プロが教えるわが家の防犯対策術!

14日の朝日新聞の記事で「企業向けの特例減税、1兆2千億円 民主政権時から倍増」(下段参照)がありました。
その続きとして、「偏りの直し急務」との「解説」(写真参照)も掲載されていました。

その<内容>は、

①大企業が法人税率の引き下げに加え、「見えにくい恩恵」を受けている。
②減税目当てで必要以上の投資をする企業はなく、減税の拡大がそのまま投資の拡大につながるとは限らない。
③大企業を応援しても実質賃金が4年連続で減少しており、経済が底上げされていない現実に目を向け、低所得者の税や社会保険料を軽くする「分配重視」の負担の形に見直すことが急務。
④財務省の報告書も減税対象の企業名を伏せており、透明性にも課題がある。

のようです。

①②について、
「減税目当てで必要以上の投資をする企業はない」のは、指摘の通りですが、「減税が『後押し』をして、投資をする」企業があれば、それが「投資の拡大」につながり、それが経済政策と思いますがどうでしょうか。
それは、確かに、減税の恩恵を受けているには違いないが、「見えにくい恩恵」とは言いかがりではないでしょうか。

③「大企業を応援しても実質賃金が4年連続で減少しており、経済が底上げされていない」は、意識的に大企業を応援しているのではなく、中小企業は「研究開発投資」を行っていいても、合計しても「研究開発投資額」が小さいので、結果として、調査報告書の数字になるだけではないでしょうか。
尚、
低所得者の税や社会保険料を軽くする「分配重視」の負担の形に見直せば、経済が好循環するかは疑問に感じますが、「再分配」がうまく出来ていないなら、低所得者の税や社会保険料を軽くする「分配重視」には、与党も早急に検討すべき思いますが、どうでしょうか。

※[社説] 消費増税と与党協議 「再分配」を論じる時だ (朝日新聞、2015年11月22日)
http://shasetsu.seesaa.net/article/430066442.html

※日本の1人当たりGDP、香港・イスラエルに抜かれる(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H4Z_V21C …


================================
※企業向けの特例減税、1兆2千億円 民主政権時から倍増(朝日新聞デジタル)
http://www.asahi.com/articles/ASJ2C5QK8J2CULFA00 …

※トヨタ1000億円超、日産、ホンダ... 企業向け特例減税の恩恵、大企業に集中(Huffington Post)
http://www.huffingtonpost.jp/2016/02/13/reductio …

「企業向けの特例減税、1兆2千億円 民主政権時から倍増」

税金を特別に安くする企業向けの「政策減税」の合計額が2014年度、少なくとも約1兆2千億円にのぼることが分かった。減税額は民主党政権時から倍増し、減税の恩恵の約6割を資本金100億円超の大企業が受けていた。まず大企業を後押しして経済の好循環をめざす安倍政権の姿勢が浮き彫りになったが、その「果実」が家計に回っていないのが実情だ。

政策減税の利用状況について、財務省が11年度分から公表している調査報告書をもとに朝日新聞が分析した。国税の減収額が明らかな項目を合計すると1兆1954億円で、11年度以降初めて1兆円台になった。消費税なら約0・4%分の税収に相当する。民主党政権が税制改正を決めた12年度(5244億円)に比べ2・3倍に増えた。

減税額が最も大きいのが、企業の研究開発投資に応じて税金を控除(安く)する「研究開発減税」だ。14年度は6746億円で、12年度(3952億円)からほぼ倍増した。第2次安倍政権の発足直後に決めた13年度税制改正で、控除の上限を大幅に引き上げたことで減税額も膨らんだ。

研究開発減税の恩恵は大企業に集中する。企業数では全体の0・1%にも満たない資本金100億円超の企業への減税額が5423億円と全体の8割を占める。政策減税全体でも資本金100億円超の企業への減税額が7365億円と12年度の2・5倍に増え、全体の62%を占めた。12年度の56%より高まった。

財務省の報告書で、減税対象の企業名は非公表だ。朝日新聞が大手企業の有価証券報告書などと突き合わせて分析したところ、研究開発減税の適用が多い上位5社は、トヨタ自動車(減税額1083億円)、日産自動車(213億円)、ホンダ(210億円)、JR東海(192億円)、キヤノン(157億円)とみられることが分かった。

安倍政権は設備投資や賃上げに応じた減税も新設しており、3千億円超の減税になった。うち資本金100億円超の企業への減税額が5割を超えた。(牧内昇平)


----------------------
「偏りの直し急務」(解説)

 財務省の報告書を分析して分かったのは、大企業が法人税率引き下げに加え、政策減税という「見えにくい恩恵」も受けていることだ。

 安倍政権はアベノミクスの優先課題として企業全体にかかる法人実効税率を16年度、20%台まで引き下げる。税の専門家らは、実効税率を下げるなら政策減税は縮小し、企業になるべく公平に課税していくべきだと指摘してきたが、安倍政権で政策減税の額はむしろ倍増し、恩恵はより大企業に偏るようになった。

 研究開発や設備投資は日本経済の活力源だが、減税目当てで必要以上の投資をする企業はなく、減税の拡大がそのまま投資の拡大につながるとは限らない。大企業を応援しても実質賃金が4年連続で減り、家計の消費支出も低迷が続くなど、経済が底上げされていない現実に目を向け、低所得者の税や社会保険料を軽くするといった「分配重視」の負担の形に見直すことが急務だ。

 透明性にも課題がある。特定の企業や業界が恩恵を受ける政策減税は補助金に近い。だが、国会でよく議論される補助金に比べ、企業活動などに応じて決まる政策減税は全体像や効果がつかみにくく、国会でもあまり議論されなくなった。

 報告書は減税対象の企業名を伏せている。朝日新聞の分析で一部を特定したものの、全体像は分からない。ここがブラックボックスでは、税に対する国民の納得感は広がらない。(松浦新)

「「企業向けの特例減税、1兆2千億円 民主」の質問画像

A 回答 (1件)

そもそもとして、大幅な法人減税を行っているとのことですが、


法人税収は前自民党政権時代の麻生首相だった平成21年の6.4兆円(リーマンショックの影響)から、民主党政権の22年9.0兆円、23年9.4兆円、24年9.8兆円となり、安倍首相となってからも25年10.5兆円、26年11兆円、27年予測も11兆円と減税したにも関わらず法人税収は上がっています。
これこそが政策減税というものです。税率を下げても税収があがることで問題があるのでしょうか?

ちなみに、所得税も民主党政権時代の13~14兆円に対して安倍政権に変わってからは15~16兆円と税収が伸びています。
所得税が上がっている一要因は、個別の賃金は横ばいであっても失業率が下がり世の中全体では個人所得が増えていることが大きいと想像します。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご意見有難うございます。

おっしゃる通り、「税率を下げても税収が上がっている」のであれば、まさしく「木を見て森を見ず」の論評で、「大企業を応援している」と、非難したいが為の記事と思われても仕方ないかもしれませんね。

ただ、「自社では研究開発減税の適用は受けられない」「この減税制度は大企業だけを対象にした制度」だと勘違いしている中小企業も多いようで、「箱だけ作って中身が伴わない」のは、政治家や官僚の悪い癖で、もっと、周知に努力すべきだと思います。

※中小企業の研究開発減税の利用状況(兵頭始税理士事務所ブログ)
http://www.hyodo-ao.net/situation/


また、昨今の税制改正では、「法人実効税率引き下げの財源とする」方針により、「研究開発減税を縮小する」方向にあるのに、この時点で、過去の「研究開発減税」に焦点を当てて論じるのは、大企業虐めが目的ではないかと勘繰ってしまいそうです。

※研究開発減税を縮小、政府検討 投資増なら優遇拡充(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGKDASDF16H03_W4A8 …

お礼日時:2016/02/16 22:01

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!