No.8ベストアンサー
- 回答日時:
「雪が積もると瓦の重さもあって、建物が支えきれないから」何て言うのは短絡的です。
あなたのご意見の通り、北陸などもっと雪が多く湿って重い降雪地帯でも、瓦屋根がありますからね。もっとも金沢市内などはとてもお寺の多いところで、それがすべて瓦葺きだった気がします。ガイドさんの説明では雪が多く重さを軽減するために、ほかの地帯と違って瓦に釉をかけて焼いて、艶があるので雪が滑り落ちやすくなっていると聞きました。
さて北海道の無落雪屋根以外の屋根は、そのほとんどがいわゆるトタン葺きです。でもこれは開拓期の初めからのものではなく、最初は柾(まさ)葺きでした。
柾というのは木材を30センチほどに輪切りにし、それを約3ミリくらいの厚さに割った、折り箱に使う経木と似た感じのものです。幅は15センチほどが標準ですが、柾目といわれるように薄さもあってすぐ割れて10センチ未満のものもあったりしますが、それを屋根下地として張った板の上に。軒先側から2センチほどの柾釘といわれる釘で貼っていきます。二段目は瓦同様にその上に5センチほど重ねて張っていくわけです。
極々薄い平たい瓦の木材版といったところです。その後通年を経て、この上に補強も兼ねて亜鉛鋼板を張るようになり、カラフルになったという感じです。
とたんは30×60センチほどのものを次いで貼っていましたが、現在は45センチほどの幅で上から下まで一枚で貼れる長尺のものが主流です。
北海道の開拓時代は文字通り森林を切り開いて畑を耕したわけで、柾にする木材には事欠きません。
北海道の開拓期はアイヌ民族以外はすべて本州から来た人たちで、瓦の文化を持ち合わせている方ばかりです。しかし、高価な瓦より安価で手に入りやすい柾に頼ったのは合理的だったと思います。
1870年代に建てられた札幌控訴院(裁判所です)は今は資料館になっていますが、屋根はやはり菱形の亜鉛版葺きですし、1880年代に建てられた豊平館も屋根は同様です。
さらに本州の歴史のある街並みに比べ、貧しい開拓時代の粗末な柾葺き屋根だった北海道は、北海道開拓使の立てる建物の影響もあって、一気に欧米の建築様式を取り入れたものに移行して、現在に至っているので瓦屋根に移行することがなかったものと思います。
単なる老齢の道産子の考えで、これが真実とは言い切れませんが、自分自身はそのように考えています。
北海道も温暖化が進んだせいか、皆さんの回答にあるように、三角屋根の傾斜を滑り落ちた雪が隣の敷地までなだれ込まないように、無落雪住宅が多くなってきているので。屋根のこう配が中央の溝に自然融雪で溶けて流れた水は、排水溝を伝って道路側溝の排水溝に流れる仕組みですが、大雪になると溶けるのが間に合わず、結局人手で雪下ろしをする風景が多くみられます。
したがって、最近の北海道ではこの雪除けが大変で、高齢者者は戸建て住宅を売って管理人が除雪するマンションに移り住む方が続出しています。
少々長くなってしまい申し訳ありません。
参考URL:http://mashikeclmn.sblo.jp/article/55934708.html
これは詳細なご説明をいただきました。
屋根の形状、材質にも、あたりまえの話ですが、地域の歴史があるのだと感動です。このあたりまえが受けつがれていってほしいものだと、しみじみ思ってしまいました。
どなたのご説明もみな説得力があります。雪が降ることは同じでも、気象条件には酷寒、寒暖差、台風の有無、湿気対策の必要性などの違いがあり、なにより背景となる歴史を踏まえた文化の違いがある。
暢気な観光客の素朴な疑問でしたが、ほんとうに勉強になりました。
ご回答ありがとうございます。
No.10
- 回答日時:
リンク先は専門家のものですね。
商売ですから「北海道で瓦が向かない、というのは誤解だ!」と力説していますが、寒冷地仕様の施行方法が確立されなかったことが原因ともしているのですから、やはり本州と同じやり方ではダメだということなのでしょう。
サイトでは瓦には断熱効果があると説明していますが、メンテナンスの苦労と高額なことを思えば、より手軽な素材と手法に頼った(柾からトタンへ)のは合理的な帰結だったのだと納得しました。
ご紹介ありがとうございます。
No.9
- 回答日時:
#5です。
私の説も「1つの説」であり、「これが絶対的」と固執するつもりはありません。
「開拓以来の諸事情が今の北海道建築の主流を作った」と言うことでしょう。
数年前、非積雪地帯のお方の「雪下ろしは大変なのか?」「雪下ろしを自動化すればいいじゃないか」という”暢気な”質問に降雪地帯の回答者諸氏が現実の厳しさに基づいた回答をしても、想像力を欠いた質問者のとぼけた反応で”軽く炎上”したことがありましたが・・・屋根の雪下ろしというのは、転落の危険性の他、圧縮された雪の重さ(高密度に圧縮されると屋根1面でトンの規模になることも)に加え、下ろした雪の行方(屋根の下に人がいたら事故に繋がるし、雪の捨て場所も重要)など、いくつもの問題があり、特に、首都圏ほど(異常では)ないものの、建物が高密度に集中した都市部では、事実上、雪下ろしが出来ない住宅も珍しくありません。
無落雪建築に対応した瓦が開発され安価に供給されるようなことがない限り、北海道の都市部で瓦屋根が普及する可能性はきわめて低いでしょう。
再度のご回答、ありがとうございます。
雪下ろしの苦労、たしかに東京で生まれ育ったわたしにはニュースで見るくらいで、実感することがありません。たまの降雪でも道の雪かきに骨が折れるのですから、豪雪地帯の切実さを安直に考えてはいけませんね。
特に屋根から下ろした(落ちた)雪の危険性というのは、いままで考えたことがありませんでした。
いや、ほんとうに勉強になります。
ありがとうございます。
No.7
- 回答日時:
北陸や東北でも、古い農家の住宅なんか見ると、夏は通気が良い構造となっていない?
通気性の優れた瓦のほかにも、ふすまや障子など。
日本は高温多湿な国です。
住宅は、冬の寒さより、夏のカビ対策のほうが、重要視されて来たと思われるが。
でも、北海道は梅雨がない。
同じ日本でも、ちょっと気候が違います。
あと、屋根瓦=外面(そとづら)、見栄。
この家は屋根が立派だ、裕福そうだなあ、なんて思うことあるでしょう?
でも、新しい開拓地である北海道は、最初はそんな余裕もなかっただろうし、今でもただの無駄に思う人の多い土地柄ではないだろうか?
私も北海道で暮らした時に、感じましたよ。
屋根瓦にお金をかけるなんて、ただの見栄じゃないか?なんて。
瓦屋根は通気性が良いというのは知りませんでした。梅雨から盛夏の湿気対策が必要ないのは、たしかに大きな違いになりそうですね。
外面、見栄というご説明も納得です。昭和一ケタ世代のわたしの親父など、家を建て替えるとき瓦に執着していたのを思い出しました。
ご回答ありがとうございます。
No.6
- 回答日時:
かって北海道に住んでいましたが、瓦が無い理由は「積雪のため」と言われていました。
北海道の家の屋根は、素材だけで無く形状も異なります。
屋根の勾配の急な落雪屋根か、屋根が平ら(実際には内側に勾配がついている)な無落雪屋根のどちらかです。
昔は落雪屋根の方が多かったのですが、最近は無落雪屋根が多くなっていると思います。
落雪屋根は文字通り雪を落とすので瓦だと滑り落ちずに適していません。また、落雪屋根はある程度雪が積もると勝手に雪が落ちてくるので、家の周りに広い敷地が必要となります。
東北の市街地では、北海道と違って敷地面積にそれほどゆとりは無いので、落雪屋根にできないのでしょう。
無落雪屋根については、東北北陸地方などでは最近は増えていると思うので、東北北陸地方でも瓦屋根はどんどん減って行くと思います。ただ、東北北陸地方の雪は北海道の雪と違って重いので無落雪屋根を不安に思う方も多いかもしれません。
落雪屋根と無落雪屋根。そんな違いがあることを初めて知りました。
暢気な観光客であるわたしは「アパートにも煙突がある!」などと感動していましたが、屋根の角度に違いがあることまで気づいていませんでした。
ご回答ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
「北海道の開拓史(歴史)」という観点が抜けていると
>北陸や東北の日本海側などもっと積雪の多い地域では普通に瓦の屋根があるのですから、この説明はおかしいのではないでしょうか。
という風に考えるのでしょうね。
江差・松前などの道南に存在する瓦屋根の建物は、江戸時代(松前藩)の建物の名残り。明治以降の開拓民の住居になると、資金や資材不足などから、板葺き屋根が主流。
建物に相応の「らしさ」も必要な寺院・神社などには瓦屋根はほとんどだけど、最近は瓦のない神社仏閣も少なくない。
既回答にもあるとおり、降雪地帯に従来の瓦屋根が向かないのは事実であり、”歴史のしがらみ”がある北陸や東北とは違い、「日本の家は瓦屋根」という”思い込み”とは無縁の北海道では、実用的な寒冷地住宅(トタン屋根は低コストでもある)が普及した。
長い歴史があり瓦屋根に馴染みの深い北陸・東北と開拓が始まってから150年程度の歴史しかない北海道を同じように考えてはいけない。
あと、主に都市部で20年くらい前から普及している、電気ヒーターで積もった雪を溶かす「無落雪屋根」は瓦では実現できない(無理とは断言できないけど、特殊な屋根瓦を開発しなければ・・・)。
こちらは文化に理由を求めるもの。正確には瓦に固執する文化がなかったのでより合理的な判断にいたっている、とのご説明。説得力がありますね。
皆さん、少しずつ違うご説明なのですが、どなたもたいへん勉強になります。
ご回答ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
雪が降るので瓦屋根だと屋根ごと落ちます。
滑り性のよい金属製の物使用.雪が積もり部屋の暖房で雪が溶け出し氷柱が沢山出来て
許容範囲を超えると屋根か落ちてきて軒下は危険な所。
冬に行方不明になる人がいる.雪解けとともに軒下より発見される事もあります。
屋根の構造により解決されている。
新潟や長野は台風などの被害がありますので.瓦で家全体を重くしています。
昔は金属製使用した事もありましたが雪の重みで家が潰れた事がありました。
現在は.雪おろししない瓦とか金属製のものが研究開発されて変わりつつあります。
北海道は雨戸もありません.2重窓になっています。
本州の豪雪地帯では台風対策として瓦屋根に利点がある、とのこと。
質問とは関係ないのですが、いままで屋根を重くする日本の建築様式は地震に不向きなのになぜ普及したのか不思議でした。たしかに台風のことを考えれば、軽い屋根は不利なのだと納得しました。
ご回答ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
私は北海道と沖縄だけは行ったことがないので推測ですが、屯田兵など北海道開拓時代の瓦は、北海道の「寒暖差」に耐えられなかったのではないでしょうか。
つまり、割れたんだと思います。
三州瓦かな、安田瓦かな、とにかく日本の瓦を輸入して屋根に葺き良い思いをしているウクライナの家の人たちが、「暖かでとてもうれしい」と、先日のテレビ番組で言っていました。
聞き流していたのですが、それを聞いたメーカーさんが「開発した甲斐がありました」とか言って喜んでいたような気がしますので、超寒冷地用瓦は最新の発明品なのではないかと。
雪の重さは、新潟など本州側のほうが重いです。半分溶けたような雪ですので。北海道はサラサラした重さのない雪なので、本州よりは軽いはずです。
さらに、さらさらしている分、風で飛ばされたり落下しやすいはずです。むき出しになった瓦は寒風にさらされますので、一段と冷えるはずです。
本土側の雪は重くて且つ落ちないので、瓦にひっついていますが、べつな言い方をすると温かいんです。雪室で野菜を保存したりしますが、野菜は凍りませんからね。
夏の暑さがどれくらいなのか、それこそ行ったことがないのでわかりませんが、天気予報などの印象では暑いときは本州並に暑かったような気がしますので、やはり問題は「寒暖差」ではなかったかと思います。
こちらは低温そのものではなく、寒暖の差がよくないとのご説明。説得力がありますね。
ちなみに、夏の北海道はとてもすごしやすかったですが、思えばあれは気温ではなく湿度が低いせいかもしれません。
ご回答ありがとうございました。
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