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3WパワーLEDのヒートシンクの代わりにアルミ板を使用したいのですが、そこで質問です。

同じ面積のアルミ板であれば、板厚は厚いほうがいいのでしょうか?

板厚1.2mm、1.5mm、2.0mmの3種類があり、どの板厚が適しているのか迷っています。

宜しくお願いします。

A 回答 (4件)

ヒートシンクの放熱能力は ℃/W すなわち熱抵抗で表されます。



 放熱フィンの無いヒートシンクの場合、放熱能力はその体積Hv(cm3)で決まります。そしてHvが大きければ大きいほど放熱能力は高くなります。すなわち、熱抵抗は小さくなります。面積が同じで厚みが異なる場合は厚みが厚いほど体積Hvは大きくなりますので、厚みが厚くなるほど放熱能力は高くなります。
 従って、この場合厚みが一番大きい2mmのアルミ板が一番放熱能力が高いと言うことになります。

 アルミの場合のヒートシンク体積 Hv(cm3) と熱抵抗(ヒートシンクと周辺の空気の間の)Rh-a(℃/W)は以下の様な関係がある(某大手ヒートシンクメーカの資料より)といわれてます。その関係は

  Rh-a={10^(-2/3)}×log10{Hv(cm3)/1150}    (1)

と言う式で表されます。この式を使って3種類のアルミ板の熱抵抗 Rh-a を計算すると、

 t=1.2mm:  Rh-a={10^(-2/3)}×log10{10×10×0.12(cm3)/1150}=20.9 (℃/W)
   1.5mm:  Rh-a=18.1 (℃/W)
   2mm:   Rh-a=14.9 (℃/W)

と計算されます。

 また、3WのLEDチップのジャンクションの最大許容温度は100度が普通です。そして、LEDのチップ-ヒートシンク接合面間の熱抵抗 Rj-c はデータシートにはなかなか載ってませんので、推定で少し悪目に見積もって 5(℃/W)程度に見積もります。また、LEDを使用する環境の最大温度 Tamax を仮に50℃ とします。
 まず、この条件から放熱に必要なLEDチップのジャンクション温度 Tj と周囲温度 Ta 間の熱抵抗 Rj-a を計算します。

   Rj-a(℃/W)=(100℃-50℃)/3W=16.66(℃/W)   (2)

と計算されます。ここで、ヒートシンクの熱抵抗を Rh-a として、Rj-a は

   Rj-a(℃/W)=Rj-c(℃/W)+ Rh-a(℃/W)   (3)

という関係がありますので、 Rh-a は

  Rh-a(℃/W)=Rj-a(℃/W)- Rj-c(℃/W)  (4)

で求められますので、この式(4)に Rj-a(℃/W)=16.66(℃/W)、Rj-c(℃/W)=5(℃/W)を代入して、 Rh-a(℃/W) を求めると、

  Rh-a(℃/W)=16.66(℃/W)- 5(℃/W)=11.66(℃/W)

と求まります。この値は2mm厚のアルミ板の熱抵抗 Rh-a=14.9 (℃/W)では少し足りませんが、Rj-c(℃/W)の値を少し大きめに見積もったのでギリギリで周囲温度50℃程度まで放熱が十分と見てよいでしょう。

  
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この回答へのお礼

ご連絡遅れてすみません!
いつの間にかこんな素敵なアンサーがついていたなんてっ!

数式はよくわかりませんが、科学的な数字で説明して頂いてありがとうございました。

お礼日時:2014/09/12 15:10

>どのアルミ板に設置したLEDが最も熱を持たないのでしょうか?



他の使用条件が常識的なものとすれば、当然ながら
板厚が厚い方がLEDの温度は上がらないと思います。
板厚が厚ければ表面積も(わずかですが)増え、空気中への放熱がしやすいので。

しかし、筐体が密閉され、LED及びアルミ板の部分が筐体とはわずかな接触だけで
保持されてるような残念な構造だとすると、
そこから先の放熱性がよくなく、これに足をひっぱられるかもですね。

どの程度なのか、は可能ならいちど試作してみるのが早道だと思いますが。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

板厚が厚い=表面積が多い→放熱性が上がるが、あとはその設置の環境による

ということですね。
分かりやすく丁寧に説明して頂いてありがとうございました。

お礼日時:2014/09/06 09:39

判断基準が曖昧なんですよ。



>同じ面積のアルミ板であれば、板厚は厚いほうがいいのでしょうか?
「何の点で」が抜けてます。板厚が厚ければコスト、加工性、重量、嵩張る点で「悪い」です。
放熱効果は、空気と接する面積、つまり「表面積」が多い方が
板厚が薄くても充分放熱できてるなら過剰スペックであり「いい」とはいえません。

>迷っています。
何を判断基準にするかわかってないからでしょ。

周囲が「常温」(摂氏25℃)とかなら実測してみればいいです。
ヒートシンクメーカー「熱抵抗」という数値を公表してるので参考にするといいかもです。

この回答への補足

ありがとうございます。
説明が下手ですみません。

アルミの板にLEDを設置し、熱をいかに持たせないかを求めています。

10センチ角のアルミ板の中央にLEDを設置します。
アルミ板の厚みは3種類あります。
1.2mm
1.5mm
2.0mm の3種類です。

どのアルミ板に設置したLEDが最も熱を持たないのでしょうか?

補足日時:2014/09/05 22:45
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この回答へのお礼

お礼が遅れてすみません。

ありがとうございました。

お礼日時:2014/09/12 15:08

板厚が厚い方が反対側に伝わる熱抵抗が大きいです。

ただし、熱源が一点であれば、横方向に熱が伝わるのに厚みが必要になってきます。
要は、ヒートシンク全体に熱源が乗るなら厚みは薄い方が良いですが、ヒートシンクの一部にしか熱源が接触しないのであればある程度厚みがある方が有利ということです。断面を含めた熱の伝わり方を想像すれば分るかな?
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

ヒートシンクの一部にしか熱源は接触しません。

=ある程度の厚みがある方が放熱に有利ということですね!

ありがとうございました!

お礼日時:2014/09/05 22:39

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