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ルソーは直接民主制を主張しているのに
権力分立を否定しているとはどういうことですか?
権力分立を否定したら権力は一つに集まり一党独裁になるので直接民主制を主張しているのと矛盾しませんか?

「ルソーは直接民主制を主張しているのに 権」の質問画像

A 回答 (3件)

実は民主制において、三権分立というのは


必須でも前提でも無いんです。


三権分立は、近代民主主義を作る過程で提案されたもので
分立したら王様いなくてもうまくいくんじゃ無いの?
という一案であって、その過渡期においては
さらに多く五権力分立じゃないと成り立たないよ
という意見や、
ルソー(あるいはその画像の上の部分に書いてあるであろうホッブス)のように、完璧な分立なんて
そもそも成り立たないし必要ないよ、
という立場を取った人もいました。


ルソーの場合は、民衆の意思を足し合わせた結果として、
個々人の損得が相殺された"一般意志"ができる
と考えました。
この一般意志が人間社会で公平かつ
最上位にあると思いつき
この一般意志になるべく近い形で
法を作ると上手くいくんじゃないの?と考えたんです。


でも実際、シンプルに言い換えると、
質問者さんがおっしゃる通り立法機関が
強くなりすぎちゃいますよね。
ところがルソーのそれはもともとそれを
目指す考え方なんです。
この場合、他の法の執行機関(行政機関)は立法機関からの委任を受けているだけの状態となります。

さて、これはヘンなことでしょうか?
三権分立を掲げる現代の国々の実情を見ても、
完璧な分立は成り立ってないですよね?
多くはルソーやホッブスの考えたように、
図らずも司法と立法に上下関係が出来てしまっている
のではないでしょうか。
ルソーはそうなるのはむしろ自然なことだよ、
と指摘したわけですね。


もちろん、現代の我々は当時の人々が経験していなかった共産主義や全体主義の暴走と破綻、世界大戦などを
既に経験したために
大きく、強すぎる政府が起こす問題というのを
認識していますから、
その歯止めのために問題点に少しづつ手を加えながら
三権分立を選択している訳ですが、
ルソーのような理想からは少し遠ざかってしまっているのかもしれませんねー。
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この回答へのお礼

ありがとう!

お礼日時:2016/07/09 08:05

権力分立原理は、権力者に対する懐疑


があります。

権力を持たせたら何をするか解らない、
国民を虐めるかもしれないから
分立し、相互に牽制させようとするのが
権力分立原理です。

しかし、民主制、それも直接民主制なら
国民が直接権力者を選ぶのだから、権力者を
疑う必要は無い、ということになります。

国民が直接選び、解任するのだから、信頼
して良いはずだ、ということです。

社会主義国の多くが、独裁なのはこうした
理論的背景があります。

労働者や農民の代表が権力を行使するのだから
疑うのはオカシイ、分立原理を採用する理由は
無い、というのです。

これを、集中民主制といいます。
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形式的に、立法権は議会、行政権・執行権は国王というように、分立させるのではなく、


実質的に直接民主制で選ばれた人民の代表が立法権を持ち、また人民の代理として政府を構成し、
政府が執行すると言うことで、人民が立法、政府が執行するということです。

要は、三権の一部を国王・貴族側、一部を国民・人民側とするのではなく、
三権全てを人民側で掌握するという意味での、分立を否定しているのです。

参考までに。
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