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物理 力学の力のモーメントについてです。

物理のエッセンス問33の問題です。
以下、問題文です。

質量Mの直方体Pが水平な床上に置かれている。2辺の長さはhとlで、辺A(紙面に垂直)の中点に水平左向きの力fを加え、fを増していくとPは転倒しようとした。その時の値f1を求めよ。
また、Pと床との間の静止摩擦係数μはいくら以上か。

解答
Bまわりのモーメントより、
f1h=mg×l(エル)/2
よって、f1=mgl/2h

力のつり合いより、
N=mg,F=μmg
Fは最大摩擦力μN以下だから
mgl/2h≦μmg
よって、μ≧l(エル)/2h

疑問点
①転倒しようとした瞬間なので、無条件に最大摩擦力になるのではないか。

②抗力とは何なのか。(摩擦力+垂直抗力だと思っていました。)

③もし抗力が②の定義で合っているとしたら、なぜ摩擦力,垂直抗力と重力の作用点が違っているのか。

④どうして回転(転倒)し始める時、抗力は回転位置に来るのか。

拙い文で申し訳ありません。ご教授お願い致します。

「物理 モーメント 回転」の質問画像

質問者からの補足コメント

  • 補足
    1つ前の問題の解説に
    「回転(転倒)し始める問題では、モーメントの軸はまさに回転が起こる位置に取るとよい。抗力はその位置に来ている。」
    とあるので抗力を考えました。

      補足日時:2016/05/03 13:47

A 回答 (5件)

この場合の抗力は図から見ても垂直抗力のこと。



>④どうして回転(転倒)し始める時、抗力は回転位置に来るのか。

この疑問を解消するためには次の重要な定理を知っておく必要があります。

「剛体に働く二つの平行な力による作用は、
力の逆比で内分する点に働く一つの合力の作用に等しい。」

この定理を繰り返し使うことで三つ以上の平行な力も一つの合力と等価になり、
ひいては、力が連続分布しているような場合も一つの合力の作用に置き換えることが可能になります。

この代表が重力で、普通は重力は重心に働くとして処理しますが、当然のことながら重力は重心だけに働くわけではなく、一様な剛体ではあらゆる場所に均等に働いています。しかし、剛体の各点に働く重力は全て平行な力ですから、上の定理により一つの合力に置き換えることが可能で、それが重心に働く重力です。

同じことが垂直抗力にも言え、剛体が底面から受ける力は底面内のあらゆる点に働いていますが、垂直成分だけ取り出せばそれは全て平行な力になるので、上の定理により一つの合力に置き換えることが可能です。そうして置き換えられた一つの合力がいわゆる垂直抗力です。この合力の作用点は底面の力の分布が分かれば計算も可能ですが、われわれはこの分布を知ることができません。そこで、この合力である垂直抗力の作用点を知るためには別の情報が必要で、この場合はトルクのつりあいの式がそれに当たります。

この直方体に働いている力は、重力、垂直抗力、床からの摩擦力、それとfです。
このうち、左下のBまわりのトルクを考えれば摩擦力は作用線がBを通るのでトルクを与えず、
重力、垂直抗力、fだけ考えればいいので、垂直抗力Nの作用点をBから右にxの位置とすると、

f h + N x - mg (l/2) =0

がトルクのつりあいの式になります。鉛直方向の力の釣り合いからN=mgだから、

x = l/2 - fh/mg

が垂直抗力の作用点になります。この式から分かるように、f=0でx=l/2が垂直抗力の作用点。
fが大きくなると作用点はl/2からBに近づいていき、f=mgl/2hのときに作用点がBになります。
さらにfを大きくするとx<0となって作用点が直方体の外側に出てしまうので、
当然これは現実にはありえないことになります。

さて、次に剛体が倒れる条件を考えます。
当然、摩擦力は最大摩擦以下ではなければならないので、これは成り立っているとします。

垂直抗力を除くfと重力のトルクの和が時計回りに働いていれば、そのトルクは垂直抗力によるトルクで支えることが可能なので、この場合は倒れません。しかし、逆にfと重力のトルクの和が反時計回りに働くとすると、もはや垂直抗力は働かなくなるのでそのまま倒れることになります。したがって、直方体が回転して倒れる条件は

gf h - mg (l/2) > 0 ∴ f > mgl/2h

となり、倒れないぎりぎりの力がf1= mgl/2h。このときの垂直抗力の作用点は

x1 = l/2 - f1 h/mg = l/2 - l/2 = 0

で作用点がBに来ています。

以上を踏まえた上で、もう少し簡単に考えると、垂直抗力によるトルクが正(反時計回り)である間は剛体は倒れず、垂直抗力によるトルクが正から負になるところで倒れる。しかし、垂直抗力の大きさはmgで一定なので垂直抗力のトルクはxのみによってかわり、そのトルクNxが正から負に変わるところはx=0のところ、つまり、垂直抗力の作用点がBにきたところを境として直方体は倒れることになります。
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B点を固定する抗力は、水平抗力と垂直抗力ですが、物体は水平面に拘束されているので、浮き上がりを考えなければ、自由拘束条件は水平抗力だけになります。

(つまり物体が滑らなければ良いのが条件です)
図では、f1が最大水平摩擦力より小さい事が条件になります。(f1≦最大水平摩擦力)
質問文では、力の作用点は、辺Aの中点となっていますが、図では角になっています。
問題と図は一致していますか?(解答が変わってくると思います)
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
今一度確認しましたが、一致していました。

お礼日時:2016/05/03 20:34

>モーメントの軸はまさに回転が起こる位置に取るとよい。


>抗力はその位置に来ている

結論には影響しないだろうけど、ちょっと乱暴かな。

fを加えると、直方体の底面は不均質だけど応力分布が
Bの方へ集まってゆくが、回転を始まる寸前でさえ
Bに集結するという保証はないです。

どうせ底面に沿って水平に生じる摩擦はどこで生じてもよいので
そういうのも引っくるめて、無理矢理静止摩擦係数
μ があるとして、力の総和を出すしかないです。
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この回答へのお礼

補足の抗力の定義?みたいなものはどう考えても納得いかず、数学のような解法パターンの1つかなと理解してしまっていました。おかげさまで間違いに気付けました。ありがとうございました。

お礼日時:2016/05/03 20:32

①回転出来れば良いのですから、最大摩擦力である必要はありません。

(物体が回転する時に滑らなければ良いので、最大摩擦力≧水平抗力が成り立てば良いです)
②抗力は、点Bを固定する力です。(水平抗力+垂直抗力)
③重力の作用点は、物体の重心です。
④回転中心が動いたら、回転出来ないので、抗力は回転軸まわりで考えなければいけません。(回転中も回転の直前も力は回転軸にかかっているはずです)
図1では、力はB点にしかかかっていません。
水平面と物体が回転した直後でも、力はB点にしかかかっていません。
つまり回転する為には、B点だけに抗力が生じる必要があります。(回転しない場合は、物体は左に水平移動します)
物体が水平に移動する直前の水平抗力は、最大水平摩擦力となります。
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>①転倒しようとした瞬間なので、


>無条件に最大摩擦力になるのではないか。

いいえ。静止摩擦が最大に達する前に回転が
始まることはありえます。

>②抗力とは何なのか。
>(摩擦力+垂直抗力だと思っていました。)

問題にも解説には「抗力」なんてでてきませんが
何の抗力ですか?

>摩擦力+垂直抗力だと思っていました

向きの異なる力を単純に足しても無意味です。
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