
Herbst
Die Blaetter fallen,fallen wie von weit,
als welkten in den Himmeln ferne gaerten;
sie fallen mit verneinender Gebaerde.
Und in den Naechten faellt die schwere Erde
aus allen Sternen in die Einsamkeit.
Wir alle fallen.Diese Hand da faellt.
Und sieh dir andere an; es ist in allen.
Und doch ist Einer,welcher dieses Fallen
unendlich sanft in seinen Haenden haellt.
昔、好きで、口ずさんでいた詩です。何とか冒頭の文を覚えていましたので、検索しましたらヒットしました。作者がリルケだということすら忘れてしまってました。
改めて読んでみると、いくつか確認したい点がありまして、お力をお借りしたくお願いします。
最初の節のwelktenの主語はferne Gaertenですね?in den Himmelnというのは複数の3格と思いますが、Himmelを複数で使うのは、英語でSkies are blue.という風に「あなたが見る空、私が見る空」と
いう感覚で複数になっているのでしょうか?
Und sieh dir andere an は「あなたのもう一方の手をみてごらん」Ich putze mir die Zaehne.と同じ言い方だと思いますが、die andere というふうに定冠詞はつけなくてよいのですか?
次のes ist in allenのesは前の文全体を指すということでしょうか?
最後の節はFallenはみんなに起こることだけれど、たった1人、このFallenを優しく受け止めて下さる方がいる=神様 ということですね?

No.2ベストアンサー
- 回答日時:
最初からやり直しです。
回答No.1は撤回します。夕べは、ルターの関係で古いドイツ語を読んだ後で、今度はリルケの詩だと思って身構えてしまいました。時間が遅かったので、つい変な深読みをしてしまいました。詩の場合、普通の文とは違って、詩の形式にも縛られ、音節数や強弱を守らなければいけません。そのため、通常とは違う語順になったり、省略が行われたりすることがあります。また、古いドイツ語では、単数3格でも名詞の語尾にnが付くことがあるので、こういうことが頭をよぎって、Himmelnが複数かどうかや、何が主語かの判断が鈍りました。2行目は、nyagoraさんの解釈通り、Himmelnは複数3格、主語はferne Gärtenです。昨晩、目の前の本棚から『ドイツ詩を読む人のために 韻律論的ドイツ詩鑑賞』(山口四郎著、郁文堂)という本を引き出して見たところ、この詩が出ていました。そこに出ている翻訳をちょっと読んでみたら、昨晩の私の解釈に一見似ているような気がしたのです。
樹の葉が落ちてくる 何処か遠くから落ちてくるみたいだ
遠い天上の庭で 樹々が末枯れているのかもしれぬ
(同書77ページ)
しかし、『リルケ全集』(彌生書房)を寝る前に見たところ、生野幸吉訳でこうなっていました。
木の葉が落ちる 木の葉が落ちる まるで遠くから降るかのように
大空で いくつものはるかな庭が枯れたかのように
これを読んで、ドイツ語の文を思い返していたのですが、回答No.1のような解釈は文法的にも無理だとすぐに気が付きました。最初の方の山口四郎の訳も、あくまでも意訳しているだけで、「樹々」という主語が省略されているとか、Himmeln ferneが挿入句(語順の変更)だとか考えて訳したものではないようです。今日になってからゆっくり回答すべきでした。
複数形のHimmelnですが、生野幸吉訳にあるように、空の大きさや範囲の広さを表現しているのだと思います。in allen Himmelnとかaus allen Himmeln、in den Himmeln und auf Erdenなどの慣用的な使い方もあり、宗教関係の文章にはよく出てくる表現のようです。詩的な表現でもあると思います。また、第2節のaus allen SternenでSternenが複数形になっているので、それとの呼応もあるかもしれません。複数形のHimmelnの用例は多くはなく、重要な隣接語のデータも、このリルケの詩が反映されているようです(画像参照)。
文例
http://wortschatz.uni-leipzig.de/cgi-portal/de/w …
andereは、ごく普通に「他者」という意味なので、特に冠詞はいらないと思います。die einen – die anderenのように、一方の人たちと他方の人たちのはっきりとした対置がある場合は冠詞が要ります。ただ、冠詞を付けるか付けないかの問題は一筋縄ではいきません。「他者」を特に強調する場合は冠詞が付くと思います。この場合は、詩の形式とも関係があります。この詩は、各行が5つの「ヘーブング」(強弱の組み合わせ)からなります。ヘーブングには、強弱の組み合わせに何種類かありますが、これは「弱+強」の「ヤンブス」というヘーブングです。
ヤンブス(弱+強)×5
Die(弱)Blätter(強弱)fallen,(強弱)fallen(強弱)wie(強)von(弱)weit,(強)
こういう形式が詩にはあるので、普通の散文とはいろいろな点で書き方が違ってきます。
es ist in allenのesは、もちろんそこまでの内容を受けるのですが、ドイツ語のesは結構暗示的なところもあるように思います。詩の冒頭の「葉が落ちる」というのは、死を意味しており、Wir alle fallenとあるように、それはすべての人や物の運命です。そういう無常の運命がすべてのものの中にあるということでしょう。「秋」=「凋落」というイメージは、詩にはよく出てくるもので、トラークルの詩などにも多かったように記憶しています。リルケは、フランスの詩の翻訳もかなりしており、フランス詩からの影響もあると思います。象徴主義的な作風です。
最後の節も、おっしゃる通り、すべての人が死ぬ運命にはあるが、それを受け止める神がいる、ということです。ただし、リルケはショーペンハウアーやニーチェの影響を受けており、その作品には、キリスト教的他界観や、自然科学的、合理主義的世界解釈に対する鋭い批判があるといいます。リルケにおける神は、原始的、汎神論的なものですので、単純に伝統的なキリスト教の神のイメージとは少し違うでしょう。

Tastenkastenさん、申し訳ございませんでした。急ぐものではないので、ゆっくりご回答いただければよいものでした。宵っ張りで、さぞお疲れになったことでしょう。
>複数形のHimmelnですが、生野幸吉訳にあるように、空の大きさや範囲の広さを表現しているのだと思います。in allen Himmelnとかaus allen Himmeln、in den Himmeln und auf Erdenなどの慣用的な使い方もあり、宗教関係の文章にはよく出てくる表現のようです
学生の頃、教養でドイツ語を取っていた時、授業が超特急で、わかりにくかったので、確か三修社だったと思いますが、「基礎ドイツ語」という月刊誌を購読しました。巻末に「今月の詩」が載っており、この詩は好きだったのですが、細かい文法的なことは気にせず、雰囲気だけを味わっておりました。ふとその詩を思い出したものですから、改めて解釈をしてみたいと思ったものです。
改めて読んでみると、味わいが深いものになります。
Fallenが死を暗示する、秋=凋落=死 なのですね。
fallenには死ぬ、戦死するという意味がありますね。よく花輪に”Fuer gefallenen Soldaten"というリボンが添えてありました。
Tastenkastenさんのお陰様でこの詩の味わいが深くなりました。ありがとうございました。

No.1
- 回答日時:
ルターの御質問をやっと終えて寝ようと思いましたら、もう一つ出ていますね。
明日改めてお答えしますが、welktenの主語はdie Blätterです。省略されています。詩ではこういうことがよくあります。Himmelnは複数形ではありません。明日、よく確認しますが、「Himmeln ferne」は挿入句で、「in den Gärten」のはずです。
詩文は、散文とは違うので、解釈は簡単ではありません。特にリルケあたりは難しい面があります。リルケ全集がありますので、明日確認します。
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