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抗がん剤についての質問です。

がん治療薬のひとつである分子標的薬には大別すると
(1)抗体医薬
(2)シグナル伝達阻害薬
(3)酵素阻害薬
という3種類があることを学びました。
どの薬も根本的には、遺伝子及びタンパク質の異常によって引き起こされた、がん化した細胞の自立増殖を止めるためのものであることに変わりないのでしょうか?

EGFRを例に挙げた場合を学んだのですが、(1)と(2)の意味する内容の違いがよく分かりません。

(1)では、細胞膜に発現するタンパク質を分子標的にしている、とのことですが タンパク質を標的にしてそれ以降に続くシグナル伝達を阻害しているのはないのでしょうか。

それでは(2)シグナル伝達阻害薬とは、どのような仕組みで、(1)とどのような違いを持ってシグナル伝達に影響を与えているのでしょうか?

(1)で起きる阻害の流れについても 訂正等ありましたら、ぜひ回答お願いします。できる限り簡潔に教えていただきたいです。

A 回答 (1件)

特定のタンパク質や活性をターゲットとする薬剤(抗体医薬等含む)のことを総称として「分子標的治療薬」といいます。

そのターゲットへの作用機序の違いを分けるとするならば1~3のように分けることもできるかもしれませんが、おっしゃる通り何をもって「シグナル伝達」というのかによって結構ことなってきますよね。タンパクータンパクの結合阻害剤だって、極論を言えばそれに伴う「酵素反応」の阻害でしょうし、シグナル伝達をリン酸化カスケードというならばそのリン酸化転移「酵素」の阻害剤だって酵素阻害薬なんですから。というわけで、あくまで便宜的な場合分けをしたときにそういうわけかたができるでしょうというものかなあと思います。



>(1)では、細胞膜に発現するタンパク質を分子標的にしている、とのことですが タンパク質を標的にしてそれ以降に続くシグナル伝達を阻害しているのはないのでしょうか。
抗体医薬の大きな違いは、一般的には抗体(免疫グロブリン)は大きなタンパク質なので細胞膜を通過できません。よって、作用点は細胞膜上のレセプターに結合して活性化したりあるいは抑制することがメインになるでしょうからそういう点からすればキナーゼ阻害剤などに比べて大きく違うとも言えます。


>それでは(2)シグナル伝達阻害薬とは、どのような仕組みで、(1)とどのような違いを持ってシグナル伝達に影響を与えているのでしょうか?
EGFRとかならたとえばイレッサの問題なんかが有名だと思うので興味があればしらべてみたらどうでしょうか?もともとは変異型EGFRに対する親和性がより高いということから治療効果が高いことで導入された試薬です。分子標的薬としての性能と、体全体への副作用はまた別の問題があるので治療に使えるか否かというのと分子標的としての有能性はちょっとちいがいますけどね。

シグナル伝達阻害薬といっても、たとえば多くのキナーゼ阻害剤は特定のキナーゼ以外にも多少の作用はありますし、完全に「特異的」というのは難しいのが現状です。そういう意味での「特異性」にかんしては抗体医薬が優れていますが先のような細胞透過性、安定性の問題やそもそも値段がけた違いです。とはいっても、これまでよくつかわれている抗がん剤ってのは結局がん細胞の「増殖」にある程度有効というだけで作用機序もいろいろあるという非常にあいまいなものなので、それに比べたら「分子標的薬」というだけのことがあるのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました!

もう少し勉強してみます!

お礼日時:2014/07/03 22:26

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