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このメロディーを聞くと、体から毒素が抜けていく感じで、水のなかを浮くような、なんともいえない感覚になりとても癒され、聞いていくうちに心が安定していくのが分かります。

これを聞いた方は、他にどんな印象を受けたのかが気になります。

かなしい気持ちになったりはしますか?
とても不思議な曲で、不思議な魅力がありますよね。

A 回答 (2件)

この曲を魅力的にしているポイントは最初の和声進行。


上の譜例ではコードでふりましたが、最初はGM7→DM7のたった二つの響きによる和声進行が8回も繰り返されます。このM7のコードはかなり不吉のようだがしゃれた響き醸し出す。あのドビュッシーはジムノペディを聞いて感動したようだが、まさにこの部分は、7度音程を連続させることを非常に好んだドビュッシーのツボを完全につくものだと思います。
(もしかしたらサティの音楽を聴いた影響でその和音の多用を始めたのかもしれませんね)
ちなみのこのニ長調かロ短調どっちともつかないような雰囲気のあとには、F#mとBmが出てくるので、若干ロ短調的な雰囲気が感じ取られます。

22小節からはABAB’の中のBの部分が始まります(下の譜例参照)
ここでは転調をしているので、最初の部分とは少し雰囲気が変わります。(旋律や伴奏のパターンは全く変わりませんが)
そして、このBの部分はジムノペディのもう一つの大きな音楽的特徴が隠されています。

ここでも依然と7度音程または9度音程が見られます。
この22小節目から31小節目までは、ドにもファにもシャープはついていなく、それを見る限りはイ短調のようにも見えます。
しかしここは私の知識から推測するに旋法になっているのではと思います。
確かに、32小節目からはコードがEm、F#m、Bm、A、F#mと続くように、一時的にロ短調の雰囲気に近い部分も見られますが、
上の譜例のように、イ短調(←調号的には)の音の中で支配的な低音のレの音(32小節から、4小節ひとまとまりの楽節が2つあるが、両方ともレの音で終止している(半終止と解釈することもできるが))や、Bの部分全体の旋律はの最後がレの音で(コードはDmで)終止していることを考えると、ここはドリア旋法の雰囲気が全体を包んでいるように思います。
旋法に関する説明をしていると長くなるので省きますが、長調短調という概念が現れる前に昔使われた音階、というくらいの認識でよいでしょう。
旋法は種類がありますが、ドリア旋法というのは、下のようなもので、
調号が何も付いていないのですが、これはイ短調ではありません。イ短調はラで終止しますが、ドリア旋法ではレに終止します。

この曲の音楽的特徴をまとめると、この曲は、出だしの和声が象徴するような7度音程の多用と、長調短調どっちともつかないような旋法的雰囲気が強く支配している曲といえましょう。
ただし、多くの音楽で聞かれる短調の和声進行も随所で見られるように、一般の人にも受けるような、短調的なものと旋法的なものとのちょうど良いバランスが取られています。

もちろんこれらは音楽的分析による理屈上のものですが、
何よりも、楽譜の最初に書かれているテンポの指示のところの、Lent et douloureux(ゆっくりと、悩ましく)という指示をいかにもしたくなるような曲の雰囲気がこの曲の最大の魅力。
そして、ひとつずつぽつりぽつりと鳴らされる無駄のない旋律は装飾をはぎ取られたことによって、逆に旋律が強調され、あたかもそれは孤独、虚無感に悩んでいるかのような雰囲気を演出します。

http://blog.livedoor.jp/frenchmsk/archives/30000 …

理屈は兎も角も、禅の瞑想修業を想起させるような、煩悩を反芻させ静かなる浄化作用を齎す、ある種のカタルシスミュージックであると、個人的には喝破しています。

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ホラーやサスペンス等で鍵として使われることが多い曲なので、怪奇な印象はありますね。


そうでなくても、どこか現実感が希薄で不安げな曲だと自分は思います。旋法の浮遊感と乾いた感じが一役買っている。

サティの今や最も人気曲であるこの曲は、実はサティの出世作でもあります。サティを評価し交流があったドビュッシーが、大衆向けな作品を作らずなかなかメジャーになれないサティを世に出す目的として、最も大衆的な1つであるジムノぺディ1,3を管弦楽編曲しました。人気作家ドビュッシーのこの後押しのおかげもあり、ジムノぺディは一躍大ヒットしたそうです。
ところでこの管弦楽版ですが、現代耳にする様々なアレンジ版以上に、何かの枠にはまらない捉えどころの無い(コスモポリタン的な?)仕上がりになっていて、ドビュッシーのこの作品の受け取り方が表れていますね。当時からこの作品の扱われ方が今とさほど変わらない様子も伺えます。
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