, Abenteuer のような古いもの(発音がゲルマン流に変化)以外はいかにも外来語然とした発音で、綴りが例外的なのも致し方ない感じがします。例えば Nation は後ろにアクセントがありますがこれはゲルマン的ではありません。英語も中期英語の頃は「ナーシオーン」のように発音されていましたが現代語の発音 [néiʃən] は語頭にアクセントを置き弱音節はあいまい化するゲルマン流になっています。これを綴りもゲルマン流に、たとえば nashen のようにするのは語源との関連が薄れてしまうので無理があり、従来の綴りが定着したからには変更するのは現実的ではありません。もう一つ加えるなら、綴りを改めようとする動きが全く起きなかったことも原因でしょう。英語にはスペインの王立アカデミーのような統制機関はありません。英国式に比べてやや合理的なアメリカ式綴りもどこかの機関が決めたのではなく、辞書のウェブスターが採用したためです。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%AF%8D% …
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
"not usually~"と"usually not...
-
エコロヴァルスという馬名の「...
-
ドイツ語で医学カルテを書いて...
-
アルト・ハイデルベルクの曲、...
-
自国の呼び方
-
低地ドイツ語を学びたい
-
昭和時代まで使われていた山登...
-
Rechtfertigung とは何だ?
-
日本のなかで 1990年 英語より...
-
1910年代生まれの医者は5割ぐら...
-
ドイツと日本のコミュニケーシ...
-
ドイツ語Dasの使い方と訳を教え...
-
cheatとhackの違い
-
ドイツ語の「ausrotten」とはど...
-
【ドイツ】なぜドイツには美味...
-
ドイツ語で ①私はカフェでアル...
-
熟語の構成
-
急ぎの質問です! ドイツ語で手...
-
ドイツのサイズ表記について
-
ドイツ語に詳しい方ご教授くだ...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
ドイツ語でeiがアイと発音さ...
-
いろんな言語の「森」
-
邪道の発音
-
フランス語らしいのですが・・・
-
jouer a` la pupe の意味
-
Luvyaの読み方
-
スペイン語「マキノ」
-
ε(エ・プシロン)とυ(ユー・...
-
ギリシャ語でどう発音するので...
-
「ものあはれなり」「うちかを...
-
ローマ字でこうたって書くとき...
-
∫(インテグラル)に続く数式の...
-
英語・フランス語・イタリア語...
-
昔の人ってアルファベットのD(...
-
伊右衛門の読み
-
ドイツ人の女性の名前
-
「uh^^^」は「う~」と歌うので...
-
ドイツ語の"th"の発音について...
-
ドイツ語のerの発音について
-
ドイツ語での名前
おすすめ情報