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Man könnte Akihabara vielleicht als das maskuline Gegenstück zu Harajuku auffassen, denn dort sind es eher Männer, die nach Vergnügung suchen und dies in einer Vielzahl von Geschäften für Unterhaltungselektronik finden..

この文章で2行目のesは形式主語でしょうか?もしそうである場合、形式的な主語はどのような時に使われるのでしょうか?

この場合、esは必須ですか?dieで導かれる関係節はMännerに掛かるのでしょうが、訳としては「というのもそこでは、楽しみを求め、それを数多くの娯楽用電子機器を扱う店において見いだすのが、どちらかというと男性たちだからです」とesに掛かっている風になっています。

ご説明いただけると幸いです。宜しくお願いいたします。

A 回答 (3件)

少し遠回りでしたが、考えてみれば当然のことで、この文のesは関係代名詞の強意的な先行詞です。

形式主語でも虚辞でもなく、基本的には代名詞のesの一つの用法といってよいと思います。「紹介のes」というのは間違った説明でした。

esが形式主語として説明されるのは、おもにdassで始まる副文やzu不定詞句の内容を受ける主文の主語として使われる場合と、自動詞の受動態を作る場合の主語として使われる場合です。dassとzu不定詞句については、特に説明は要らないと思います。

Es ist gut, dass Sie immer früh aufstehen.
Es ist gut, früh aufzustehen.

副文が前域に出た場合は、esは省略されます。

Dass Sie immer früh aufstehen, ist gut.

上のような副文やzu不定詞句を受ける場合とは別に、自動詞の受動文を作る場合に形式主語として使われるesは、信岡資生氏の『基礎ドイツ文法の研究』の209ページ以降に書かれています。

Es wird dem Kind von dem Arzt geholfen werden.

という文で、これも語順が変わればesは省略可能です。

Von dem Artzt ist dem Kind geholfen worden.

Es regnet.などの場合のような、非人称の主語としてのesについてはここでは省きますが、もう一つの虚辞についてです。これは、日本の文法書では「文法上の主語」と説明していると思いますが、ドイツの文法書ですと、虚辞(Platzhalter)、もしくは相関詞(Korrelat)などと呼ばれ、「二重の主語」と説明されていることもあります。主語となる主格(1格)のほかには格を取らない絶対動詞の場合にしばしばみられるということで、kommen、sein、herrschenなどが例として挙げられています。

Es kamen viele Möpse. 多くのパッグ(犬の一種)がやって来た。
Es waren Hirten auf dem Felde. 羊飼いたちが野原にいた。
Es herrschte ein unbeschreibliches Durcheinander. 言い表しがたい混乱であった。
(E. ヘンチェル、H. ヴァイト『現代ドイツ文法の解説』339ページ)

こういう場合の相関詞(虚辞)としてのesは意味的な機能は持っておらず、単に統語上の空位を埋めるだけの役割です。したがって、esを使わない文で同じ内容が表現できます。

Es wartet jemand in der Halle auf dich. 誰かがホールで君を待っている。
=Jemand wartet in der Halle auf dich.

esの説明を始めるときりがないので、ここで問題になる関係代名詞の先行詞としての用法に飛びます。

御質問の文章の関係代名詞は男性複数形のdieなので、先行詞は本来Männerになるわけですが、関係代名詞を使った文には「強意構文」というものがあって、esは「関係代名詞の形式上の先行詞」と説明されます(『基礎ドイツ文法の研究』201ページと245ページ参照)。esには、こういう構文以外にも強意としての用法があります。先ほど、虚辞の例として出した文、Es waren Hirten auf dem Felde.におけるsein動詞warenは、「いる、ある」という存在の意味ですが、御質問文中のdenn dort sind es eher Männerにおけるsein動詞sindは、「~は~である」という意味です。A ist B「AはBである」のような意味になるsein動詞の機能を連辞(Kopula)といい、相互に同一視され、また関連づけられる要素を結びつけます。そして、esが主語になると、文脈によっては単に「それは~である」ではなく、「それが~なのである」という強意になります。これが関係代名詞を使った文の主文で使われるときは、関係代名詞を強調的に指示することになるので、「どちらかというと男性たちだからです」とesに掛かっているような訳になるわけです。わかりやすく短い文例を挙げると、

Ich bin es, der an der Tür geklopft hat.
ドアをノックしたのは私です。
(私がそれです、ドアをノックしたのは。)

ですので、denn dort sind es eher Männerという文のesは、

《というのは、そこでは「それは」むしろ男性たちだからです》

という「強調的に指示する意味を持ったes」、「強意構文の構成要素」であり、単なる文法上の主語や形式主語、虚辞ではないので、省略することはできません。そして、ここでのsindは、es = Männer という同一の関係を表す連辞の機能、「~は~である」の意味です。esが関係代名詞と一緒に使われていれば必ず強意構文というわけではなく、sein動詞がどちらの意味で機能しているかによって見分けなければなりません。見た目は似たような文でも、sein動詞が単に「いる」という意味の場合は、esは虚辞となり、語順によっては省略が可能ということになります。ちょっとこんがらかるかもしれませんが、あえて御質問の文章をそのまま変形してみます。

Es sind dort Männer, die nach Vergnügung suchen und dies in einer Vielzahl von Geschäften für Unterhaltungselektronik finden. (esは虚辞)
そこには、楽しみを求め、それを数多くの娯楽用電子機器を扱う店において見いだす男性たちが「います」。

Dort sind Männer, die nach Vergnügung suchen und dies in einer Vielzahl von Geschäften für Unterhaltungselektronik finden.(esは省略可能)

上の文の場合は、単に男性たちがそこに「いる」という意味です。これに対して、御質問の文章の場合は、

《というのも、そこではどちらかというと、楽しみを求め、それを数多くの娯楽用電子機器を扱う店において見いだす男性たちが「いる」からです》

という意味ではなく、

《というのも、そこで楽しみを求め、それを数多くの娯楽用電子機器を扱う店において見いだすのは、(女性ではなく)むしろ男性「である」からです》

という意味です。ですから、この場合のesは省略不可能です。説明がややこしくなってわかりにくかったかもしれませんが、よく考えないと見落とすような微妙な違いかもしれません。

遠回りになってしまいましたが、私のドイツ語は、ドイツ語圏に住みながら使い慣れていったもので、必ずしも文法書を精読して体系的に理解しながら習得したものではないので、文法的な説明がとっさに出てこないことがあります。
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この回答へのお礼

Tastenkasten先生、ご丁寧なご説明をありがとうございました。じっくりと読ませていただきました。

>関係代名詞を使った文には「強意構文」というものがあって、esは「関係代名詞の形式上の先行詞」と説明されます
 

>es = Männer という同一の関係を表す連辞の機能、「~は~である」の意味です。esが関係代名詞と一緒に使われていれば必ず強意構文というわけではなく、sein動詞がどちらの意味で機能しているかによって見分けなければなりません。

読解力が問われますね!きちんと見分けられるようになりたいと思います。

>私のドイツ語は、ドイツ語圏に住みながら使い慣れていったもので・・・

ドイツ語がご専門ではないなんて信じられないくらい素晴らしいです。また、教育者としてもとても優れていらっしゃると感服しました。丸投げの質問への対処のなさり方、こうあるべきなのだと思ったことでした。また日本語もとても心地よい、美しい日本語をお書きになるのですね!
毎回楽しみです。

貴重な時間を割いていただき、感謝いたします。

お礼日時:2016/05/16 18:18

お礼コメントをありがとうございます。


ドイツ語のesにはいろいろな用法があり、説明のしかたや用語も文法書によって様々です。No.1に書いた「紹介のes」というのは、本当に紹介文に限った説明のようなので、この文のesの説明としては適切ではなかったと思います。形式主語でないことや、この場合はesを省略できないことは解答No.1に書いた通りで変わりはありませんが、省略できるesとの見分けが少し付きにくいケースかもしれません。この二つを区別するための説明は、日本語で書かれた文法書とドイツ語で書かれた本格的な文法書ではだいぶ説明の仕方が違い、5冊同時に見ていたところ、どれがどれに対応するのか混乱して、今日は解答がまとめられなくなりました。明日改めて補足します。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。m(_ _)m
形式主語、形式目的語という文法用語は後続する副文や不定詞句を指示するものだけを言うものらしいですね。

虚辞のesとかいうものとはまた別なのでしょうか?「文法主語」として説明されるesをも「形式主語」だと混同していました。
Es war einmal ein Koenig.という場合のesは虚辞ですか?

またesが省略できるのは、「人間の感情、感覚を表すもの」のみなのでしょうか?

結構よく出てくる割には、何となくわかったつもりの感が強いesです。

宜しくお願いいたします。

お礼日時:2016/05/15 00:17

時間が遅いので明日もう一度よく確認してみますが、形式主語のesは、複文を直接受ける場合(この場合は複文の関係代名詞を受けるのはesではなくMänner)や、受動文の主語など、つまり主語を明示できないか、わざとしない場合に使います。

この場合は、es sind Männer、es = Männerですので、形としては主語+補語ですね。少し古い文法書なのですが、こういうesは「紹介のes」と説明されています。

Wer kommt da? Es sind meine Freunde.
Du kennst sie auch, es ist eine Verwandte von mir.

このような例文が出ているのですが、御質問の文の場合も、日本語訳が意訳風であることと、esがdortやeherに挟まれていることから気づきにくいですが、es sind Männer, die...と、秋葉原にくる男性たちを紹介する形になっているので、「紹介のes」にあたると思います。文法上、形式主語と定義されるものではないでしょう。
この文全体で見れば、esは必須です。なぜなら、前半の文章の内容の理由として、「こういう男性たちがいるからだ」と理由として紹介しているからです。前半の文章がなく、ただそこにそういう男性たちがいることだけを描写する文章なら、esのない文というのも普通にあります。
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この回答へのお礼

Tastenkasten先生、ありがとうございます。いつも他の方の質問に対する先生のご回答を読ませていただいております。フランス語までご堪能なのですね!ダヴィンチのような方ですね。

質問を投稿した後で、以前ご紹介いただいた信岡資生氏の文法書を、調べると紹介のesというものが出ており、それかなと思っていたところです。確認できてよかったです。以前一通り目を通したはずですが、忘れていました。何度も復習しないと身につかないものですね。

いつも大変助かっております。ありがとうございました。

お礼日時:2016/05/14 20:21

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