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日本語文見ると、一般的な日本語では東京裁判自体およびその判決を日本が認めたと解釈できます。巷ではあたかも東京裁判が無効であるかの話が出ます。(実質、敗戦国処理会議であれば法の不遡及も関係ないはずです。)しかし日本国が条約に調印した以上残念ながら認めざるおえないと思います。某国のように日○基本条約付帯条約で日本に対し賠償請求放棄しておきながら、「個人による請求まで放棄したわけではない」と解釈して賠償請求を執拗に行う方もいらっしゃいます。
某国の方の轍を踏まぬよう、東京裁判無効を訴える方々は主題の件どのように解釈されているのか?またそのような出版物あるのか知りたくて質問しました。
余談多くなりましたが質問はあくまでも主題の件のみです。

A 回答 (5件)

私たちの祖先が歴史と呼ぶものには、輝かしいところは何もなく、それ


は過ちと非寛容と暴力の寄せ集めでしかありません。

 100%自由な新しい技術と科学を擁護しましょう。それは人類を神話、
昔からある恐れ、病気、死、そして労働から解放するのです。

一 最も知性的な人びとによって、天才たちの間から選出された人びとから構成される単一の世界政府を樹立することにより、地球を、人種・宗教・文化もしくは知性の程度により差別されることのない、全住民にとって幸福と開花の世界にすること。
二 この目的達成のために、あらゆる手段を活用すること。
三 個人もしくは集団による暴力を廃止すること。
四 労働の法則をやめて、開花の法則に置きかえること。
五 支配者層の知性の欠如から引き起こされている、破滅の危機から人類を救うこと。

 国家は廃止されなければならない。実現される必要があるのは、生産手段の国有化ではなくして、世界共有化である。
 もし、その職業、人種、宗教もしくは性別に関係なくすべての人間が、ロボットやコンピューターによる生産で衣食住に必要なすべてのものを供給されるならば、価値あるものはその本来の価値を取り戻し、それに似合うだけの金銭的価値しか持たないものは、価値がなくなるであろう。
 例えば、芸術家はその作品が売れるかどうかを、気にかけることなく絵を描くことができ、そしてその作品を、通人気取りや欲がらみではなく、本当に評価してくれていると思う人たちにのみ、与えることができる。
 ある一つの発明が興味深いとみなされるやいなや、たとえそれが無益なものであっても、その作品は大量に生産され、一つ持ちたいと望むすべての人びとに配給されることになる。
 また、希少品についてはどうだろう。二十一世紀の文明は、人間の天才以外の希少品を知ることはないであろう。キャビア、シャンペン、ダイアモンド、何であれ、これらすべての物は実験室で合成され、好きなだけ生産することが可能になる。ぶどう酒、ダイアモンド、キャビア、肉、香水等々、すべては化学的なものである。つまり、あらゆる化学式は、科学的に再生産され得るのだ。生命そして人間でさえも、その遺伝子コードの中にその個性のすべてを含んでいる、D・N・A の分子に他ならないのである。
 ラエル著 所得格差の是正から貨幣の廃止へ 配給経済
   http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7014536.html

~~~~~~~~~~~~~~~~~

旧約聖書 第9章
あなたがたの命の血を流すものには、わたしは必ず報復するであろう。いかなる獣にも報復する。兄弟である人にも、わたしは人の命のために、報復するであろう。9:5
人の血を流すものは、人に血を流される、神が自分のかたちに人を造られたゆえに。9:6
~~~~~~~~

 血を血で争う流血戦争劇の末の サンフランシスコ講和会議 、旧約聖書に神による報復も記されますが、世界には人々が血により償わなければならない 過去 過去の不遇があったのではないでしょうか?
過去のそれで裁かれた主たるは、暴力を指導した指導者それに煽動された戦死者それら負傷者etc..と一言では言い表せない複雑かつ巨大な構造を垣間見せる。
それらと同様な、人々の流血を従う暴力は全世界にて裁判し未然防止または調停させ解決する世界体制も現在あるものと見えますが、「 人の血を流すものは、人に血を流される 」、その原因たるものが今判らなくとも遠い歴史のどこかに存在するのかもしれない...。
世界の指導者は、それを原因因子として勃発するであろう懸案まで目を光らすことが欠かせない世界となっているのではないでしょうか。
 講和条約で認めたもの、それは、『 個人もしくは集団による暴力を廃止すること 』、全世界において、となるのではないでしょうか?
『 差別されることのない、全住民にとって幸福と開花の世界 』となるのではないでしょうか?
『 国家は廃止されなければならない 』、全世界にて実現されるべきは、暴力と差別が支配する体制ではなく、それらの無い世界、それを確定し確約していくことにより、過去から現在に至る差別暴力事件の根こそぎ解消に至るものと見える。
 配給経済の推進に全力、それが全世界に残されるのではないでしょうか?
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質問者様は「戦争」について誤解していると思います。


戦争については、↓の私の回答(No12)をご覧になって下さい。

【ドイツと日本はなぜ戦争の反省度が違うのか?】
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8688472.html


>巷ではあたかも東京裁判が無効であるかの話が出ます。

ここでは、東京裁判があたかも正当であるかの話もよく出ます。 

当時の「国際法」や「条約」では戦争の指導者を裁く事は出来ませんでした。
その為に終戦前に英米仏ソは、戦犯の意味を拡張する為に、「国際軍事裁判所憲章」を作りそれを基にしてニュルンベルクと東京裁判の「裁判所条例」を作りました。

これらの条例の正当性ですが、ポツダム宣言を発したのは7月25日で、その時には東京裁判どころかニュルンベルグの条例すら出来ていません。

国際軍事裁判所憲章:1945年8月8日に英米仏ソが調印
→1946年1月19日極東国際軍事裁判所条例 発効

以上から、日本とドイツはこれらの裁判所条例を元に裁かれることを承知で降伏していません。(ドイツの降伏は1945年5月8日)



>実質、敗戦国処理会議であれば法の不遡及も関係ないはずです。

質問者様は、東京裁判が遡及法によるものであることは理解しているということでしょうか

だとしたら、通常の裁判ではダメで戦後処理ならOKという理由は何でしょうか。

質問者様は「敗戦国」を理由にしていますが、一方的に侵略戦争を仕掛けても、勝ったなら敗戦国のせいにしてもよいとお考えなのでしょうか。

↑については、「慣習法」等を理由に成文化されていない いわゆる(戦勝国の)国際常識とやら を正当性の根拠とする意見もありますが、それは誤りだと思います。(動画も参照)

しかし、それらを理由に、判例もない事件・犯罪について裁けるなら、わざわざ裁判所条例など作る必要すらもないと思います。
(これらの裁判の判事も、犯罪の定義は「裁判所条例」に定められていると語っています)

更に、11条自体がアムネスティ条項(交戦法規違反者の責任を免除する規定)に反しています。

通常の平和条約で【国際法】《C・G・フェンウィック博士著(アメリカの国際法学者)》によれば、この条項は、講和条約中に明示的規定として設けられていない場合でも、講和に伴う法的効果の一つであり、国際慣習法上の規則となっているとしています。

11条ですが、「赦免し、減刑し、及び仮出獄させる権限」が連合国側にあるとし、更に講和により主権を回復した日本に対して、刑の執行や赦免の阻止を要求しています。

これは、国際法上の慣例を無視して、主権国家の内政に干渉するという異常な内容です。
(それ以前に、アムネスティ条項に関わらず、締結の時点で占領国が行った立法・司法(裁判)については、それらを失効させるのも継続するのもその国の自由の筈です。)



>東京裁判無効を訴える方々は主題の件どのように解釈されているのか?

回答:受諾したのは「判決」の執行のみであり、裁判の正当性まで認めたものではない。

↓は「サンフランシスコ平和条約の第11条」ですが、文中の「accepts the judgments」を日本語では「裁判を受諾」と訳しているので、A級戦犯の罪を認めているという意見があります。

【サンフランシスコ平和条約の第11条】
「Japan accepts the judgments of the International Military Tribunal for the Far East and of other Allied War Crimes Courts both within and outside Japan, and will carry out the sentences imposed thereby upon Japanese nationals imprisoned in Japan.(以下略)」

日本で意見が分かれているのは、日本では「裁判」とは「裁判場」や「審議」や「判決」の意味もあるので、解釈についての意見が分かれています。(裁判全体の承認なのか、判決のみを受け入れたのか等)

これについては、他国語訳では、「accepte les jugements prononcés par……」(仏語:言渡された判決を受諾する、)スペイン語では「las sentencias」(判決)と訳されており、それらには「裁判」という意味はありません。

以上から、「判決」という意味であると解釈するのが正しいと思います。
「jugements」と複数形になっているのは、被告が複数の個人である為に、判決も複数になるからです。

↓の資料からは、日本の関係者も【judgments】や【受諾】、【承諾】についてそのように考えていたと思います。

3:【軍事裁判・本邦戦争犯罪人】(1953年(昭和28年)2月24日、条約局第3課作成文書)
http://www.geocities.jp/windows_user2013/san_fra …
《平和条約第十一条は、『日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の“裁判を受諾”し…』と規定している。この「受諾」とは、日本国が(イ)戦争状態の継続中連合国のなした右裁判(連合国戦争犯罪法廷の裁判)の国際法上の適法性及び(ロ)戦争状態終了後連合国がその刑を続いて執行する場合に、その執行の合法性について、争わないことを意味する。即ち、同(サンフランシスコ講和条約)第十一条によって、日本国は、右裁判 によって判決を受けた事件に関する限り、国際法上の犯罪であることについて反対しない義務を負ったのである。》

↑ですが、文章をその表現だけで読解した場合、

【(裁判の正当性とは関係なく)判決に文句を言えなくなった】

というだけの意味でしかなく、刑の執行(禁錮刑)をする事のみを受け入れたであり、
裁判の正当性を認めたわけではないと思います。

このことから、条約の【受諾】や【承諾】についても「決定事項について争わない」という意味であるだけであって、「正当性を認めた」ことではないと考えられます。
だとすると、条約の【judgments】が「裁判」と「判決」のどちらの意味でも、「その正当性」を認めたとはいえない事になります。



東京裁判についてですが、日本は当時の国際法では、対象の個人を裁ける法はないという事から、東京裁判の正当性を認めていません。
実際に、元A級戦犯の中には叙勲された者もいることから、国内世論も彼らを犯罪者とは見做していませんでした。
(日本では有罪が確定した者には叙勲資格がなくなります)

東京裁判の内容も、↓のような連合国の報復感情による私刑でしかありません。

イ:判事は、国際法より連合国の意向に沿う判決を要求されていた。
(「法」以外の何かの「意向」が優先されている時点で裁判ではありません)
ロ:元A級戦犯の罪状である「平和に対する罪」が戦時中には存在しない「事後法」を適用している。
ハ:判事や裁判官に戦勝国側の者しかいない(裁判の公平性が保たれていない)
二:判事に国際法の専門家は、インドのパール判事しかいない。(パール判事は、日本の無罪を主張)」
ホ:実際の審理も、連合国に有利な証拠は審理が甘く、敗戦国側からの証拠や弁護は認められなかったり、却下されている。(これは、判決後、裁判に関わった者も指摘しています。)
へ:戦争を個人の罪として裁いている。


更に、東京裁判では、↓の条例が遵守されておらず、判事国の都合で恣意的に運用されていました。

【第九条 公正なる審理の為めの手続】
被告人に対する公正なる審理を確保する為め、左記の手続を遵守すべきものとす。
(ロ)用語 審理並に之に関連せる手続は英語及び被告人の国語を以て行はるべきものとす。
文書其の他の書類の翻訳文は必要なる場合請求に応じ提供せらるべきものとす。

動画の部分の日本語の記録がないのは、【条例】で定めてあるはずの、法廷における日本語への同時通訳が停止してしまった為です。
(日本人の傍聴者に知られて都合の悪いことがあったのでしょうか)
ブレイクニー弁護人の発言は英文の速記録には記録されています。
(彼は、その後「自動車事故」で死亡しています)

【A級戦犯は冤罪】


【東京裁判とは?~「裁判」を名乗る復讐ショー】
https://www.youtube.com/watch?v=ZaKDgB1IS0o

一方で↓の 連合国によるあからさまな戦争犯罪 は問題とすらなっていません。

【バンザイクリフの悲劇 サイパン 日本人が投降できなかった理由】
https://www.youtube.com/watch?v=IwAZsIbbq2I

【アメリカ軍の戦争犯罪】
https://www.youtube.com/watch?v=4nxOqeW4nCo

https://www.youtube.com/watch?v=ruahswrCctw
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〔前回からの続き〕



サンフランシスコ条約第11条の条文中の「受諾」について、1953年2月24日に外務省条約局第三課は次のような文書を作成している。

http://www.geocities.jp/windows_user2013/san_fra …
[引用開始]
この「受諾」とは、日本国が(イ)戦争状態の継続中連合国のなした右裁判の国際法上の適法性及び(ロ)戦争状態終了後連合国がその刑を続いて執行する場合に、その執行の合法性について、争わないことを意味する。即ち、同第十一条によって、日本国は、右裁判によって判決を受けた事件に関する限り、国際法上の犯罪であることについて反対しない義務を負ったのである。
[引用終り]

すなわち、日本国は、これらの裁判で有罪判決を受けた戦犯が、国際法上の犯罪人であることを、争えない事実として認めた。それについて、一般人なら反論する自由もあるとしても、日本国としては反対する自由を有しない。条約第11条により、反対しない義務を負ったのである。
なお、東京裁判判決の「裁判所条例は、戦勝国の側で権力を恣意的に行使したものではなく、その制定の当時に存在していた国際法を表示したものである」については、下記の既出質問の拙答をご覧いただけると幸いです。

A級戦犯は何の罪を犯したのですか?
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8448880.html
〔引用開始〕
「コモン・ロー上の犯罪」というのをご存知でしょうか?〔中略〕
英米法の国々では、法律の条文で犯罪と規定されていなくても、社会の認識で罪と見なされる事柄で、かつ、有罪判決が積み重なっていれば、それは法的な犯罪となるのだ。何せ、イギリスには日本のようなひとまとまりの「刑法」がないそうだ。〔中略〕
さらに、コモン・ローは「判例法」より広い概念であり、必ずしも判例が積み重なっていることを要しない。〔中略〕
また、罪刑法定主義の考え方は英米法にもある。というか、罪刑法定主義が最初に現れたのはマグナカルタ(1215年)だそうだ。ご存知のように、イングランドのものである。もちろん、かの国において、法というのは成文法だけでなくコモン・ローも含む。いや、コモン・ローこそ第一義的な法であって、それを再定義したり修正したりするのが、成文法の役割だそうだ。〔中略〕
東京裁判はニュルンベルク裁判の二番煎じだった。両裁判に瑕疵(かし)があったことは事実だが、だからといって「裁判でも何でもない」などと全否定する者は基礎知識が欠けているだろう。
正式名称を見れば分かる通り、これは軍事裁判であり、講和前に行われた。戦争行為の一環として行われたのだ。中立国が戦争行為に加わるわけもなく、判事は連合国出身者だった。
そもそも「軍法会議」では、被告の上官(法律の専門家ではない)などが判事を務めることも多い。弁護人が付かないことも多い。それに比べれば、東京裁判はまだましな方である。アメリカ人(カニンガムなど)・日本人(清瀬)らが弁護人を務め、彼らはこの裁判を痛烈に批判した。
また、占領地の軍人・民間人など(つまり外国人)を裁く「軍律法廷」では、事後法で裁くこともあった。他ならぬ日本軍も、米軍のドーリットル隊を「空襲軍律」という事後法で死刑に処した。
〔中略〕
東京裁判に対しては、国際法の横田喜三郎、刑法の団藤重光という二大巨頭が、これを(部分的には批判しつつも)おおむね肯定的に評価したということが大きい。二人とも東大法学部教授、最高裁判所判事(横田は長官)、文化勲章受章者である。〔中略〕
大陸法の考え方に照らせば東京裁判は事後法でアウトなのだが、英米法の考え方ではセーフになりうるのだ。〔中略〕
「侵略戦争は国際法上の犯罪」、「その罪は可罰性を有する」という不文法が第二次大戦前から存在していて、それを確認し成文化したのが極東国際軍事裁判所条例である。したがって、行為当時の不文法に違反していた東京裁判の被告らの犯行は、裁判所条例によって裁かれ得る。
〔引用終り〕

また、A級戦犯で赦免された者はいない。

日本政府による答弁書(1991年10月29日)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/s …
〔引用開始〕
A級戦争犯罪人として有罪判決を受けた者のうち減刑された者は十名(いずれも終身禁錮の判決を受けた者である。)であり、いずれも昭和三十三年四月七日付けで、同日までにそれぞれ服役した期間を刑期とする刑に減刑された。なお、赦免された者はいない。
〔引用終り〕

そもそも、「再審などによって確定判決が取り消され無罪になること」と、「恩赦などによって刑の全部または一部が消滅もしくは軽減されること」とは、別物である。後者は確定判決を取り消すものではなく、有罪のままである。戦犯に限らず、一般に受刑者は刑期途中で仮釈放されることも多く、刑期満了までお務めするのは服役態度が悪い者などである。
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この回答へのお礼

原文、出典明確に教えていただき有難う御座います。
ご好意無駄にしないように頑張って勉強します。

お礼日時:2014/09/12 22:47

初歩的な法学の知識だが(だいたい私は初歩しか知らないわけだが)、日本の法律用語として、「裁判」には「判決・決定・命令の総称」という意味がある。

ご存知なかったら法律学小辞典のような本を引いてください(大辞典じゃなくても載っているはず)。
そもそも「判決」とは、口頭弁論などの周到な手続きを経て裁判所から下(くだ)されるものであり、もっと簡略な手続きで下されるものは、「決定」あるいは「命令」という。それらの総称が裁判である。法律用語の「裁判」は日常用語の「裁判」とは異なるわけだ。
まず、「極東国際軍事裁判所条例」の英文と訳をご覧ください。周知のように、極東国際軍事裁判とは東京裁判のことである。

ARTICLE 17. Judgment and Review.
The Judgment will be announced in open court and will give the reasons on which it is based. The record of the trial will be transmitted directly to the Supreme Commander for the Allied Powers for his action. Sentence will be carried out in accordance with the Order of the Supreme Commander for the Allied Powers who may at any time reduce or otherwise alter the sentence, except to increase its severity.
第十七条 判定及ビ審査
判決ハ公開ノ法廷ニ於テ宣告セラルベク、且ツ之ニ判決理由ヲ附スベシ。裁判ノ記録ハ連合国最高司令官ノ処置ヲ仰グ為メ直ニ同司令官ニ送付セラルベシ。刑ハ連合国最高司令官ノ命令ニ従ヒ執行セラルベシ。連合国最高司令官ハ何時ニテモ刑ニ付之ヲ軽減シ又ハ其ノ他ノ変更ヲ加フルコトヲ得。但シ刑ヲ加重スルコトヲ得ズ。
(英文はhttp://droitcultures.revues.org/2183から引用した。フランスの代表的な人文・社会科学分野のオープンアクセスの電子図書館らしい。和訳は東大東洋文化研究所田中明彦研究室http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents …から引用した)

つまり、東京裁判の Judgment は「判決」である。次に、サンフランシスコ条約第11条の第一文の英文と訳をご覧ください。

Article 11
Japan accepts the judgments of the International Military Tribunal for the Far East and of other Allied War Crimes Courts both within and outside Japan, and will carry out the sentences imposed thereby upon Japanese nationals imprisoned in Japan.〔後略〕
第十一条
日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の裁判を受諾し、且つ、日本国で拘禁されている日本国民にこれらの法廷が課した刑を執行するものとする。〔後略〕
(田中明彦研究室http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents … http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents …から引用した)

このように、第11条の judgments は、東京裁判の判決と、「日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷」(いわゆるBC級)の判決とを併せたものである。そして、BC級戦犯裁判は簡略な手続きで判決が下された場合もあったので、「決定」あるいは「命令」に相当し、それらの総称は「裁判」で表される。
ちなみに、刑事訴訟法の「第五章 裁判」でも、判決・決定・命令の総称として裁判という語を用いている。刑事訴訟法はいわゆる六法全書に必ず載っている。

次に、東京裁判の judgment の内容であるが、下記のように政府答弁が繰り返し明確に説明している。「単に刑の宣言、センテンスだけであるとの主張は根拠を有さない」、「そのすべてが含まれているというふうに考えております」に注目されたい。

参院 総務委員会(1998年4月7日)
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/142/1030 …
[引用開始]
長嶺安政(外務省条約局法規課長)
御説明申し上げます。この極東国際軍事裁判に係る平和条約第十一条におきましては、英語正文でジャッジメントという言葉が当てられておりますが、このジャッジメントにつきましては、極東軍事裁判所の裁判を例にとりますと、この裁判の内容すなわちジャッジメントは三部から構成されております。
この中に裁判所の設立及び審理、法、侵略、太平洋戦争、起訴状の訴因についての認定、それから判定、これはバーディクトという言葉が当てられておりますが、及び刑の宣言、これはセンテンスという言葉が当てられておりますが、このすべてを包含しておりまして、平和条約第十一条の受諾が単に刑の宣言、センテンスだけであるとの主張は根拠を有さないものと解しております。
[引用終り]

参院 外交防衛委員会(2005年6月2日)
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/162/0059 …
[引用開始]
林景一(外務省国際法局長) 
お答えいたします。先生も今御指摘のとおり、サンフランシスコ平和条約第十一条によりまして、我が国は極東国際軍事裁判所その他各国で行われました軍事裁判につきまして、そのジャッジメントを受諾しておるわけでございます。
このジャッジメントの訳語につきまして、裁判というのが適当ではないんではないかというような御指摘かとも思いますけれども、これは裁判という訳語が正文に準ずるものとして締約国の間で承認されておりますので、これはそういうものとして受け止めるしかないかと思います。
ただ、重要なことはそのジャッジメントというものの中身でございまして、これは実際、裁判の結論におきまして、ウェッブ裁判長の方からこのジャッジメントを読み上げる、このジャッジ、正にそのジャッジメントを受け入れたということでございますけれども、そのジャッジメントの内容となる文書、これは、従来から申し上げておりますとおり、裁判所の設立、あるいは審理、あるいはその根拠、管轄権の問題、あるいはその様々なこの訴因のもとになります事実認識、それから起訴状の訴因についての認定、それから判定、いわゆるバーディクトと英語で言いますけれども、あるいはその刑の宣告でありますセンテンス、そのすべてが含まれているというふうに考えております。
したがって、私どもといたしましては、我が国は、この受諾ということによりまして、その個々の事実認識等につきまして積極的にこれを肯定、あるいは積極的に評価するという立場に立つかどうかということは別にいたしまして、少なくともこの裁判について不法、不当なものとして異議を述べる立場にはないというのが従来から一貫して申し上げていることでございます。
[引用終り]

答弁からもうかがえるように、東京裁判の judgment は実に長い文書である(英文で1212ページ)。下記のURLで訳文を見ることができる。

極東国際軍事裁判所 判決(国立国会図書館 近代デジタルライブラリー)
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1276125

ご覧になると分かるように、判決は「A部 第二章 法」において、極東国際軍事裁判所条例の効力とそれに基く裁判所の管轄権とを決定している。また、そのように決定した理由を示すため、ニュルンベルク裁判判決からも引用している。
すなわち、「裁判所条例は、戦勝国の側で権力を恣意的に行使したものではなく、その制定の当時に存在していた国際法を表示したものである」。「侵略戦争は、ポツダム宣言の当時よりずっと前から、国際法上の犯罪であったのであって」、「本裁判所の管轄権を争うことは、まったく成立しない」。
そして、政府答弁の通り日本国はこれを受諾したのであるから、この裁判が国際法上適法であると認めたことになる。

要するに、「裁判」という語は「判決等」という意味であるが、東京裁判の判決はマトリョーシカ人形のようになっていて、判決の中に「本裁判所の設立」の根拠まで書き込んであった。判決を受諾すると、それらも受諾する。
連合国は頭が良かった。日本がコテンパンに負けたのも宜(うべ)なるかなである。

〔続く〕
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原文を見ると


===
Japan accepts the judgments of the International Military Tribunal for the Far East
===
となっているため、受け入れたのはあくまで判決ですね。
要するに「××は死刑」「×○は懲役10年」というような判決を認めた、ということです。なので、日本は戦犯とされた人に対して刑を執行していますし、恩赦も日本単独では行うことができませんでした。

判決の前提となった事実認定については、日本が受け入れたという説とそれは受け入れていないという説の両方があります。
日本政府は、現在のところ事実認定については(細部は別として)特に争うつもりもないようですから、公式にどちらの立場ということはないようです。


> 某国のように日○基本条約付帯条約で日本に対し賠償請求放棄しておきながら、「個人による請求まで放棄したわけではない」と解釈して賠償請求を執拗に行う

考えてみればこれって凄い話ですよね。
要するに「自分達の政府は自分達を代表していない」と宣言しているようなものですから。
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この回答へのお礼

的確なご説明有難う御座います。
主題11条の解釈如何では正に「自分達の政府の行った事を信用していない」事になるのではないかとの危惧から生じた疑問でしたので、余計に有難く拝聴させていただきました。

お礼日時:2014/09/12 22:59

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