http://www.math.tsukuba.ac.jp/~isozakih/lecture/ …
の「1.8.1 有界区間のとき」なんですが
isozakih先生に連絡の取りようがないので、ここでお訊きします。
1階微分作用素をLとして、この逆作用素K=L^{-1}は、ある場合 対称作用素にならない
と思うのですが、それで合っているでしょうか?
証明(概略)
Lは、対称作用素で、1対1なので、定義域D(K)=R(L) (Rは値域の意)
K について、補題8.5(1)を援用すると、
部分積分の左辺は (Kf, v) 、右辺の積分は (f, Kv)
なので、
(Kf, v)=i f(x)\overline{v(x)}|_0^X + (f, Kv)
これが、有界区間の終わりX がどんな値でも 対称作用素の要件 (Kf, v)=(f, Kv) になるためには、
f(0) = 0 、 f(X) = 0
である必要がある。
もし 「補題8.1」のu’=f が、x=0とx=2π(=有界区間の終わりX)で≠0ならば
Kは、対称作用素でない
//
ついでに、最終的に求めたいことは、
L が、自己共役なのに Kが、対称作用素でないならば、
「定理3.2 Aが自己共役で1対1なら A^{-1}も自己共役である」
に反しますから、
「補題8.1」のu’=f が、x=0とx=2π(有界区間の終わりX)では0である必要がある
ということです。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
>L=-id/dx であるなら、その固有関数は Aexp(ix)+Bexp(-ix)です。
一般的には、定数λを用いて、Lu=λuとなるようなD(L)の元をLの(固有値λの)固有関数と言います。
Aexp(ix)+Bexp(-ix)は、A,Bの一方がゼロである場合を除けばこの条件を満たしませんので一般的な意味ではLの固有関数にはなりません。そもそもD(L)の元ですらありません。
貴方がどういう意味で「固有関数」と言っているのかさっぱり分かりませんが、
おそらく、(0,X)という区間で考えている場合であっても、Aexp(i2πx/X)+Bexp(-i2πx/X)が貴方のいう「固有関数」になっているのではありませんか?
>尚、H^1(I)の定義は、1次元ヒルベルト空間の中のベクトル(関数)で、定義域が0~2πのもの
>と思っています。
ヒルベルト空間の次元と言えば、普通はベクトル空間としての次元(≒独立なベクトルの個数)を指します。
従って、「1次元ヒルベルト空間」は、ただの複素数と同相なものを指す事になりますが、そういう系を考えている訳ではない事は明らかでしょう。
最低でも微分可能である事くらいは定義に含まれているはずですよ。(そうでないのならLu=-iu'という式では、微分不可能な関数に対して、Luが定義できていませんから)
ご指摘、ありがとうございます。
L=-id/dx であるなら、その固有関数は Aexp(ix)でした。(Eψ(x)=H(x)の固有関数と取り違えていました)
検算:
-id/dx{Aexp(ix)}=-i(i){Aexp(ix)}=Aexp(ix)
でも、これでは、U(0)=0 を満たさないのは明らかです。
Uを固有関数で展開するのは無理がありそうです。すみません。
確かに 「1次元ヒルベルト空間」というのは おかしかったです。よく読むと
定義4.3
m≥1 を自然数とする(IをR内の開区間)
H^{m}(I)とはu∈C^{m−1}(I)
で、「f(x)がI上絶対連続」というのは前提でした。
申し訳ありません。
No.3
- 回答日時:
>2πは 有界区間の終わりなので、穴を探すため、
>有界区間の終わりXを導入しました。
>新たなD(L)の定義は
>L=-id/dx の対象となるL2関数で、x=0とNπで0になるものです。
1.8.1のD(L)の定義式にあるH^1(I)の定義が分かっていないので、
違う書き方をされると分からなくなるのですが、
>L=-id/dx の対象となるL2関数
これはH^1(I)に属する事の条件という事でいいですね?
だとすれば、1.8.1の冒頭にあるD(L)の定義で2πをNπに変えただけ、という事ですか?
しかし、1.8.1の証明の中で、「πが円周率の意味である」事は全く使ってないので、
πに円周率以外の値を代入しても同様に証明できるはずです。一体何が変わると思っているのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
>u(X)=0だけ考えます。
有界区間の終わりXは u(X)=0 となるXで>Lの固有関数はsin(x)なので、Xは πのN倍です
>尚、Xが2πのN倍なら、1.8.1の証明は、常に成り立つことに、あとで気づきました。
えっと、仰っている意味が全く分かりません。
D(L)の定義をどうしているのかを聞いたのですが、その答えは何でしょうか?
また、そもそも「有界区間の終わり」は1.8.1では一番最初の
「I=(0,2π)とし」
の部分で決めた話ですよね。どうしてu(X)=0となるXという所からXが求まる事になるのですか?
いや、D(L)の定義にu(X)=0が含まれるのなら、確かにu(X)=0は満たすのですが、u(X)=0の解の全てをXの値として採用してよい、という意味ではありません。
>尚、Xが2πのN倍なら、1.8.1の証明は、常に成り立つことに、あとで気づきました。
Xという変数は1.8.1の証明には登場しませんし、これまでの話を読んでも何をXという変数に変えたのかはっきりしないのですが、
とにかく、「Xが2πのN倍の時にのみ、Lが対称作用素である(または自己共役である)」という結論がきちんと証明できるという事を仰っているのであれば、「Xが2πのN倍でない時にKが対称作用素にならない」という話は、
>「定理3.2 Aが自己共役で1対1なら A^{-1}も自己共役である」
これと何も矛盾していないのではありませんか?
No.1
- 回答日時:
リンク先の内容全部をみるのは大変なので記号の意味など分かってない事も多いし、式変形もほとんど追っていませんが、
確認ですが、1.8.1の有界区間のときの冒頭にD(L)の定義が書かれていますが、
この定義はそのまま使っている(例えばu(2π)=0の条件はこのままでu(X)=0にすることは考えていない)という事でいいでしょうか。
また、Kが対称作用素であるかどうかを確かめるには、
f,gをD(K)の元としたときに、
(Kf,g)=(f,Kg)
が成り立つかどうかを確かめればよいという事でいいでしょうか。
ここでは内積の積分範囲は0から2πである事に注意して下さい。
>(Kf, v)=i f(x)\overline{v(x)}|_0^X + (f, Kv)
ここで使っている(,)という内積は、積分範囲を0からXにしたものなのでしょうから、
(X≠2πの時には)上記とは別の"内積"になっています。区別のため(,)_Xと表記します。
この前後の議論では、要するに
(Kf,g)_X=(f,Kg)_X
が成り立つかどうかを確認しようとしたところ成り立っていなかった、という話をされているのだと思います。
この議論が正しいかどうかは確認していませんが、正しい議論だったとしてもKが対称作用素であるかどうか((Kf,g)=(f,Kg)が成り立つかどうか)とは関係のない話なのでは。
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僕の証明?は、ちょっと無視して、
L⊂Lζ であり、かつ、
定理8.4 Lの任意の対称な拡大Mで L≠MであるものはLζ,|ζ|=1,のどれか
ですから、
L∩Mは、空集合 と解せばよいのでしょうか?
僕の証明?で、
有界区間の終わりX が、例えば πの時、
i f(x)\overline{v(x)}|_0^X
は、0にならない と思うのですが、
どうなのでしょうか?
ご指摘、ありがとうございます
僕の証明?を、もっと明確にします。
1階微分作用素をLとして、この逆作用素K=L^{-1}は、ある場合(以下でいうπの場合)対称作用素にならない。
証明
Lは、対称作用素で、1対1なので、定義域D(K)=R(L) (Rは値域の意)
「補題8.1」のu’=f は、x=0とx=2π(=有界区間の終わり。Xと置く)で≠0
(この場合の Lの固有関数はsin(x)なので、fは cos(x)で x=0とx= Xですから)
そこで、K について補題8.5(1)を援用する。ここで、f∈D(K)である
i f(x)\overline{v(x)}|_0^X
という積分結果の引き算に注目すると
Kが、対称作用素(Kf, v)=(f, Kv) になるためには、この引き算は0である必要がある
したがって X が2πのN倍ならよいが、例えばX=πでは Kは対称作用素にならない
>1.8.1の有界区間のときの冒頭にD(L)の定義が書かれていますが
>この定義はそのまま使っている(例えばu(2π)=0の条件はこのままでu(X)=0にすることは
>考えていない)という事でいいでしょうか。
u(X)=0だけ考えます。有界区間の終わりXは u(X)=0 となるXで
Lの固有関数はsin(x)なので、Xは πのN倍です
尚、Xが2πのN倍なら、1.8.1の証明は、常に成り立つことに、あとで気づきました。
>Kが対称作用素であるかどうかを確かめるには
>f,gをD(K)の元としたときに、(Kf,g)=(f,Kg)
>が成り立つかどうかを確かめればよいという事でいいでしょうか
はい。そうです。
ただし、有界区間の終わりXは、πのN倍です
ご回答は、
L が1対1でかつ自己共役なのに Kが対称作用素でしかない時でも
「定理3.2」からはLは自己共役でないとは言えない
ですね。
混乱させてすみません。
ある理由で、「1.8.1 有界区間のとき」の証明に穴があるはずと思ったので、
僕が考えたKでは、穴が生じないか、質問したのです。
それで、Xが2πの時は、Kでも穴がないことがわかったので、Xが他の場合の話に拡張してしまいました。
>D(L)の定義をどうしているのか
元々の定義は、L=-id/dx の対象となるL2関数でx=0と2πで0になるものです。
2πは 有界区間の終わりなので、穴を探すため、
有界区間の終わりXを導入しました。
新たなD(L)の定義は
L=-id/dx の対象となるL2関数で、x=0とNπで0になるものです。
説明が足りず、申し訳ないですが
>Lが対称作用素である(または自己共役である)
ではないです。
自己共役になる・ならないは、対称作用素の1つの性質で
対称作用素でなければ、自己共役にはなりません。
(僕が引用し文献での定義ではですが)
それから、質問が「逆作用素K=L^{-1}が対称作用素にならない場合があるかどうか」
ですが、これは僕の大きな勘違いがもとで、こう書いたのですが、
正しくは、
「逆作用素K=L^{-1}が自己共役にならない場合があるかどうか」
ということを知りたかったのです。
D(L)の定義で2πをNπに変えただけ、という事ですか?
そうです。
>「πが円周率の意味である」事は全く使ってないので
>πに円周率以外の値を代入しても同様に証明できるはず
L=-id/dx であるなら、その固有関数は Aexp(ix)+Bexp(-ix)です。
1.8.1の冒頭にあるD(L)の定義のu(2π)において、πに円周率以外の値、例えば1を代入すると
u(2π)=0 が成り立つことは不可能と思ったのですが、
確かに、uが固有関数の和とか積分で表されるとは、どこにも書いてないです。
どうも、ここが僕の勘違いの元のようです。
お手数をお掛けしたことをお詫びします。
尚、H^1(I)の定義は、1次元ヒルベルト空間の中のベクトル(関数)で、定義域が0~2πのもの
と思っています。
訂正:
L=-id/dx であるなら、その固有関数は Aexp(iax)でした。
Aexp(i2πx/X)+Bexp(-i2πx/X)が、L=-id/dxの固有関数でない(sinではダメ)ことで、
僕の当初の目的は、果たせそうです。
ありがとうございました。