
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
物理で縮退という用語は主に2つの意味で使われます.
(1) mmky さんご指摘の,
> 同じエネルギーをもつ状態が二つ以上いくつか存在すること.
例えば,クーロンポテンシャル中の荷電粒子のような中心力場では球対称性がありますから,
粒子のエネルギーは角運動量にはよりません.
p 軌道なら3重縮退,d 軌道なら5重縮退.
電子だったら,これにスピンの固有値による2重縮退が加わります.
(2) 電子気体(など)を量子統計で扱わないといけないか,
古典統計でよいかということがあります.
量子統計で扱わないといけない(低温)ときを「縮退している」といいます.
低温かどうかは考えている系のもつ特徴的なエネルギー(例えば,フェルミエネルギー)
を温度に換算したもの(フェルミ温度 T_F)との関連で決まります.
T << T_F なら縮退しています.
縮退ならフェルミ分布関数の分母にある1を無視できないし,
非縮退なら無視してよい(ボルツマン分布になる)というわけです.
sunny_day さんの
> フェルミ準位が伝導帯中や価電子帯中に位置してるとき。
は確かにそのとおりですが,これは縮退のもともとの定義ではありません.
フェルミ準位の位置の結果,そうなっているということです.
なお,フェルミ準位が禁制帯内にあっても,バンド端とのエネルギー差によっては
縮退していることもありえます.
(3) 分子遺伝学でも縮退という用語があります.
1種類のアミノ酸に対応し複数の遺伝子コドンが存在するときにこのように言うようです.
ここら辺は素人なのであまり自信がありません.
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