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登校拒否と一言で言っても原因は様々なようです。
小学校高学年、中学、高校での登校拒否は、主に人間関係のトラブル、学業不振などの適応面と学習面の問題が重なって生じるらしい。一方、小学校低学年は、自分が学校に行っている間に母親がとこかへ行ってしまうのではないかなどの分離不安が主な原因だそうです。このような分離不安を抱え登校拒否ができない小学校低学年の児童へは具体的にどのような援助ができるのか教えてください。

A 回答 (4件)

不登校児童・生徒への援助を仕事にしております。



ちなみに、現在は「登校拒否」とは言わず「不登校」と言いますが…
(登校拒否というのは不登校の中の一形態という位置づけです)

低学年だから母親との分離不安とは限りません。
さまざまな発達障害、神経症、器質的な疾患などが原因の場合もありますし、家族の葛藤に巻き込まれている場合や、分離不安以外の発達途上の課題に基づくものもあります。
また、低学年だからと言って学校に主因がある場合がないわけではありません。幼稚園のときはよかったのに小学校という場にうまく適応できなかったとか、担任との相性が悪いとか、いじめとか、勉強がつまんないとか、…ともかく山のように原因は考えられ、それらが複合的に合わさって「不登校」という形で症状化しているだけです。

…そんなこんなを勘案したうえで仮に「母親との分離不安」が唯一かつ最大の原因であると目されたとして、不登校状態を解消させればいいというものではありません。その子および周囲の人(子どもは一人では生きられませんので、家族や学校関係者への援助によって子どもが生きやすい環境を整えることも結果的には子どもへの援助となりうるのです)にとって長い目で見てどんなことが一番援助となりうるかを考える必要があります。

長々と述べましたが一番ありがちなのは母子で教育相談にかかるというのが一般的ではないでしょうか。母子の課題に面接や遊戯療法で再度取り組むわけです。

周囲に対しては、まず学校側に子どもの状態を正しく伝えることも必要です。教師にとっては、ワガママで扱いにくい子どもと甘やかし放題の母親、というふうに映っている場合がありますので、今後の見通しなどをきちんと伝えて学校復帰がスムーズに行くよう渡りをつけておく必要があります。
さらに、不登校によってこうむる不利益(学業の遅れ、集団生活を知らないまま成長していくこと)を少しでも軽減するためには、適応指導教室などの力を借りて学校生活に少しでも近い生活を体験させることも必要かもしれません。

また、母親に対する全人的援助を考えると、母親の原家族に対する家族療法なんかも視野に入れたほうがいいこともありますね。

これらの援助はすべて正しい見立てあってのことですので、本当は「分離不安」「不登校」という便利な言葉や症状に惑わされることなく、子どもがどんな課題に直面しているのかきちんと見極めることが一番大切です。
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この回答へのお礼

 詳しい説明ありがとうございました。不登校に関する本に小学校低学年の不登校の原因としていろいろ書いてあったのですが、主として分離不安と書いてあったので鵜呑みにしてしまいました。
 不登校の児童がどんな問題を抱えているのか原因を詳しく探り、子どもを取り巻く環境(家族、学校)に働きかける事が大事なんですね。とても参考になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2004/10/17 16:08

bombeさんへ



>小学校低学年は、自分が学校に行っている間に母親がとこかへ行ってしまうのではないかなどの分離不安が主な原因だそうです。

小学校低学年でも、原因はさまざまです。分離不安も原因の一つですが、本当にそれだけかどうかをしっかり確認する必要があります。分離不安が主な原因という情報の元となるデータは何でしょうか。
 高学年に比べて、内因性の要因より外因、環境的な要素が多いとは思いますが、いろいろです。不安の感じ方にも個人差があります。
 小学校一年春の不登校と今まで学校に通っていた2年生が突然行かなくなったのとでは、異なります。幼稚園の時はどうだったのでしょう。
 こどもは基本的には必ず成長します。十分に要因を調べた上で、ケースバイケースで本人の不安を軽減するように努めて、成長を待つのが基本的なスタンスだと思います。
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この回答へのお礼

 お返事ありがとうございます。分離不安だけが原因ではないでしょうね。本に書いてあったものを鵜呑みにしていました。たぶん、小学校高学年の不登校の原因と比べると分離不安の割合が大きいと言う事だったのかもしれません。

お礼日時:2004/10/17 16:11

行動療法の中のシェイピング法を使うのはどうでしょうか?



母子が一緒に登校して一緒に授業を受ける
    ↓
母親は教室の外で見守る
    ↓
母親は教室の横の廊下で見守る
    ↓
母親は学校内のどこか(保健室など。用意できるならその他の部屋でも。)
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この回答へのお礼

 お返事ありがとうございます。shapingも有効かもしれませんね。まったく考えておりませんでした。ありがとうございます。

お礼日時:2004/10/17 16:13

 学校で不登校の生徒に関わっている者です。



 小学校低学年の不登校の目的は様々です。ちなみに、原因はあまり考えません。なぜならば、原因はそれこそ山のようにあるからです。その子の生まれつきに気質もあるでしょうし、もしかしたらアスペルガーやADHDなどの発達障害を抱えているかもしれないし、母親が甘やかしすぎたのかもしれないし、母親と姑の問題がきっかけかもしれないし、親の夫婦関係も関わっているかもしれないし、学校で隣の子が意地悪したのかもしれないし、複数の原因が絡み合っていることの方が圧倒的に多いからです。
 しかも、原因は過去にあることの方が多くて、過去は変えられないので、あまり考えません。

 で、その子の不登校をしている目的を探っていくと、同じ目的を学校に登校しながらかなえてあげるとか、目的を少し変えてあげるとかの援助ができるのです。
 原因を探って、「ああ、発達障害が原因だったんだ。」で終われませんものね。発達障害を持った子どもでも安心して登校できるように援助するのが私たちのつとめですから。

 さて、さらに言えば、「分離不安」という原因は心理学の中の、ある特定の一派(フロイト系精神分析)の考えているもので、心理学一般のものではありません。

 私などは「分離不安」などというものはないと思っています。単に甘やかされて甘えているだけだと考えるわけです。あるいは、普段の母親の注目が足りずに、注目を引こうとして不登校に走っているのだなどと解釈します。
 で、甘えたい や 注目を引きたい という目的に焦点を当てて、どうしたら建設的な行動ができるようになるかを探るわけです。

 目的にもよりますが、甘やかし(子どもに頼まれてもいないことをしてあげる。子どもの不適切な行動に根負けして要求をのむ。)をやめていただいて、理性的に話し合うことを勧めたことで効果が上がることが多いです。

 元フロイトの同僚で、精神分析学会初代会長で、学説の違いがあって袂を分かったアルフレッド・アドラーの創始した心理学の考え方です。

参考URL:http://www.hgld.co.jp/adler/adler.htm
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