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経済用語にて信用創造という言葉がありますが
借入する企業の口座に預金をつくってそこから企業は自由に引き出したり、送金したりするとあります。
たとえば300万借入するのであれば銀行は300万を銀行自身の預金からマイナスするのでしょうか?
それとも言葉通り300万をただ創造するのでしょうか?
もしそうであれば創造するというのは後になつじつま合わなくなったりしないのでしょうか?

A 回答 (2件)

信用創造(銀行がお金を二重貸しすることを認めること)のメリットは「銀行が儲かること」というのは抜きにすると、なかなか明確には言えないです。


昔、兌換紙幣であった時代には、政府による通貨の発行量は、政府が保有する金などの総量に制限されてしまっていたので、その制限を超えて通貨の流通量を増やせる信用創造には意味があったとは言えるでしょう。実際18世紀〜19世紀のイギリスなんかは、信用創造によって作り出された莫大なお金で産業投資をして世界帝国になったわけです。

ただ、今は不換紙幣なわけで、そのメリットはない。となると、信用創造によって、政府(通貨発行者)の意図とを超えて、市場に出回るお金の総量が増えたり減ったりすることは、例えば、景気やインフレ率なんかのコントロールをしたいと思う政府関係者からすれば、一般論としてはメリットどころか厄介な存在だと言えるでしょう。

ただ、過去の経緯から銀行による信用創造は認められていて、いまさらやっぱり認めない(明日から、日本のお金の総額は900兆円ではなくて400兆円にです。差額の500兆円はなかったことにします、と宣言すること)なんてことは不可能なわけで、うまく付き合っていくしかないでしょう。
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この回答へのお礼

丁寧にありがとうございました。

お礼日時:2017/10/25 19:38

簡単のため、世の中に銀行が一つしかないとします。


また、この世の中にはあるお金(全てのお札)は全部で100万円だとしてみます。
で、まずは、銀行がこの世の中にある全てのお金=100万円を持っていたとします。
で、銀行は、Aさんに100万円貸します。
で、AさんはBさんから物を買って、Bさんに100万円渡します。
Bさんは、受け取った100万円を、すぐに使うあてがないので、将来に備えて銀行に預金します。
すると、銀行は、手元に100万円あることになります。銀行は、その100万円をCさんに貸します。Cさんはおそらく誰かに支払いをするためにお金を借りたんでしょうから、多分、借りた100万円はすぐに誰かに支払うでしょう。で、その支払いを受けた人の中には、受け取ったお金をすぐに使うあてがない人がいるはずです。(もしかしたら、Cさんから直接支払いを受けた人ではなくて、さらにその先の人かもしれませんが)
普通は、使うあてがないお金は、銀行に預金しようとなるわけで、結局のところ、100万円は再び銀行に預金という形で戻ってきます。ということは、銀行は、その100万円を、また別の誰かに貸すことができます。

つまり、銀行は本当は100万円しか持っていなかったはずなのに、実質的に、無限のお金を貸し出せて、その全ての利子を受け取ることができるわけです。
というか、そもそも、この世界にあるお金(お札)の総量は100万円だったはずなのに、銀行の貸付残高=預金残高は100万円を大きく超えています。
なんでそんなことが起こるかと言えば、単純に言えば、銀行はAさんに貸したはずのお金を、Cさんにも二重で貸しているから、ですね。これが、信用創造です。

例えば、日本で言えば、日本銀行が発行している日本円の総量(マネタリーベースといいます)は400兆円くらいなんですが、日本で流通しているお金の総額(マネーサプライといいます)は900兆円くらいあります。さらには、日本政府の借金の総額は1000兆円を超えたなんて話もあります(この世に存在する日本円の総額の2倍以上!)。
銀行による信用創造の賜物です。
ちなみに、アベノミクスが始まる前の2010年くらいは、マネタリーベース100兆円に対して、マネーサプライ700兆円くらいでした。
アベノミクスで日本銀行がいかに大量のお札を刷ったか、そして、それがあんまり使われることなく日本銀行の金庫に眠っているか、というのがわかります。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
信用創造は理解できました。
しかしこのようなことをしているとインフレが深刻になったりしないのでしょうか?
そもそもどれくらいまで創造するかとか、信用創造するメリットなどご教示していただきたいです。
なにかいい書籍などもあれば教えてください。

お礼日時:2017/10/21 09:50

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